全ては理想を実現するために。
概要
2周年記念イベント「OLD TALES」のゲストキャラ(NPC)。
シンデレラと同じオールドテイルズ部隊所属の第2世代フェアリーテールモデルのニケ。
他のフェアリーテールモデルと同様に童話から命名されており、『赤い靴』をモチーフにしている。
その象徴として、つま先から膝まで包み込んだ真っ赤な専用兵装「レッドシューズ」を装備している。
誰にでも敬語で話す、優しくお淑やかな性格であり、部隊の仲間達から慕われている。
人間だった頃は、とある教団の医療施設V.T.C.の上級司教兼首席研究員だったが、「有名になりたい」「力が欲しい」という理由で、第2世代フェアリーテールモデルのニケに志願した。
「ひとつになること」をやり遂げたいと本人の弁。
ニケに対する知識もあり、シンデレラがゴッデス部隊と合流してラプチャーとの最終決戦に臨む数時間前に、エイブと共に彼女の「最終調整」を行った。
なお、メインストーリー32章のサブシナリオにて、シンデレラは同部隊の仲間として、ヘンゼル、グレーテル、セイレーンと3人の名を挙げているが、彼女の名前は挙がっていない。
単なる脚本のミスなのか、それとも…?
容姿
金髪赤眼(※)のボブカットに、黒色のカチューシャ、右サイドに金色の髪飾りを装着している。
※普通の表情の立ち絵では眼が赤茶色のように見えるが、眼を大きく開いた表情や、イベントスチルでは明確に赤眼で描かれている。
衣装は、胸部は黒で、そこから下は白のハイレグスーツを着用。黒の首輪に白の付け襟、黒の長手袋を身に付けている。
脚に装着された高機動近接兵装「レッドシューズ」は、武器でありボディの一部でもある。
メインブースターと補助スラスターにより、空中でも戦闘が可能。メインブースターの推進力で蹴りを入れれば、その破壊力は数十トンに達する。
そして彼女の容姿で一番目に留まるのは、頭ほどの大きさもある爆乳とふとももであろう。
さらに、立ち絵を拡大してよく見ると、左側の鼠蹊部と股間の間にほくろがあるのを確認できる。
さらにさらに、ふとももをよく見ると血管が描かれているなど、フェチ要素が多く詰められたキャラデザをしている。
関連動画
ニケインタビュー
関連項目
この項目は2周年記念イベント『OLD TALES』のネタバレを含みます。
本性
一見すると物腰柔らかな優しい女性に見えるレッドシューズだが、その本性は「どうせ人類はラプチャーに勝てないのだから、多少不利な条件になっても人類とラプチャーは共存すればいい」という思想を持つ、異常かつ狂信者とも呼べる人物だった。前述の「ひとつになること」とは「ラプチャーとひとつになること」という意味である。
人間としてV.T.C.で勤務していた時から、そのことは自覚しており、それ故にほぼ完璧に隠し通せていた(いわゆるホワイトカラーサイコパスに該当する者である)。
メガニケの劇中で多くの悲劇を生み出した『侵食』をラプチャーに授けた諸悪の根源である。
メインキャンペーンで、シンデレラがレッドシューズを仲間として数えなかったのは、レッドシューズこそがシンデレラを侵食させてヘレティックにした張本人だったこと、そして上述の所業を自慢気にひけらかしたことで激昂したシンデレラによって殺害されたからである。
時系列
侵食実験
本来ラプチャーの侵食はニケの脳内のNIMPHに作用してニケを麻痺させる程度の効果しか持たず、しかも時間が経過すれば他のNIMPHに免疫され無力化する程度の攻撃手段でしかなかった。
だが脳のNIMPHに作用するという特徴に目をつけたレッドシューズはV.T.C.の自身の研究室を実験室に改造して、ラプチャーとニケが味方同士になるための侵食の研究を開始し、200機以上の量産型ニケと10機のラプチャーを使って実験を繰り返していた。
