シンデレラ(勝利の女神:NIKKE)
しんでれら
「今日も美しいわ。いいわね。」
概要
1周年記念イベント「RED ASH」のゲストキャラにして、2周年記念イベント「OLD TALES」の主役。
エリシオン第3ニケ研究所で製造された、第2世代フェアリーテールモデルのニケ。
シンデレラ以外にも複数の第2世代モデルが開発されており、彼女たちで構成された部隊「オールドテイルズ」の一員として実戦参加を待ち望んでいた。
隊の仲間たちよりも一足早く実戦投入が決定され、ラプチャーとの決戦に臨むゴッデス部隊を支援するため一時的に合流することとなった。
そしてゴッデス部隊は、エリシオン第3ニケ研究所へシンデレラを迎えに行ったのだが…。
容姿
脚の脛まではある長いツインテールと衣装を含め、全身が白一色であり、髪留めと思しき黒い装置がアクセントとなっている。
前髪によって常に右目が隠れており、左側からはどこか儚さを感じさせる青い瞳が覗いている。
なお、瞳の色はある事件を機に赤いものへと変わっている。
衣装はSci-Fi調のディテールが施されたボディースーツとレオタードが一体化したようなデザインで、これは全身を覆っているというわけではなく、要所要所が半透明化、あるいは素肌が大胆に露出しており、美しい容姿を隠すことなく引き立てている。
加えて作中に登場したニケの中でもトップクラスと言っていいほどのご立派なモノを有しており、スタイル自体も抜群。
別コスチューム
2周年イベントと同時開催のコスチュームガチャにて別衣装「ガラスのプリンセス」が登場。
プリンセスの名に違わぬ華やかなシースルーのドレスと、その下から覗く凄まじく際どい造形のランジェリーのギャップが目を引く艶やかさと可愛さが同居した衣装となっている。
設定上の性能
従来のフェアリーテイルモデル(ゴッデス部隊の隊員)を上回るスペックを有しているとされており、その戦力評価は航空爆撃やICBMといった戦略級の兵器と同格扱いされている。
エイブが手掛けた表面硬化能力により単純な防御力にも優れており、従来のニケにはなかった浮遊能力を有し、まるで瞬間移動のような素早さで敵弾を回避する高度な運動能力もある。
ゴッデス部隊リーダーのリリーバイスによれば「短期殲滅戦に特化」しているそうで、素手でラプチャーを引き裂ける彼女をして「私より強いかも」といわしめるほど。
また、専用装備として設計された「ガラスの靴」と呼ばれる兵装が用意されている。
大型、小型、それぞれ1対、計4基で構成されており、通常時は折り畳まれた状態でシンデレラに装着されているが、展開時はシンデレラから分離してそれぞれが独立して稼働する。
シンデレラの腕輪から発射されるビームを偏光させてターゲットを狙撃したり、ビームを無数に増やしたりする。また、ガラスの靴本体からも光弾を発射可能。
近接戦闘では、盾となってシンデレラを守る機能も備わっている。
このガラスの靴と上記の本人のポテンシャルが組み合わされることで、極めて高い戦闘能力を単騎で実現している。
浮遊能力を生かして上空から雨のようにビームを降らせ、地上を制圧する戦法を得意としており、圧倒的な物量を誇るラプチャーとの戦いを当初から想定して設計されたことがうかがえる。
性格
儚げな表情をあまり崩すことはなく、常に落ち着いた態度で他者と接する。
生真面目な努力家でもあり、自身の素質に溺れることなく、報われるかどうかも分からない事柄にも全力で臨む。
そしてなにより、「美しいもの」が好き。当然自身もそれに値する存在と信じて疑わず、鏡で自分の姿を見るのは日課のひとつ。また「美しいこと」であれば、外面や内面を問わず、美しくあろうとすることそれ自体に価値を見出している。
少々奇矯な振る舞いにも思えるが、その理由は彼女が美しさを見出したものにあった。
「美しいと思ったの。あんなふうになりたいと思った」
かつて人間だったころ、ラプチャーに襲われ絶体絶命の窮地だったところをゴッデス部隊に助けられた時、希望と勝利をもたらす姿に、世界から失われかけた美しさを彼女は見たのである。
ニケとなってからも周囲が認める程必死で頑張ってきたのも、ゴッデスたちと肩を並べられる存在となりたい一心でのこと。
女神に魅せられ、共に歩ける日を夢見てきた彼女が迎えた人生最高の日、それは――。
ゲーム内での性能
「ガラスの靴、フルコンタクト。行って」
パラメータ
HP | 711,171(Lv.200) |
