概要
いぶりがっことは、囲炉裏の上に吊るし燻製にした野菜(主に大根)をぬか漬けにした物。
正しくはいぶり漬け。「いぶりがっこ」は秋田県湯沢市にある漬物店「雄勝野きむらや」が命名したものであり、その店の登録商標である。
ただし特許庁は2016年7月に「(いぶりがっこ)の名称は秋田県を中心に広く一般に理解されている」とも判定しており、名称自体に商標権は無いとしている。そのため他業者からも「いぶりがっこ」の名称で販売されている場合がある。
由来
降雪の時期が早い秋田の山間部では、屋外でたくあんにするための大根を充分に干すことができず、囲炉裏の熱と煙を利用し干したのが始まりとされている。
ただし現在では囲炉裏を使用する家庭も少ないため、専用の燻煙設備を持つ漬物店などで製造されている。
食べ方
他の漬物と同じように、スライスして食べるのが基本だが、クリームチーズなどを乗せても美味しい。
たくあんの食感と燻製の香りを生かし、刻んでポテトサラダやタルタルソースに混ぜるという使い方もある。
いぶりがっこの調理方法は様々な方法もあり、中には大阪の泉州名物の水ナスのように生ハムをまいた料理やお寿司のネタに使ってもおいしさがあげられる。
更に赤ワインやビーツを交えた料理とも相性が良いとされている。
一方で、否定派からは「矢鱈酸っぱくて煙っぽい味」という声もあり、一部ではガッカリグルメ扱いされることも。
備考
一部のメーカーではいぶりがっこを利用した食品が製造されている。
また、2021年に行なわれた食品衛生法改正により、2024年6月以降は中小のメーカー(正確には個人営業レベルの業者の大半)が廃業の危機に陥っている。
関連タグ
伊吹ガッコ:おそらくいぶりがっこが名前の由来である。