レッドシューズは(天才ニケ開発者のエイブも)ニケの脳を制御するNIMPHに関する詳細な知識はなかったため、まずはラプチャーの侵食誘発装置から調べた。そして、侵食コードが人間にも理解できるものであることを突き止める。
最初は簡単な命令を装置に入力して実験体のニケに注入したところ、命令通りに動かすことに成功。
さらに、V.T.C.の人脈を活かしてレッドシューズ自身の人格データを入手(この時点で自分の計画に勘づいた者を数人殺害しており、彼女はこれらの犠牲に対して殉教者が出たとの記述を残している)。その人格データを装置に入力し、ラプチャーの基準で「思考させるように」促す機能を与えたところ、侵食されたニケが明確にラプチャーを守ろうとする行動を取り、ニケと敵対するになった。すなわち、思考回路がラプチャー基準になったということである。
しかし、いくら人格データを何度も修正しても、NIMPHが侵食コードを攻撃する、脳が物理的に破壊される、侵食の効果が切れるとニケが自殺する、と言った反応を示し、侵食が長続きしないという自身の技術の限界にぶつかる。
そこでレッドシューズは、自分の改良した人格データを埋め込んだ侵食を、自ら捕獲した10機のラプチャーに移植したうえで野に放ち、ラプチャーの進化に託すことにした。
その結果、侵食効果の大幅な持続強化、発現までにかかる時間の大幅短縮、行動の多様化、ラプチャーが攻撃対象とみなさなくなるなど、侵食が進化したという報告が入り、そのことを「福音が聞こえる」と表現した。
一方で、NIMPHの修復機能により、最後にしていた言動を繰り返すという報告もあり、「完全な制御も遠くはないだろう」と報告書に記載していたが、結局100年以上経った現在でもこの症状は解決していない。
それでも、人間には分析しきれないラプチャー固有の侵食技術を有したラプチャーが手元に届いた時には「世界を手に入れた気分だった」と述べている。
シンデレラへの侵食
侵食が完璧とも言えるまでに進化したが、量産型ではないフェアリーテールモデルのニケが侵食されるとどうなるか確認したいと思うようになる。
シンデレラがゴッデス部隊と合流する数時間前に「最終調整する」と称して、彼女を侵食させるという形で、自身の計画を実行した。
シンデレラを侵食対象に選んだ理由は「もっとも完璧なニケだった」ためで、「ラプチャーが改良し、進化させた侵食と、完璧なシンデレラが一つになった成果であれば、より完璧なものが生まれると確信していた」とのこと。シンデレラが「完成品」になれば、同じ部隊の仲間をはじめとした、ニケ全員を侵食させるつもりだった。
ちなみに、自身の実験室にはシンデレラの写真をあちこちに貼っていた。彼女を崇拝していた可能性がある一方で、強く嫉妬していた可能性もある。
しかし、出発直前で侵食が発現したシンデレラは、突然のビーム攻撃でその場にいる全員を沈黙させたあと、部隊の仲間達の部位を素手で破壊。
レッドシューズ自身も両脚をもがれるという大怪我を負い、その時はシンデレラに対してやめるように本気で叫んでいた。
その後は意識を失い、生死をさまようことにある。
蘇生後
エイブはシェルターへレッドシューズ達を運び、スペアボディを使って2ヶ月かけて修復。蘇生することに成功した。
なお、当初はシンデレラの侵食した経緯が判明しなかったせいで、第2世代フェアリーテールモデルの開発・製造者だったエイブは、シンデレラ以外のニケも製造時から侵食しているのではないかという疑いを中央政府首脳部にかけられていた。
これはエイブ自身も察しており、シェルター内の通信線を切断し、蘇生したレッドシューズ達に対しては「通信機器が壊れている」と嘘をついて、自分達の居場所がバレないように工作していた。
だが、この事実を知らないレッドシューズはミスを犯した。