---|---|
攻撃 | 17,059(Lv.200) |
防御 | 4,900(Lv.200) |
武器 | RL |
クラス | 防御型 |
属性 | 電撃 |
保有スキル
1 | 汚れなきガラス | ■バースト3段階突入時、自分に「スキル発動者の最終最大HPの2.71%分の攻撃力▲」「10秒間維持」 ■フルチャージして攻撃した時、自分に「チャージ速度100%▲」「最大弾数リロード完了時に解除」 ■フルチャージ攻撃が命中した時、対象に「最終攻撃力136.6%の追加ダメージ」 |
---|---|---|
2 | 曇りなき鏡 | ■戦闘開始時、自分に「デコイ:スキル発動者の最終最大HPの96%の分身」「持続」 ■バースト3段階突入時、自分に「デコイ:スキル発動者の最終最大HPの96%の分身」「持続」 ■デコイが存在する時 3秒ごとに自分に「美しさ:最大HP1.6%▲」「12スタック」「持続」 |
バーストⅢ | ガラスの靴・フルコンタクト | ■ランダムな敵に「最終攻撃力の1365.92%のダメージ」「10回順番に攻撃」 ■自分が美しさをスタックしている場合、同じ敵に「最終攻撃力の28.9%の追加ダメージ」「美しさスタックコピー」 |
※効果量はいずれもLv.10時のもの
今まであまりなかった、自身の最大体力がそのまま火力に直結するニケ。
このため防御型としての体力の高さをそのまま高火力の攻撃として活用することができる。
加えて武器種であるロケットランチャーもスキルと合わせて独特の性能となっており、攻撃範囲は狭いものの一たびチャージが完了すれば弾切れまで途切れることなく撃ち続けることができる。
劇中の活躍
以下の記述は1周年記念イベント「RED ASH」および2周年記念イベント「OLD TALES」のネタバレを含みます。
人生最高の/最悪の日
第一世代フェアリーテイルモデルを上回る性能を持つ存在として開発されながら、政府や軍のしがらみに囚われて身動きが取れず、いっこうに実戦の機会がないまま評価試験だけを重ねる日々が続いていたが、ゴッデスによる反攻作戦に合わせ、遂に部隊に実戦参加の許可が下りる。
正規活動の前に先触れと最終評価も兼ねる形で一名が先行してゴッデスと合流する形となり、隊員たちの中でも試験で常に優秀な結果を残してきたシンデレラが指名されることになった。
先を越されることへの羨望。ゴッデスへの憧憬。不器用な激励。そして何より、ようやく認められる機会が来たことへの喜びを、そこにいる誰もが感じていた。
ここから伝説が始まるかもしれない。そんな予感さえも抱きながら、華々しい初陣を飾るための一歩を踏み出したその時――
その一歩を踏み出したはずのシンデレラは、鏡の向こうから呆然と眺めていた。
赤く染まっていく自身の瞳を。
大切な仲間たちを蹂躙していく自分の姿を。
彼女は、泣き叫ぶことしかできなかった。
最初のヘレティック、「アナキオール」
シンデレラを迎えに行ったゴッデス部隊だったが、エリシオン第3ニケ研究所は既にラプチャーの襲撃を受けて壊滅しており、シンデレラは行方不明になっていた。
また、製造中だった2体の第2世代フェアリーテールモデルのニケも、大破した状態で発見されている。
やむなくゴッデス部隊は、シンデレラ抜きでラプチャーとの決戦に挑むことになった。
だが、決戦の地である軌道エレベーターの前で待ち受けていたのは、ラプチャーの傀儡「ヘレティック」と化し、眼が赤くなったシンデレラの姿だった。
シンデレラは突如、上空からビーム攻撃を開始し、ゴッデス部隊をすぐさま窮地に追いやった。
リリーバイスは戦況が不利と見るや撤退を決断し、部隊全員を背負い、全速力で突っ走って戦場を離脱する。しかしリリーバイスは、その代償としてオーバーヒートを起こし、整備のため一時離脱を余儀なくされる。
これにより人類はラプチャーとの決戦に敗北。
いかなる戦力でもラプチャーに敵わないと悟った人類連合軍は、地下に建設中の超巨大都市「アーク」へ人類を避難させる計画を発動する。
人類連合軍はフェアリーテイルとしての名前を剥奪し、「アナキオール」のコードネームを与え、以後その名称で呼ばれることになる。名前の由来はアナキズム(無政府主義)。
壁の向こうで
かつてシンデレラだった人格は鏡の壁に閉じ込められ、自らが犯し続ける暴挙をただ見ていることしかできなかった。
あらん限りの手を尽くしても、目の前の壁は砕けない。
