※この記事は『ダンガンロンパシリーズ』のネタバレがあります。
三作目のニューダンガンロンパV3最終章までの重大なネタバレがあります。
本編未プレイの方が閲覧することはダンガンロンパシリーズを楽しむ上で絶対オススメ出来ません。閲覧は自己責任でお願いします。
概要
『ニューダンガンロンパV3』のオープニング及びchapter6にて登場する16人の姿のこと。
首謀者の白銀つむぎ曰く「最原終一ら参加者全員は、「本来は何の才能もないただの普通な高校生男女」だという。
V3の世界では、「チームダンガンロンパ」の『ダンガンロンパ』というフィクション作品が流行しており、1や2などの希望ヶ峰学園シリーズの世界は彼らの世界ではフィクションである。
彼らは世界的な人気を誇る『ダンガンロンパ』のファンであり、登場人物のオーディションに参加して合格した人々なのである。(だからニューダンガンロンパV3は作画上、美形が多いのかもしれない)
オーディションのビデオでは、最原終一は根暗であったり、赤松楓は基本人を信じない人物であったり、百田解斗は自分の目的のためならば人殺しも厭わない人物など、本編で見られた彼らとは異なっていた。
本編の彼らはプロローグの最初の思い出しライトによって本来の自分とは違う作られた人格の全くの別人だった。
旧制服時の容姿
赤松楓(愛称:ギャル松) | 天海蘭太郎(愛称:リア海) | 入間美兎 |
---|---|---|
王馬小吉(愛称:凡吉) | キーボ | 獄原ゴン太 |
最原終一(愛称:陰キャ原) | 白銀つむぎ | 真宮寺是清 |
茶柱転子 | 東条斬美 | 春川魔姫(愛称:モブマキ) |
星竜馬 | 百田解斗 | 夢野秘密子 |
夜長アンジー | ||
疑問
しかし、根拠は白銀つむぎの証言とオーディションビデオのみであり、実際に彼らが才能のない人間なのか、そもそも『希望ヶ峰学園シリーズ』は本当にフィクションなのかというと疑問符のつく部分も多い。
下の疑問一覧やオーディションビデオもエグイサルに声を変える機能があることから、チームダンガンロンパには技術的に捏造できる可能性もあり、彼らはファンでもなく、本当に才能を持っているという可能性も考えられる。
現にその後発売されたV3設定資料集では彼らの出身校が設定ではなく本物である事(但し本来の制服は旧制服の方である模様)、キーボは本編前から歴としたロボットである事が示唆されている。
特に最原の被る帽子や、赤松の音符ヘアピンは制服が設定されても旧制服からそのままだった。
余談だが、公式資料にはゲーム本編では写らなかった人物もおり、旧制服の春川のポーズについても「握り拳なのかも!?」と記載されており、この時でも体術が優れていることを示唆している。
他にも白銀つむぎが、最後にいった台詞で自分が超高校級の模倣犯であることを明かしており、
模倣犯とはすでに起こった事件を模倣して罪を犯す人物という意味があることから、実際に起こった誰かのコロシアイゲームを模倣していた可能性がある。そのことから、そもそも『希望ヶ峰学園シリーズ』はV3の世界でもフィクションではなく、現実であり、繋がっているのではないかという意見もある。
今作は『嘘』がテーマなうえ、チートアイテムの思い出しライトと黒幕の能力のせいでほとんどの記憶も記録も信頼できない状態なので結局のところプレイヤーが考え次第と思われる。つまり、正解などないのである。
例えば、V3の登場人物はやはり凡人であり、才能という中身ではなく、ただ単に外見で選ばれたオーディションの集団であるからこそ、今までのシリーズより作画上、明らかに美形のキャラクターばかりである。最初から不自然だったので意図した伏線ならば納得がいくなどの意見がある。
その一方で、無印、2における衝撃的な真実には、それが真実だと知っている第三者の証言があったが、本作には黒幕の明かした真実を裏付ける証拠を持った人物が1人もいないとの意見もある。
視聴者はイメージ映像、操作とも取れるので除外。
以下は疑問一覧である
疑問一覧