エイブが就寝している間に、切断されている通信線を発見して勝手に修理し、さらには中央政府に連絡して支援要請してしまったのだ。
翌日には、オスワルドが部隊を連れてシェルターに乗り込んできた。エイブは自分達が反逆の疑いをかけられていることを話し、逃げる準備をするように声をかける。
レッドシューズは気が動転し、オスワルドの静止を無視して、自分達の話を聞くように迫ったところ、対アナキオール用に開発された制圧弾を撃たれて動けなくなってしまった。
冷静になり「反逆の疑いを晴らすにはどうすればいいのですか?」とオスワルドに質問したところ、「侵食・汚染されていないか検査をし、さらに脳スキャンを受けることになるでしょう」と返答される。
脳スキャンをされれば、自分の計画が露見すると思ったレッドシューズは、「脳スキャンは脳を破壊するもの」「V.T.C.の公式資料で見ました」「90%以上のニケが死亡したとの報告がありました」と嘘を並べ、脳スキャンを危険視する態度を示してなんとか検査から逃れようとする。
しかしオスワルドからは「そのようなものは存在しません」と一蹴されてしまった。
絶体絶命な状況だったが、リトルマーメイドの言霊能力と、エイブのスタンガンでオスワルド達を足止めし、その場から逃亡することに成功。レッドシューズもまた、難を逃れた。
ちなみに脳スキャンは「好きな食べ物」が判る程度の性能しかないことが、のちにエイブによって語られている。
最期
アンチェインドで侵食から回復し、ヘレティック研究所からエイブの個人用バンカーへ逃げてきたシンデレラと再会。
彼女を誘い出し、ヘレティックだった頃の体験を質問攻めした挙げ句に、人類とラプチャーとの共存するという自分の思想や、シンデレラを侵食させたことを喜々として語り出した(このときの中の人の迫真演技は必聴)。
さらにはシンデレラを「アナキオール」呼ばわりし、「ラプチャーと人類の平和を象徴する存在」「誰よりも美しい存在」とまで言い放ち、彼女の右腕として働きたいと進言する。
レッドシューズの話を黙って聞いていたシンデレラだったが、内心では身勝手な思想と夢のために、「人類のためにラプチャーと戦う」という自分の物語(夢)を汚され、他の仲間達を傷つけさせられた挙げ句に、大勢の人間とニケを殺戮してしまった元凶であるレッドシューズを到底許せるものではなく、話している途中で彼女の放ったビームで胸にあるコアを貫かれてしまった。
絶命したかに思われたが、突然レッドシューズの両脚が可動範囲を超えて折れ曲がり、シンデレラへ突進する。
ガラスの靴に弾かれても動き続けたため、ビームの追撃を受けて両脚を切断され、専用兵装「レッドシューズ」は踊るように闇へと消えていった。
床へ倒れ込んだレッドシューズは、「私もヘレティックになりたかった」という旨を言い遺して、息絶えた。
死後
シンデレラはレッドシューズを殺害した現場を仲間達に見られ、レッドシューズのことを話すも、侵食が治っていないのではないかとの疑いを向けられたため、独り虚しくその場から消え去った。
数日後にシンデレラはエイブに発見された。そこへオスワルドが、他の仲間達を引き連れて現れる。
オスワルドが個人的に調査した結果、レッドシューズの研究室が発見され、そこに残された数多くの証拠から彼女の邪悪な企みが明らかになり、そのことは他の仲間にも知らされ、シンデレラと和解することになる。
イベント終盤において、彼女からパージされ自走した脚部はラプチャー側に渡り、既存種のラプチャーの部品の一つへと改造され、ラプチャー「レッドシューズ・レプリカ」(なお、ゲーム中では蹴りなどの特殊能力が活かされることはなく、足が赤いだけのボスとなっている)として姿を現す。
これを見たシンデレラは「願いが叶ったのね、レッドシューズ」と言ったものの、すぐに哀れみの情を彼女に向け、「ラプチャーはあなたの靴にしか興味がなかった」と評した。
