機体データ
型式番号 | MSR-100S(諸説あり) |
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所属 | エゥーゴ、地球連邦軍 |
開発 | アナハイム・エレクトロニクス |
生産形態 | 試作機 |
全高 | 19.2m |
頭頂高 | 18.5m |
本体重量 | 39.2t |
全備重量 | 63.6t |
出力 | 2,015kW |
推力 | 93,500kg |
センサー有効半径 | 11,500m |
装甲材質 | ガンダリウム合金 |
固定武装 | パルス・レーザー砲×2、ビーム・サーベル×2、グレネード・ランチャー×4、ビーム・ガトリングガン(オプション) |
携行武装 | ビーム・ライフル、メガ・バズーカ・ランチャー |
概要
型式番号MSR-100S(MSR-100又はMSN-100Sとする資料もある)。MSRナンバーはM・ナガノ博士が外れた後のチームが開発した事を意味するとされる。
アナハイム・エレクトロニクス社が開発したエゥーゴの攻撃型試作MS。名目上、攻撃型試作機を名乗りながらも機動性・運動性の限界能力を計るための実験機であった「百式」の改良型にあたる機体である。
主な改良点として肩部にオプション用のラッチを新設、バックパックもユニットごと交換され、Ζガンダムのテール・スタビライザーを元に開発された新型バックパック『高機動型デバイス」に変更された。各部装甲や頭部の形状も変更され、肩には百改のマーキングが施されている。
また、メインカメラはImage Directive Encode(IDE)からバイザー付きツインアイに改められている。
機動性に特化していた百式に比べ、火力や総合性能を向上させることには成功したが、百式系列特有のピーキーな操縦性は改善できなかった。しかし量産を前提に開発していたため、百式系列のバリエーション機のほとんどは本機から派生する事となった。
武装
基本的には百式のものを流用できるため、以下に記載するものは本機に追加された兵装になる。
多目的ランチャー・ユニット
前腕部に2門ずつ装備される実弾兵装。Ζガンダムの採用していたものと同様、主にグレネードランチャーが装備される。
パルス・レーザー砲
火力増強のため、頭部バルカン砲に代わって装備されたビーム兵器で頭部に2門装備。本機の頭部が後方に長いのはこのパルス・レーザー砲を搭載するためである。
……というのが本来の設定なのだが、ゲーム『SDガンダム Gジェネレーション』シリーズでは後述のビームガンポッドをパルス・レーザー砲として扱っており、他の媒体に登場する際にも取り入れられていることがある。
なお、本機の装備増強型であるフルアーマー百式改の武装一覧にはこの武装がない代わりに「ビーム・パルサーガン×2」というものが記載されている。名称が似通っているため何らか関係のある武器とも考えられるが、詳細は不明。
ビーム・ガトリングガン
肩部ハード・ポイント用のオプション兵装。本機が初登場した『B-CLUB』第3号の表紙イラストで右肩に装備しており、同誌に掲載された表紙イラストのラフでは「ガトリングガンポッド」という名称が記されていた。その後『MS大全集』に掲載された際、スペック表に現在用いられている「ビーム・ガトリングガン」という名称が記載されている。
ビームガンポッド
『B-CLUB』第3号に掲載された表紙イラストのラフに描かれた武装で、左肩のハードポイントに搭載されていた。実際の表紙イラストには描かれておらず、『Z-MSV』での作例では再現されているものの、それ以降設定資料には記載されていない。
メガ・バズーカ・ランチャー
百式が使用していた航宙用大型メガ粒子砲。設定には記載されていないが、ゲーム作品ではよく使用されている。ガンダムウォーでは威力が向上しているという記述もある。
バリエーション
フルアーマー百式改
型式番号FA-100S。
雑誌企画『M-MSV』に登場。
武装と装甲の強化を行なった百式改のフルアーマー仕様。
詳細はフルアーマー百式改を参照。
量産型百式改
