我を捨てて、どんなキャラにもなれるのが、主人公です。
わき役とかたき役は、キャラが決まっています。
学研プラス 中谷彰宏・著 シンプルな人は、うまくいく 156ページより引用
説明
不幸体質や受難キャラである事を理由に、たとえ小さいトラブルであっても嘆き節を言うばかりな主人公の本質であり、自分を“不幸の被害者=『わき役』”と思い込む為に必要な“不幸の手先=『かたき役』”を自分の大切な人を含む周りで作ろうとする。
『自分をぞんざいにしても大切な人に尽くす』と考える主人公ほど、この振る舞いに陥りやすい。『自分をぞんざいにする』事が我を捨てる事だと勘違いしている上、それを実行する際に(大切な人も含んだ)周りへ頼っているからである。
逆に考えると、どんなトラブルに会っても『自分も含めて、誰も何も悪くない』と言う考えを持つのが主人公の振る舞いである。
そしてその考えを現実化する為、小さなトラブルに会った瞬間の自分が出来る最良の行動を瞬時に探し出して実行。そうして自分にも周りにも嫌な思いをさせない事は、規模こそ小さいが十分にすごい行動である。
この小さなすごい行動を地道に積み重ね、自分が出来る事を少しずつ増やしているからこそ、その上で大きなすごい行動(世界を救う、ヒーローになる等)をしても周りが納得して受け入れてくれる。元々主人公とはこう言うものなのだ。
それなのに、とかく大きなすごい行動をする一方で小さなすごい行動がまるで出来ず、主人公としての実績ばかり積んで基礎はガタガタ、不安定。この為行動にブレが生じ、トラブルに会う度わき役になって周りをかたき役とする振る舞いをしてしまう主人公も存在している。
関連キャラクター
他人思いで優しい人だが、不幸体質を理由に他の登場人物を平気で不幸の手先扱いする、かたき役を作りたがる主人公の典型。彼の作中における受難は殆ど自分の悪癖に振り回された物だが、終盤においてその悪癖をやっと克服、主人公として振る舞える様になった。
両者とも『不幸だ…』『ついてねーっ!』が口癖の不幸体質で、反面周りを不幸の手先=かたき役にする事がしばしば。ただし二人とも、そんな自分の悪癖を認め許してやれる(※)為、それを土台とする事で主人公として振る舞う事が出来ている。
※ピクシブ百科事典内の記事では、『~で済ませている』と表現される。
経緯や細部等は異なるが、兄弟同じく持ち合わせていた現実主義と特定の誰かへの献身がせめぎ合った結果、両者とも“自分とその他を踏み躙ってでも特定の誰かの為に尽くす”と言う行動指針へ行き付いてしまう。その結果、新たな世界を創造する者を欲するヘルヘイムより見限られ、周りの動乱に翻弄される形で黄金の果実の争奪戦から脱落したのが物語本編における兄弟の顛末である。
しかし兄弟は、“誰であろうが苦しんでいる者なら助ける”と言う考えに到った男の激励や行動を胸に刻み、自らの行動指針を再構築。後日談において、彼の遺志を継ぐ戦士=新たな主人公となったのだった。
一見謙虚な青年だが、己の道を貫く求道者...と言えば聞こえはいいが、命を懸けて邁進するために妥協しないを通り越してTPOや礼儀を弁えずKYな側面と、恵まれた才能故に無自覚に軋轢を繰り返し、日の当たらない勝負にも麻雀を極める為ならば足を運び、多かれ少なかれ人の不幸と関わっていく。
理解のある年長者達にしばしば窘められ、その場では反省するものの基本的に何かが変わる訳でもない。他者のせいにする訳ではないが、アウトローとして世間から外れている自覚や命を懸けている大きな自負から自己への客観視に欠いており、でかい事は出来るが小さい事は出来ず、かと言ってダークヒーロー系としても扱えない。