- キーボや入間美兎はいくらある程度本人たちに適性があったとしても、才能がない人物が出来るとは思えないほどな活躍を本編でしている。
- 反論:v3世界を電脳世界と捉えれば無理のある変化にも辻褄が合う。
- 入間の発明品によって運営側が大きく不利になる展開があり、自分たちが植え付けた才能のはずなのにコントロールができていない。
- あえて自分達が不利になるような展開に仕向けた可能性もある。本編で黒幕が負けたのは視聴者の気分次第とも言えるし、53作品目と言う事でそれくらいのリスクは承知の上であろう。
- 少なくともオーディションで自ら応募していたはずの最原と赤松は、プロローグで拉致同然の形で集められている。反応から考えて他の面子も同様の模様。
- 反論:恣意的に見ればプロローグの誘拐はドタキャン対策とも取れるし、16人の誘拐に成功できるのは「チームダンガンロンパ」だからという解釈も可能だ。
- 反論の反論:本当に53回も続いた作品を見てきて参加を志願したファンなら、16人が集められた時点で察しがついてもいいはず。
- すべての反論:モノファニーのミスがなんだの話から察するにオーディションに受かって喜んでいた場面は本編プロローグの前と考えられる。本編プロローグの参加者は既にダンガンロンパについての記憶を封じられており性格も既に作り物と考える。天海について知らなかったのもそれが理由。しかしモノクマーズに対しての反応と、他の参加者と同じくダンガンロンパについての記憶が無い天海が16人集められた事に対して推理を働かせている様子から希望ヶ峰学園でのコロシアイや、モノクマの存在は知ってると思われる。つまり1や2、絶女や3などの過去作での事件は現実のものであり、チームダンガンロンパはその現実にあった事件を模倣し電脳世界でのゲームとして発表した可能性がやはり高い。エピローグで最原が模倣犯発言について匂わせてたのもそういう事である。
- そもそも熱烈なファンだったとしても自ら命を危険に晒してコロシアイに参加するものだろうか?
- 反論:この点はまことが反証になっている。
- 反論の反論:そもそも彼が実在しているのかさえ定かではないが。また、まことが命をかけて参加しようとしてはいない。
- すべての反論:v3世界は電脳世界であり、最原達は様々な設定を植え付けられたアルターエゴ。そう考えるとオーディションでの彼らが嬉々として参加を望んだのも頷ける。電脳世界と仮定すると3章での蘇りやプロローグでの才能や衣装の付与などに対し完全に辻褄が合う。
- また法治国家でそのような物が成立しているのだろうか?
- 反論:作中の会話からそれぐらい平和とも取れる。
- 反論の反論:彼らは望んでコロシアイに参加した人物だ、と言う嘘の情報やオーディションを流すことで彼らがコロシアイをさせられたことへの同情を薄くしている狙いも考えられる。
- すべての反論:自分のアルターエゴを作り電脳世界でコロシアイをさせていたならそこまで道徳に反してないと思われる。
- 視聴者側もコロシアイを楽しんでいるようになっているが、ダンガンロンパは人が死ぬ場面を楽しむゲームではなく、推理や人間同士のドラマを楽しむものであり、趣旨が違っている。
- 反論:黒幕は夢野や魔姫の行動をある程度演出していた。
- 反論の反論:夢野、春川が大きく成長できたのは黒幕が加入したからではない。
- ファンでありながら前回の参加者で生き残りである天海蘭太郎が一緒にいるにもかかわらずプロローグでは誰一人そのことを指摘していない。
- 反論:数年ぶりのダンガンロンパだから顔を忘れたという言い訳は可能だ(作中の人物からしたら天海は三次元の人間なので)。
- 反論の反論:数年ぶりに再度参加したと言う設定なら、そもそも天海は前回のコロシアイかV3のどっちかの時点では高校生ではなくなってしまうので「超高校級」を集めたコロシアイの設定が成り立たなくなるのであり得ない。天海が高校生で居るうちに再度参加できる状況下で長く感覚を空けられたとしても2,3年弱程度なので、それで作品のファンであるはずの参加者が顔を忘れるのは無理がある。天海が葉隠みたいに留年しまくったという無理やりな設定を付けない限り、数年ぶりに参加したことにはならなくなる。また、普通のファンならまだしも大ファンの最原は何も反応していない。