そして「あなたが履くにはふさわしくなかったあの赤い靴も、この世から消しといてあげる」と呟いて戦闘を開始。
レッドシューズ・レプリカはシンデレラのビームに貫かれるも、死に際の呪いとばかりに侵食用の触手で彼女を貫いてから爆散した。
だが、仲間という「観客」を得て、強い心を持ったシンデレラには効果がなく、彼女が再び侵食されることはなかった。もっともシンデレラはアンチェインドを打ち込まれ体内のNIMPHが大幅に消滅(残存7%程度)しており、NIMPHに作用する侵食の体制も応じて高まっていたという科学的根拠もある。
関連人物
完成度の高いニケとして目を付けていた被検体。
侵食させた事により戦闘能力の向上などが見受けられた上、人格の分離と言った症状も起こした。
史上最初のヘレティック。
レッドシューズの崇拝対象であり、羨望と嫉妬が入り混じる感情を抱いている節がある。実験室がシンデレラの写真で埋め尽くされていたことがわかっている。
一方「OLD TALES」のステージを進めていくと、イベントマップ上にレッドシューズが単身で出現するのだが、メッセージを開くと、ヘレティックとなって数多くの不幸に見舞われている彼女のことを「ひとりぼっちのガラスのお姫様」と呼び、たくさんの皮肉を込めた言葉で徹底的に見下し、嘲笑っている。
本当は自身がヘレティックになりたかったが、無理と悟った故か、完璧な彼女の右腕として働こうとしていた。企みを全て暴露した際にも彼女の内心を一切察する気は無く、シンデレラの「私があなたを生かしておく理由は?」という遠回しな遺言の催促にさえ、見当違いの独りよがりな理想しか語らなかった為、シンデレラに殺害された。
同じ部隊の仲間であり、彼女たちには親切にしていたためか、よく慕われていた。
そのことは、シンデレラがレッドシューズを殺害してしまった時の反応からもよく解る。シンデレラの言い分に3人共耳を傾けようとせず、特にヘンゼルとグレーテルは「そんな話を信じろっていうの…?」「レッドシューズがそんなことするはずないでしょ!」とシンデレラに敵意を剥き出しにし、攻撃態勢に入ろうとしていたほど。のちにオスワルドがレッドシューズの悪事を暴いたことで、その本性を知り、侵食もされていないのにここまでの凶行を犯した彼女の異常性に恐怖すると共に、シンデレラを信じなかった事を後悔。ようやくシンデレラと和解できた。
シンデレラを侵食させた理由が『最も完成度が高かった』と言った理由だったため、シンデレラのテスト結果が悪ければ、その対象が彼女たちに向かっていた可能性もあり、本音はシンデレラと同じ被検体・実験対象といったところだろう。
自分を第2世代フェアリーテールモデルのニケにしてくれた存在。
同じV.T.C.の首席研究員と言う役職でニケに詳しいという共通点からか、エイブはレッドシューズを信頼しており、レッドシューズもエイブの補佐を行っていた。しかし、信頼しすぎた故に、レッドシューズがシンデレラに対してどんな最終調整を行ったかは確認していなかった模様。
さらには自身を蘇生してもらったあと、エイブが「シンデレラを説得する」との呼びかけにも応じ、部隊の仲間と共にシンデレラと戦っている。もっともレッドシューズからすれば、シンデレラを助けるつもりは全くなく、彼女が「完成品」としてちゃんと育っているかどうかを間近で確認したかっただけかもしれない。
なお、シンデレラがレッドシューズを殺害したことについては「それだけの理由があったのだろう、私はお前を信じている」と彼女の行動を唯一信じた。やはり彼女が侵食したタイミングからして、レッドシューズが要因だと考えていたのだろう。
同じくV.T.C.の所属であり、先輩ニケ。