型式番号MSR-100S。
『Ζ-MSV』に登場。
百式改の量産検討型。
詳細は量産型百式改を参照。
陸戦用百式改
型式番号MSK-100S。
『M-MSV』に登場。
カラバ所属のMSで、百式改を陸戦用に換装したもの。
詳細は 陸戦用百式改を参照。
忍者百式
型式番号JF-100(TYPE-M)。
雑誌企画『プロジェクトMUSHA』に登場。
アナハイム社から流れたデータを元に、木星圏で活動する宇宙海賊が開発した百式改の派生型。
隠密行動用MSとして運動性の向上が図られるとともに、ジェネレーターを内蔵したダミー6基をバックパック内に装備しており、これをミノフスキー粒子とともに散布する「分身の術」を使用できる。
また、武装もハンブラビの「海ヘビ」を改造した鎖鎌「フウマ」や、ツインビームサーベル「ヴァジュラ」などの独自のものを装備している。
百式壊
型式番号MSR-00100CR。
小説『ガンダムビルドダイバーズ GIMM&BALL'S WORLD CHALLENGE』に登場。
百式を元に百式改とのミキシングビルドによって製作された改造ガンプラ。
詳細は百式壊を参照。
百式改
型式番号MSN-00100。
ムック『GUNDAM WARS PROJECT Ζ』に登場。
『Ζ-MSV』展開直前に別に発表されたもので、『Ζ-MSV』の百式改とはまったくの別物。
ダカール演説で自身がシャアであることを公表したクワトロ・バジーナの専用機とすべく、カラバが百式を改良した機体。
機体塗装がシャアの象徴色である赤色へと改められているほか、プロペラントタンクの追加、ライフル用ジェネレーターの高出力化などが行われている。
百二式
『機動戦士MOONガンダム』に登場。
アナハイム・エレクトロニクス社からのODMによりルオ商会が自らの独立部隊用に開発した機体。
百式改の流れを組む機体だが、保存してあった数少ない在庫パーツを組み合わせて成立しているため、百式に先祖返りしたような機体フォルムを持つ。
一般の隊員機と隊長機があり、前者は銀色、後者は金色の耐ビーム・コーティングを程しているが、希少性が高く高価な事もあり、本来の輝きには程遠く、塗膜密度も低いため耐ビーム能力も弱い。
ガンプラ
最初に発売された『元祖SDガンダム』では、エイリアンのようなクリーチャーめいた頭部デザインからか、顔の下から牙が飛び出すというオリジナルギミックが付けられている。
リアル体形では長らくキット化されなかったが、2016年8月にプレミアムバンダイ限定でMG化。量産型百式改より後の商品化となった。百式Ver.2.0に新規パーツを追加した仕様変更品であり、百式として組み立てる事も可能なコンパチ仕様となっている。また、メッキ塗装も百式Ver.1.0に近い光沢入りになっているため、定価は何と11,000円。同じMGだとパーフェクトジオング並の定価である。両肩のオプション兵装は付属しないが、量産型百式改のビーム・ガトリングガンをそのまま取り付け可能。
ゲームでは
スーパーロボット大戦シリーズ
作品によってはクワトロ・バジーナが百式の後継機として百式から乗り換えるか百式を本機に改修する。
Gジェネレーションシリーズ
百式から開発可能。デルタガンダム系統とは別系統になるが、量産型百式改やフルアーマー百式改へ発展可能。本作ではビームガンポッドがパルス・レーザー砲として実装されている。
機動戦士ガンダムバトルオペレーション2
「いつまでもスマートに戦うとは限らんぜ!」
2022年1月27日に実装された、コスト600の汎用機。フルアーマー百式改より一年遅れての実装であった。
攻防速共にバランスよくまとまった、600コスト以上では珍しいスタンダードな性能の汎用機となっている。
なお、本作ではビーム・ライフル、クレイ・バズーカ、グレネードランチャーが主武装であり、両肩のオプション兵装は装備していない。
その他
ゲームブック『機動戦士ガンダム シャアの帰還』でも、シャア・アズナブルがストーリーの進行次第ではシャアがロンド・ベル所属になったネェル・アーガマからこの機体を奪取し搭乗する展開が用意されている。