- すべての反論:本編プロローグでは既にダンガンロンパについての記憶は封じられている。6章で流れた回想は本編プロローグの前の事。本編プロローグで最初の記憶はモノファニーの担当なんて話があったのはその事の示唆。天海に対して反応しないのは当たり前。むしろダンガンロンパについての記憶が無いのにモノクマーズのモノクマという単語に反応した事が重要。これはモノクマという存在がダンガンロンパに関係無しに知れ渡っているという事。つまり江ノ島の起こした前作の大事件はフィクションでは無く現実だと思われる。そしてプロローグ天海が16人の高校生が集められた事に対して俺の想像通りの事態という意味深な発言をしていたのは16人の高校生という情報から希望ヶ峰学園でのコロシアイを即座に連想したからと思われる。そして才能が無いはずの天海がここまでの情報処理能力と環境推理力を保持してるのかは天海が超高校級の冒険家として参加した前回の経験値はそのまま本編に流用されているからである。つまり黒幕除いた他の生徒と違いプロローグの天海はただの高校生では無く、前回のコロシアイを生き残った超高校級の生存者であり冒険家といえよう。
- 白銀は現実のコスプレをするとブツブツが出るが、フィクションである赤松のコスプレをしたのに”赤いブツブツ”が出たのか?
- 反論:ダンガンロンパV3は”リアルフィクション”である為、記憶や人格がフィクションだとしてもその身体と命は現実のものである。よってフィクションである赤松のコスプレをして”赤いブツブツ”が出たという事実となんの矛盾も生じない。
- 赤松が記憶を失った旧制服時にモノクマーズという名称に反応しているが、他の人は「ヌイグルミが動いている」と発言しており、反応がバラバラ。しかも赤松に喜んでる素振りは無いので、オーディションに受かったと喜んでいる訳でも無さそうである。
- 反論:これはマスコット=動くヌイグルミというネタをしたかったとも取れるし「回想シーンでは」赤松は喜んでいる姿を見せている。モノクマ本人が出てたら即座に理解できたという言い訳も可能だ。
- 反論の反論:モノクマ本人が出ないと理解できないのは熱烈なファンとしては察しが悪すぎる。
- 運営スタッフ側であるはずの白銀もプロローグに旧制服で参加している。しかもその時の彼女はモノクマーズのモノクマという単語に反応せず、終始訳が分からなそうな「ダンガンロンパに元々興味が無い」と取れる態度であり、彼女が本来ダンガンロンパと縁の無い人物である事が示唆されている。
- 反論:何故彼女が選ばれたのかはともかくとして、思い出しライトで黒幕・運営スタッフ側として作り上げられたのは間違い無いだろう。
- 反論その2:もし作中の出来事が電脳世界での出来事だったとしても明言されていない以上幾らでも解釈は可能であり、「ダンガンロンパの為に作られた世界の、ダンガンロンパと縁の無い人間」と解釈する事も可能。
- 反論その3:オーディションに受かって喜んでいた場面を本編プロローグの前の出来事と解釈すると、彼女への最初の記憶の封じ込めが「モノクマ」の単語に反応しないレベルに達しており、そもそも反応した人物が出たのはミスだったと考える事も可能。
- オーディションの映像では最原の名前はノイズが掛かっており、これが彼の本名ではないように加工されていたが、プロローグでは旧制服の時も「最原終一」と名乗っている。
- 反論:そもそもノイズがかかっているが「最原終一」と聞こえる。
- 反論の反論:そう名乗っているのなら、わざわざあそこでノイズをかける理由が不明。あそこで名乗りにノイズをかけることで、最原らの本名が別にあると信じ込ませる偽装工作だった可能性はあり得る。
- オーディションの映像で百田が「全員殺してやる」と発言するが、ダンガンロンパはバトルロワイアルではない。過去作に則るなら殺して良いのは2人までであるし、殺した後の学級裁判を生き延びなければならないので、参加する動機として矛盾している。
