概要
別名キングサーモン。
サケ・マス類のなかでも有数の大型種であり、140センチに達する(一般的なサケや鱒は80センチ程が多い)。
漢字で書くと「鱒の介」となり、これは「鱒の大将」という意味合い(「介」は日本史における官職の次官を転じて高官を指す)。地域によっては「スケマス」、「スケ」、「オオスケ」、「ダイスケ」などとも呼ばれている。
生息域は北太平洋沿岸に広がり、アジア側はロシア、北米側はカナダと米国の大きな川に遡上して産卵する。
日本でも北海道や東北地方の沿岸に回遊し、定置網で捕獲されるが、一部の迷入を除いて恒常的に遡上する河川はない。
産まれた稚魚はすぐに降海する場合と、1~2年ほど淡水生活を過ごしてから海に降りる場合に分かれるとされ、海で2年から5年ほど過ごしてから成熟する。
サケ科の例に漏れず食用魚であり、米国、カナダなどでは養殖が行われている。
体が大きく身が多い上に全体的に脂がのっており、ステーキや燻製(薫製)、缶詰などに利用される。
近年は日本でも、安全な養殖産を使った刺身や寿司、マリネ、カルパッチョなどの生食用としてよく知られている。
山梨県ではニジマスとマスノスケを交配した「富士ノ介」という品種が開発され、ブランドサーモンとして流通も進んでいる。
関連項目
キングサーモン:英名
タイセイヨウサケ(アトランティックサーモン)
大西洋沿岸諸国に生息するのタイセイヨウサケ(サルモ)属大型種。150センチに達する。
日本在来種のサケ類及び淡水魚としては最大種。2メートル。
この他イトウ属は海外も含めて大型種が多い。
山形県鶴岡市山間部の大鳥池と呼ばれる湖に生息の伝承が残る未確認生物の大型魚。
タキタロウのものとされる魚拓は明らかにサケ科の体型であることから、迷入したマスノスケがその正体ではないかという説がある。