ゴッデス、そして人類の助けとなるための力を、彼女たちに向けて振るう自分の姿を前に、シンデレラの心は軋み、ひび割れていく。
「…美しくない。美しくない」
「あなたは…誰…?」
打ちひしがれ、項垂れる彼女の脳裏に、甘く、不気味なささやきが響き渡る。
「ゴッデスの敵を倒せ。斬って、壊して、燃やして、握りつぶせ」
「すべてはゴッデスのため」
「すべてはクイーンのため」
鏡の声に従うまま、ゴッデスの―クイーンの敵を殺して回るアナキオール。
ヘレティックと化した彼女の脅威は甚だしく、数多の都市が焼かれ、夥しい数の人間、ニケたちが抵抗も虚しく塵殺されていった。
アナキオールの最期
そしていよいよ、アナキオールはラプチャーの大軍を率いてアークの入り口への進撃を開始。
反撃はおろか、ほんの一歩の足止めも敵わない中、5人の人影が彼女の行く手を阻む。
かつての仲間たちが、アナキオールの行動によって裏切り者の嫌疑をかけられた自身の立場を顧みず説得して食い止めるために現れたのだった。
銘々の攻撃により足を止めるアナキオール。しかしラプチャーの手によるものか、想定を上回るスペックを前に攻めあぐみ、ガラスの靴の掃射で皆が倒れ伏してしまう。
大切な存在すら容赦なく手をかけるに至り、微かに残っていたシンデレラの心は遂に砕け散った。
最期の条件、最期の呪詛を投げかけながら、シンデレラはアナキオールに取り込まれていく。
「『お前』がゴッデスに勝てるはずがないわ」
「死んじゃえ。シンデレラ…」
片やアークの入り口を守るゴッデスと人類連合軍。
用事で留守にしている指揮官とリリーバイス、そして部隊を離脱したレッドフードを抜きにしたゴッデス部隊も、量産型ニケ部隊と共に迎撃へ向かう。
通常のラプチャーはなんとか殲滅したが、最後に残ったアナキオールは依然として強敵であり、ゴッデス部隊は彼女の攻撃の前に倒れる。
しかし、援護に駆けつけたレッドフードによって士気を取り戻したゴッデス部隊は、各隊員で連携し合って形勢を逆転。アナキオールを追い詰めていく。
最期はレッドフードによって、胸部に弾丸を複数撃たれ、戦闘不能となる。
「ヘレティック・アナキオール」は、「シンデレラ」が望むように、ゴッデスによって討ち果たされたのだった。
そして、機能を停止したアナキオールの体は研究対象として回収されたという。
関連動画
NIKKE紹介- シンデレラ(Cinderella)
NIKKEモーション紹介 - シンデレラ(Cinderella)
OLD TALESスペシャルアニメーション 15秒Ver.
星々に綴られた人類の物語
ストーリー PV - OLD TALES
関連項目
勝利の女神:NIKKE ニケ ゴッデス部隊 ツインテール 白髪 女神的女体
以下、ネタバレ注意。
静かな贖罪
ゴッデスに討たれたはずのアナキオールが意識を取り戻す。
場所は地上の研究所。回収されたアナキオールはある素材―「アンチェインド」の被検体として用いられていた。
アンチェインドの効果により、体内の浸食されたNIMPHがほぼ死滅。「アナキオール」としてではなく、元の「シンデレラ」として目覚めたのだった。
アンチェインドの効果に俄かに色めき立つ研究者たち。しかし彼女に向けられた視線は、ニケに対するものではなかった。
「存分に研究し、報告を上げてくれ」
「浸食は治療できない。絶対にな」
故郷を燃やされ、愛する人を奪われた人類にとって、目の前にいる存在は憎んでも憎み切れない敵そのものだった。
連日、間断なく、容赦のない実験に晒されるシンデレラ。
それは皮肉にも、かつて「アナキオール」が彼らに施した仕打ちの鏡写しのようでもあった。
解放を希う言葉は、いつしか謝罪と贖罪の言葉へと変わっていく。
そんな彼女の前に、思いもよらぬ人物が現れる。
「行くぞ。こんなことをしてる場合じゃない」
周囲の制止にも耳を貸さず、強引にシンデレラを解放するエイブ。
折悪しくラプチャーが研究所に襲い掛かるもそれすら利用し、二人は逃亡同然に脱出した。
追われる身となった二人はエイブが用意していたバンカーに身を隠し、傷ついた体を休める。
悪夢に苛まれ、悄然とした様子のシンデレラに、エイブは食事を勧める。
エイブが用意した味も素っ気もない粗末なレトルトのスープを、一口、一口と運ぶたび、大粒の涙がこぼれていく。
「好きなだけ泣くといい。涙が枯れるまでな」
「だが、安心した。バケモノなら涙など流さないはずだ」