- 反論:ダンガンロンパV3では一度に殺していい人数が校則で決まっていない為、極論全員を殺して卒業することも可能である。また、初代と2は確かに二人までと決まっていたが3以降も殺せるのは二人までと決まっていたかどうかの確認はできない。
- 赤松、最原、百田はオーディション映像では望んでコロシアイに参加しているようだが、だとすると運営が植えつけた人格が正反対になる。このせいで1章ではなかなかコロシアイが起きず「コロシアイが起きなければ全員を殺す」と言う動機を提起せざるを得なくなったので、運営側は自分で自分の首を絞めたことになる。主催者からすれば誰かが殺人を起こした方がゲーム的に好都合であるので、コロシアイを望んでいる相手にわざわざ正反対の人格を植え付ける必要が無い。
- その百田にわざわざ病気を植え付ける設定を設けるのも不自然である。結果的に運営の思い通りにならないことが起きたのはその時のモノクマの表情を見ても明らかである。
- "ダンガンロンパはやりたくないコロシアイを強要されるもの"だと反論するとオーディションの発言がおかしくなる。
- 一度参加したら出られない疑いがあり「不可能なんて何にもなくなる」というのは描写上あり得ない発言である。
- キーボは視聴者の目線と言う設定になっているが、だとすると3章の殺害事件では視聴者にとって一番見たいシーンが見れなかったことになる。視聴者側からしたら面白くもないはずであり、そういう機会を逃す可能性のある1人のゲーム参加者を視聴者の目線に使うのは不適切である。
- 反論:ただし登場人物が誘わなければこの状況自体起こらなかった。
- 反論の反論:黒幕が使っているモノチッチのカメラの映像を視聴者に見せればいい話なので、わざわざキーボを使う必要性が薄い。キーボ視点だと視聴者側はコトダマ(手がかり)が集まらないので、学級裁判で色々考えるには不利で、視聴者目線に使うには不適切。どちらかと言うとキーボを探偵役に適切なキャラにした方が視聴者的には美味しかったのではないか。
- V3は実は53作目と言う設定だが、この真実が生きるのはV3をプレイしている現実のプレイヤー本人であり、ゲームの世界の視聴者からすれば当たり前のこと過ぎて衝撃的な真実ではない。劇中で一瞬だけ映る53作目までのテロップを見ても52作までは普通にアラビア数字のナンバリングがついており(過去作に倣うなら52作目はV2と書くべきである)、V3と言うタイトルが過去作に倣ったものではないので、こんな紛らわしいタイトルにする意味がない。ここでV3にするには「V」に別の意味を持たせたダブルミーニングにすれば良いのだが、黒幕は特にVの意味について言及していないので、その可能性も薄い。
- 反論:仮面ライダーにV3というものが存在する為、それを模倣した可能性がある。また「深読みをさせるだけさせて実はなんの意味もありませんでした」というオチも絶望の一種だとも考えられる。
- 53作まで続いていると主張する割には、白銀が行ったコスプレは無印と2の登場人物しかない。本当にそこまで続いているなら、現実のプレイヤーの知らないキャラクターが複数出てもおかしくないはずである。
- 反論:ただし、白銀はその事に触れているし、マスコットは明らかに架空の過去作に言及している。
- 反論の反論:言及すればいいという話ではなく、これでは3以降のキャラのコスプレが出来ない=3~52作目等本当は存在しないことを誤魔化しているようにも見える。
- その過去作は「残り2人になるまで続くコロシアイ」になっているが、ダンガンロンパはV3を含めその前に黒幕と対峙する展開が恒例なので、そこまで続くシナリオが求められてはいない。
- 反論:V3の最終章の視聴者の反応を見る限り、絶望を乗り越え希望を掴むという展開だけでなく絶望が勝ったという回もあるとも考えられる。つまりは最後の二人になるまでコロシアイを続けていた回があったという可能性も無いとは言い切れない。