ラプンツェル:ピュアグレイスの個人エピソードにて、ラプチャーとの戦闘終了後、傷ついた量産型ニケを他のゴッデス部隊員と共に救助して回っていた。侵食された量産型ニケを発見するも、彼女は同じ言葉を繰り返すという症状を示しており、従来の侵食よりも変化していることに気付き、V.T.Cに報告する。
次の作戦では、侵食されて同じ言葉を叫んで仲間を射撃した量産型ニケが発見される。ラプンツェルは部隊の休暇を利用してエリシオン第3研究所を訪れて、この量産型ニケを持ち込んだ。
エイブと会話をしているラプンツェルの姿を見かけたレッドシューズは彼女に話しかける。ラプンツェルは「以前、司祭と研究員を務めてらっしゃった…」とレッドシューズの存在に気付いた。このやり取りから、レッドシューズの顔は人間だった頃から変わっていないことが判る。
それと同時に、ラプンツェルは彼女がニケになったこと、そして普通のニケではないことに気づいたが、第2世代フェアリーテールモデルは極秘プロジェクトであったため、エイブは「詳しいことは言えない」としつつも「名前はレッドシューズ」とだけ告げた。
そして、侵食した量産型ニケを診たレッドシューズは「今は解析する方法がありません」とラプンツェルに告げる。それに続いてエイブは「侵食の仕組みが完全に変化している、誰かが意図的にコードを修正したと言ってもおかしくないくらいだ」と発言した。
部隊へ急いで戻るラプンツェルを研究所の入口まで送ることになったが、その途中で彼女に対し、ラプチャーとの戦いで不利な現状について多くの質問を投げかける。ラプンツェルからは「勝算がなければ作るのです」と返答されたうえで「私は人類の希望になります、レッドシューズもそうして下さい」と告げられて別れる。
『OLD TALES』のイベントシーンでも、入口まで送るラプンツェルとの会話がレッドシューズの回想として再び登場するが、ラプンツェルと別れたあとには続きがあり、「勝ち目のない状況に希望を…ただ、ラプチャーと私たちが同じ立場になればいいだけでしょう?」とひとり語っていた。
ラプンツェルは侵食を改善する方法をV.T.C.と協力して探っていたが、侵食の元凶が自分の身内であるレッドシューズだと最後まで知ることはなかった。
地獄の猟犬の異名を持つ中央政府の軍人。
アナキオールの侵食の一件で反逆の疑いをかけられたオールドテイルズのメンバーを拘束しようとした際、レッドシューズが脳スキャンについて脳を破壊すると書かれた資料を見たと嘘をついた事に疑いを持っていたようである。
『OLD TALES』のミニゲーム『IN THE MIRROR』のアイテム「メモリ」では「旧V.T.C.の研究所から謎の機械音が聞こえる」との報告があったため、部下に研究所への潜入調査をさせた結果、彼女の実験室が発見され、侵食実験の実態を突き止めたことが明かされている(その直後にレッドシューズに殉教させられているが)。さらにはシンデレラを疑ったリトルマーメイドとヘンゼルとグレーテルをレッドシューズの実験室へ連れていき、彼女の本性を見せつけたことで、シンデレラと仲間たちの和解に一役買った。
余談
- レッドシューズは眼が赤いため「彼女もラプチャーに侵食されていたのではないか?」と考察するプレイヤーが存在する。
- ただ、人間の頃からそういう思想だったので、侵食を調整しつつ自分に入れていたのかもしれない。と言う意見もある。そもそも彼女自身、実戦に出ていないので、侵食を受けることが困難である。
- 侵食を改良(実情を鑑みれば改悪だが)したという点から、ある隊員が自らゴッデス部隊を抜けたせいで部隊の士気が大幅に下がったこと、ヒーローのニケ達を一時的に苦しめたこと、あるニケのかけがえのない仲間、そして主人公の大切な人を奪った遠因そして元凶である。サイドクエストやキャラストでも侵食で暴走するニケの描写が幾つも存在するので、その所業の重さは底がない。