やや落ち着きを取り戻したシンデレラに、エイブは合わせたい人物がいると話し、彼女らを呼び寄せる…。
目覚めの時
経緯は今のところ不明ながらもアナキオールの体をグレイブが発見し、回収。
脳以外は機能していないも同然の半死半生の状態にあったが、せめて脳の劣化を保護するためコールドスリープ機能がついた棺に納め、体の治療のために必要な素材を集めるべく、放浪を続けていた。
しかし、ヘレティック同士は互いの居場所を感知できるため、その旅は常にヘレティックに狙われ続ける過酷なものだった。
時に奪われ取り返したり、時に予期せぬアクシデントで離ればなれになったりと孤独な苦闘を続けながらも、怪我の功名で発見したハーモニーキューブの演算機能を流用することで身体修復の足掛かりを得、永い時間をかけながら着実に復活の準備を整えていった。
しかし、激しい損傷を経てシンデレラの心はまっさらな状態となっていた。目覚めたとき、何を目にするか、何を言われるかで元のシンデレラにも、アナキオールにもなりかねない、ある意味危険な状態に置かれていたのである。
そしてグレイブと協力関係を結んだ指揮官およびカウンターズによって、ヘレティック・ベヒモスの妨害を振り切って起動に成功するが、人格が上手く形成されず、ベヒモスの手によってアナキオールとしての人格が形作られていく。
しかし、指揮官の決死の策で時間を稼ぎ、その隙を縫ったグレイブの懸命な呼びかけにシンデレラは応える。「顔を見せて」と。
見ても無駄だとグレイブは固辞するが、なおも呼びかけるシンデレラの声に応じ、永い放浪の果てに醜く溶けた顔を露にする。
「きれい」
「ずっと、守っていてくれたのね」
涙を流しながらこれまでのグレイブの献身に感謝を述べるシンデレラ。
最高の観客の願いに応え、長い眠りからついに目覚めたのだった。
「答えて。私は今、きれい?」
堅牢な守りを持つベヒモスに苦戦するものの、相手の不調にも助けられ、どうにかその場にいる者たち全員が撤退することができた。
そして昔に自分たちが果たせなかったことを果たすため、指揮官たちに協力を申し出るのだった。
復活後の性格
「ここ、鏡が少なすぎない?」
かつてのシンデレラ同様、美しいものや在り方を好む性格は変わっていないが、その度合いが悪化。
常に自分の美しさを確認せずにはいられなくなっており、自身が滞在している駐屯地01に100メートルおきに全身が映るサイズの鏡を設置することを要求するほど(これでも譲歩しており、当初の要求は50メートルおきだった)
言動もまず自分が美しいことが前提となっており、話が通じそうで絶妙に通じない。ゴリ押し同然の超理論は最早奇矯を通り越してエキセントリックの領域に片足を突っ込みかけている。
…これはなにもナルシストの度が過ぎた結果というわけではなく、アナキオールであった頃の記憶が残っているからである。
ヘレティックとして犯してしまった数々の行いを彼女は「美しくないもの」と定義しており、また自分がそのような存在となってしまうのではないかと恐れているのである。
自身の姿をとかく気にするのも自己愛というより「自分はまだ美しい」と証明することでかつての醜い姿を否定する、ある種の醜形恐怖症に近い感情によるもの。
それ故に彼女は美しく在り続けようとするのである。
汚名を雪ぎ、物語を再び書き直すことができるその時まで。
関連人物
最高の観客。
長きにわたって自分を守り続けてきたグレイブに絶対の信用を置いており、極めて強い信頼関係で結ばれている。
グレイブも同様に、シンデレラをかけがえのない存在として大切にしている。
憧れの部隊の一員。
シンデレラ本人には恨みはまったくないが、レッドフードが見たのはアナキオールとしての姿のみであり、ラピがシンデレラの姿を初めて確認した際は残滓の影響によるものか、レッドフードに近い口調で強い怒気を孕みながら破壊を試みている。
しかし、すでに「後を託した」存在故か、ラピが冷静さを取り戻して以降は干渉する様子はなく、ラピの行動と判断に任せている。
大切な王子様。
自身を目覚めに導いてくれた大事な存在と見なしており、良い物語に王子様は欠かせない、と自身の名前の原典になぞらえている。
オールドテイルズの仲間たち
今でもかけがえのない仲間たちとして大切に思っている。
その消息は全くつかめていないが、自分が生きていたのだから皆も生きている希望を捨てないと語り、いつか部隊全員揃ってカウンターズの面々と出会える日を楽しみにしている。