一般的な詩人
詩や曲を作り、各地に訪れて歌う人の事。
大道芸人などと共に旅をした者も居るためか、英語などでは同意味として使われる。
歴史的な事件や史実などを広め伝えるために歌っていた。
訳語としては「トルバドール」「ミンネジンガー」「バード(バルド)」「ジョングルール」どがある。
平家物語などを唄った日本の琵琶法師や、瞽女もこの中に数える場合がある。
とはいえ、トルバドールやジョングルールなどは、内実がまるで違う。
トルバドール、ミンネジンガーは騎士・貴族であり、日本の公家が歌を詠むのと同じく、教養として歌をものにした。
ジョングルールはまさしく旅芸人であり、教育を受けておらず、下世話な歌で大衆を楽しませた。
・・・が、日本では「そんな細かいことはどうでもいいんだよ」とばかり、吟遊詩人とまとめて訳されているのが現状である。
架空作品の詩人
漫画・小説・ゲームなどでは、ストーリーや設定を元ネタ通りの形で伝える役だったり、
場合によっては魔法の呪文の代わりに音楽を奏でることで味方をサポートしたり、敵を攻撃したりする。
昨今では現代でいう「アイドル」として登場する作品も存在する。
吟遊詩人が活躍する作品
ロマンシングサガシリーズ
ロマンシングサガ2を除き、同一外見の「詩人」がパーティキャラクターとして登場する。
唯一加入しない「2」では、ゲーム全体が彼の語る叙事詩であるという箱物語的な構成となっており、ある意味ではパーティキャラよりも重要な役どころとなっている。詳細は「詩人(ロマサガ)」にて。
ドラゴンクエストシリーズ
主にNPCとして登場。竪琴を携えた長髪の優男。
『ドラゴンクエストⅠ』ではガライの町の創設者として吟遊詩人ガライの名が語られ、それ以前の時系列にあたる『ドラゴンクエストⅢ』で生前の彼の姿が見られる。
『ドラゴンクエストⅣ』では第四章で吟遊詩人にして魔法使いのロレンスを仲間として雇うことができる。
『ドラゴンクエストⅦ』からは職業の基本職として吟遊詩人になれる。歌に関する特技を覚え、踊り子・笑わせ師と共にマスターすることでスーパースターへの転職が可能となる。
蔑称として
テーブルトークRPGにおいて、プレイヤーの意思を無視したり操るPCの見せ場を顧みず、ひたすら『自分の考えたストーリー・設定・キャラクター』を語ることに終始するゲームマスターのこと。
プレイヤーの行動をひたすら制限する(所謂「一本道シナリオ」)、ラスボスと因縁があるNPCに見せ場を取られてPCはラスボスから見向きもされない(名無しの戦闘員扱い)、そのNPC(及びラスボス)が強すぎてPCは手も足も出せない(観戦するしかない)、等の状況を起こすゲームマスターに対して、プレイヤーはゲームプレイヤーではなく吟遊詩人から一方的に話を聞かされる聴衆扱いされたと揶揄して「吟遊詩人マスター」(単に「吟遊詩人」とも)と呼ぶ場合がある。
関連タグ
レイトン教授(※ちょい役)
水野良……『ロードス島戦記誌上リプレイ2』(小説版3-4巻の元ネタ)をNPC同士の決闘で終わらせたのをはじめとして、NPCによる解決を度々やらかす為、(日本でTRPGブームを作ったのがロードス島戦記であることから)知名度も相まって吟遊マスターの代表格扱いされている。