- 彼女が侵食に手を出してなければ、シンデレラとゴッデスの共同作戦は成功していた可能性が高い。また、そもそもの話レッドフードの侵食も起こらずにゴッデスを離れる必要もなく、リリーバイスももう少し長生きできた可能性もあり、被害と影響範囲は非常に大きい。
- ラプチャーとの共存共栄と言った思想を持ったキャラとしてラプチリオンと比較されており、結果として以前は一部のプレイヤーから「理想論」と言われていたラプチリオンの株と評価が爆上がりしている。そもそもレッドシューズの思想は「人類とラプチャーとの共存」と言いつつも、その実態はニケを侵食させてラプチャーへ同化させることであり、半ばラプチャーへ服従し、侵略を受け入れる事に等しい他、ニケになれない人物は全部切り捨てられる事となってしまう。特にニケになれない男性は全滅が確定するか、レッドシューズが研究するであろう「よりおぞましい同化」を強いられることとなる。
- しかしながら侵食機能の強化とヘレティックの登場により、ラプチャー側と曲がりなりにも「会話」する余地が生まれたという見方も不可能ではなく、レッドシューズの狂信が、ラプチリオンの目指す健全な共存寄与したりする可能性もゼロではない。イベント「LAST KINGDOM」のラストで可能性が示されたマリアンが新クイーンとなり人類と対等な和平を結ぶこととなれば一転して聖人や預言者として崇め奉られるかもしれない。だがそもそも前述する通り、彼女がシンデレラを侵食させたせいでゴッデスとの共同作戦の可能性を完全に潰し、人類の地上での敗北を決定づけなければ、ラプチリオンは茨の道を歩むこともなく、マリアンは侵食されてモダニアになり挙げ句トーカティブに記憶を全消去させられることもなかったのであり、「今よりマシな未来の可能性」を完全に潰した大罪人であることに議論の余地はない。
- シンデレラのヘレティック化は、人類に直接的な損害を与えたのみならず、地上での生存が不可能と判断させて巨大地下都市アークへ移住する原因にもなったため、中央政府はニケの英雄視・神格化を危険視するようになり、ニケへの扱いが劣悪になるなど、ニケの人権の大幅低下を招いた。
- その最初の被害者はシンデレラである。ゴッデス部隊に討伐されたあとはヘレティック研究所に運ばれ、アンチェインドを注入されて侵食から改善したものの、人間の研究員達からはニケとして見られることは一切なく、「ヘレティック・アナキオール」として拷問に近い実験を受けさせられていた。
- 第2世代フェアリーテールモデルを製造した天才技術者だったエイブも、シンデレラを修理しつつ10年以上地上を彷徨っていたが、アークの量産型ニケ部隊とたまたま遭遇し助けを求めたところ「アークが完成する前に作られた無名の量産型ニケが長い間地上にいた」という理由から捕縛されアークの研究所へ連れて行かれ、自分の身分を明かしても「そんな記録はない」と一蹴され拷問まがいの実験を1年に渡って受け続けた末に脳や身体に甚大な損傷を負い、特殊性の無い「ガラクタ」と評価され地上へ破棄されてしまった。中央政府からヘレティックと断定され捕獲もしくは破壊命令が出ていたエイブ一行をオスワルドが見逃した際に冤罪による汚名を消すため第2世代フェアリーテールモデルに関する全記録の消去を命じたオスワルドの機転が裏目に出た悲劇だが、このことが彼女が人間嫌いになる原因となった。
- 最初は「勝利の女神」と人類から絶大な人気を集めたゴッデス部隊だったが、アークガーディアン作戦完了後は、中央政府に使い捨てられてアークに入れてもらえないという裏切りに遭い、ピルグリムとして地上を彷徨うことになった。
- このせいでゴッデス隊員だったドロシーは、アークと人類を強く憎むようになり、反アークのニケや人間を集めて地上にエデンを設立する。
- 『OLD TALES』のイベントマップで手に入る遺失物には、彼女が個人的に侵食実験について記述していた研究日誌「侵食報告書」があり、ストーリーで見せた悪辣さをさらに上回る、ニケに対し行った侵食実験の一部が記されていた。特に侵食から解放されたニケが逃げ出したのを見て処分したが、それを「天啓」として受け入れ、自分が作った侵食コードを撃ち込んだラプチャーを野に放った……など、噛めば噛むほど味が出るスルメの様な余罪が見れる。
- なお、本人は侵食報告書のことを「私の望んだ世界が訪れた時、新世界の始まりを示す記念碑になるに違いない」と堂々と書いており、かなり自己陶酔していたことが判る。
- シンデレラを侵食させた日には「できたできたできたできたできたできたできたできたやったやったやったやったやったやったやったやった」と記載しており、彼女の迷言としてプレイヤーの間で話題となった。
- この侵食報告書は、ある一定期間、遺失物としてほぼ毎日追加されていったため、『余罪ログボ』『デイリー余罪』と呼ばれて、彼女の罪深さが深堀されて行った。
- エイブが自分達を2ヶ月間寝ずに修復した際、研究所の警備をしていた量産型ニケ達がラプチャーの餌食になっている光景を尻目に、それに紛れて自分達のスペアボディの保管庫へ修復パーツを必死に取りに行ったことを話す彼女に対して「…見捨てたのですか?戦っていた子たちを…」と責め立てている。エイブは戦闘用のニケではないので、仮に彼女が助けに行ったところで他のニケ達と同じ末路を辿っていただろう。エイブからは「死ぬと分かりきったことを責めるより、あのまま死んでいたお前たちをどうにか助けたことに感謝してほしいところだ」と正論を言い返されている。
- その後のオスワルドの口述で、200機以上もの量産型ニケを侵食の実験体にして死なせた事実を知ったプレイヤーからすれば「お前が言うな」と思った人は多いだろう。
- なおオスワルドが知ったのが200体ほどだったと言うだけで、実際は250体以上の実験体がいた事が確定している。(レッドシューズの研究日誌に実験体No.251の事が記されている。)これに加え、実験用ラプチャーの餌として与えていた食料が人間である可能性すら示唆されている。(当時のニケとラプチャーは動力源を補うため人間同様に動物性タンパク質を接種しており、ラプチャーが動物と一緒に人間を捕食していたことはメインストーリーで明かされている)
- その後のオスワルドの口述で、200機以上もの量産型ニケを侵食の実験体にして死なせた事実を知ったプレイヤーからすれば「お前が言うな」と思った人は多いだろう。
- また「顔と身体は良いが性格はアレ」と評されたリヴァリンと比較される事もあるが、行った所業があまりにタチが悪過ぎるうえ、さらには自分から望んで悪行に足を突っ込んでいた事もあり、リヴァリンのやらかしたことが霞むレベル。
- さらに言えば「ニケの人権活動家」を自称しながら、人間はもちろん同胞であるニケも巻き込んだ無差別テロを何度も起こしたクロウの所業すら些事に見えるほど。
- ついでだが、シンデレラの侵食暴走がニケの偶像・崇拝化の危険性を中央政府に認識させたため、ニケの人権に関してアーク設立後に厳しくなっていき、『ニケの人権が底をうった』と言う事態になっているので、よりにもよってクロウが凶行を行う遠因ともなっている。
- 何より上記2人はまだ「後ろめたさ」や「自分が悪人」だという自覚自体は持っており、己の行いに対する罪悪感や被害者への後悔の念がある分マシ。自身の企みを知って殺害した相手を「殉教者」と呼んで悪びれもしないレッドシューズの異常性と比較すればまだ人間味がある。
- 自らを異端者とわかっているからこそ、精神鑑定をすり抜けて立ち回ったキャラは他作品にもいたが、シンデレラの心中までは解らず、また結果としては上手く立ち回れずに終わってしまった。
- さらに言えば「ニケの人権活動家」を自称しながら、人間はもちろん同胞であるニケも巻き込んだ無差別テロを何度も起こしたクロウの所業すら些事に見えるほど。
- シンデレラの発言との不整合に加え、「靴のお陰で幸せを手にした」『シンデレラ』と「靴のせいで不幸に見舞われた」『赤い靴』との対比から、一物抱えたキャラクターであろうことは結構な指揮官が確実視していた。
- 一方でビジュアルがドストライクだった人がかなり多く、事前の人気はかなり高かった。ストーリ中に「レッドシューズがシンデレラに脚を破壊されてるから実は犯人じゃないのでは」や「あからさまに怪しすぎて、逆に別の犯人をカモフラージュするためのミスリードで、最後まで味方ではないか」など(願望混じりでの)推測もされたが、結果は上記のとおりである。
- 前段階で高い人気を獲得していながらも、あまりの業の深さゆえにプレイアブルでの実装は絶望的というなんとももったいない状況である。最後の言葉からの"脚"の顛末で綺麗にオチがついてしまっているためヘレティックとしての再登場も望み薄。
- しかしながら侵食コードに彼女の人格が埋め込まれているという点は少々きな臭いものがあり、再登場はないとしても何らかの影響を及ぼしてくる可能性はゼロではない。
- ビジュアル発表時は足の部分のパーツに似通った点があるとして、ニヒリスターの元となったニケでは?と言われていた。しかし性格・性質・思考の方向もまったく違うので、実際は一部が似ていただけの模様。
- 数十トンにも及ぶ彼女の蹴りでもシンデレラの「ガラスの靴」は壊せず、シンデレラ本体が体勢を崩す程度であった。その一方、一周年記念イベント「RED ASH」の最後に流れるアニメで、ドロシーは蹴りでガラスの靴を破壊している描写があり、レッドシューズの専用兵装よりもドロシーの靴の方が高威力だという疑惑が出ている。
- 一応、名前の元となった『オズの魔法使いのドロシー』は銀の靴を持っているため、ドロシーもそれにあやかった兵装を所持している可能性はある。また、ドロシーはゴッデス部隊でもリリーバイスに次ぐ実力の持ち主である。
- このように挙げればキリがないレッドシューズの罪深さと後世への悪影響は筆舌に尽くしがたい。人類には誰からも理解されず、ラプチャーからはヘレティック採用を拒否される、そんな真なるヘレティックの爪痕は、人とラプチャーとの戦いが続く限り延々と見せ付けられることだろう。
- そんな彼女のさらなる悪行として「ドロシーが飲んでいる紅茶と同じもの」(通称ドロ茶)に対し「侵食を誘発させる悪夢のお茶」という著しい風評被害を与えたことがある。シンデレラをゴッデスとの共同作戦直前の最終整備で侵食させる直前にシンデレラを呼び出して一緒このお茶を嗜むシーンがあり、シンデレラ回復後に自身の悪事の独白する際も同様にドロ茶をシンデレラに出していたため「このお茶が侵食の媒体になったんだ!」と勘違いするプレーヤーが続出した。前述の通りレッドシューズは「最終整備で侵食させた」と明言しており、紅茶は本当に無実無関係である。
- レッドシューズの得意とするのは衝撃数十トンに及ぶ蹴りであるが、近接戦闘に関する部隊は失敗として片付けられているため、何故、わざわざ近接戦闘用のニケとして製作されたのか不明。蹴り以外にも、レッドシューズの周囲には三角形のプレートが浮いているが、これがどんな機能を持っているかは判明していない。
- また、彼女含めたフェアリーテールモデル第二世代は多くが強力な武装や機能を内蔵している。開発した時点では人間離れした機能が思考転換を起こすと言う事が周知されていなかったと思われる。