「貴様がいるなら話は別だ、ヴァッカリオ!このヒーローの面汚しめ!」
「ちょっ、みんな怖がってるから。そういうのやめよ、ね?--お兄ちゃん。」
「その腐れた口で兄と呼ぶな!貴様との兄弟の縁はとうに切った!もはや弟とは思っておらん!」
概要
ゲーム「魔法使いと黒猫のウィズ」で開催されたイベントクエスト「ARES THE VANGUARD」(アレス・ザ・ヴァンガード)に登場するキャラクターのうち、兄「アポロニオ(アポロンⅥ)」と弟「ヴァッカリオ(ディオニソスⅫ)」の兄弟を描いたイラストおよび小説に付けられるタグである。
兄アポロニオ(CV:保志総一朗)に対して、弟ヴァッカリオ(CV:井上和彦)は「お兄ちゃん」と呼ぶ。血を分けた本当の兄弟だが、性格はまるで正反対である。
イベントクエスト「ARES THE VANGUARD」における世界では、人々はギリシャ神話に登場するオリュンポス十二神を崇めており、その神々や古代の英雄・怪物の力を宿した特殊な人間が誕生することがある。こうした人々は「神話還り(ミュータント)」と呼ばれ、このうち、神話還りの力を悪事に利用する者は「ヴィラン」、神話還りの力を正義のために使う者は「英雄(ヒーロー)」と呼ばれ、英雄庁と呼ばれる官庁に国家公務員として所属している。
さらに、ヒーローの中でも頂点に君臨する、「神器(パンドラ)」に選ばれた12人のヒーローについては、ⅠからⅫの神聖な数字を背負うことから「ゴッド・ナンバーズ」と呼ばれている。
兄のアポロニオは太陽の神「アポロン」の神器に選ばれ、「ゴッド・ナンバーズ」の中でもトップクラスの実力を持つヒーロー「アポロンⅥ」であり、悪を決して許さぬ激しさと誰よりも市民を愛する優しさを併せ持つ。
一方、弟のヴァッカリオは、ヒーローでありながら、定められたルールが無く、自らの信じる正義によってのみで動く部隊「ヴァンガード」の隊長である。部下のエウブレナにセクハラじみた発言を繰り返し、面倒事は部下のアレイシアに押し付け、自宅に帰らず公園やゴミ箱の上で寝てしまうほど大量の酒を飲み続ける等、自堕落な生活を過ごしている。
実はヴァッカリオの正体は、豊穣と酒と酩酊の神「ディオニソス」の神器に選ばれ、「ゴッド・ナンバーズ」の中で〈最強のヒーロー〉と呼ばれた「ディオニソスⅫ」なのだが、十年前に起きた事件をきっかけに失踪したことになっており、英雄庁から行方不明と発表されている。
実の兄であるアポロニオはこうした事情を知らないため、前述のセリフの通り、堕落した弟を目の敵にしており、超法規的措置で動く「ヴァンガード」を危険とみなし排除しようとしている。
真実
※以下ネタバレ注意※
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「弱い者を守るのはルールだ。ほとんどの人間は、それで救われる。お兄ちゃんの生き方は正しいよ。」
「けど、なんでだろうね。血を分けた兄弟だってのに、おいらにゃそれができない。神話特性だって、アポロンとディオニソス。正反対だ。」
「けど、そんなおいらにだから、救うことのできる命がある。多分、どっちも間違っちゃいないんだ。」
ヴィラン「プロメトリック」および裏切ったゴッド・ナンバーズにより、オリュンポリスが混乱する中、秘密とされていた”ティタノマキア事変”における”ハデスⅣの死”と”ディオニソスⅫの失踪”の真相がヴァッカリオから語られた。
十年前、プロメトリックにより発生した”ティタノマキア事変”。
プロメトリックに相対したディオニソスⅫに対し、友であり師であるハデスⅣは他の場所の救援を打診し、その場を変わった。ハデスⅣは代償として命を失う最強の技『ヘカテー』を使用したが、プロメトリックによって暴走させられる。一人の少女を救出後、戻ったディオニソスⅫはハデスⅣの暴走を止めるべく彼にとどめを刺し、その後のプロメトリック戦で命を燃やし過ぎた為、”あと3回神器を使えば死ぬ”かもしれない体になってしまった。
ヴァッカリオは考えた末、ルールを遵守するヒーローは兄のアポロンⅥに託し、自分はルールでは抑えられない型破りなヒーローたちの支えになるため、ヴァンガードの隊長になることを決めたのだった。
イベント後*
「此度の苦難は正規部隊とヴァンガード、双方の力を合わせなければ切り抜けられなかった。」
ヴァンガードの活躍により、プロメトリックが引き起こした”英雄大戦(ヒーローマキア)”は終結し、非常事態の中でも唯一自由に動けるヴァンガードの存在を認め、それと同時に十年間で深まってしまった溝を少しでも埋めていくため、好物の卵焼きを振る舞うなど、弟を溺愛するお兄ちゃんとして振る舞うになるのであった。
「私の自慢の弟、ヴァッカリオだ。強く、優しく、しかも二枚目。非の打ち所があるまい。」
「お兄ちゃんのファンには見せられないなぁ…こんな姿。」
ステータス
ザ・ゴールデン2020ガチャ版
「さあ、早く食べてみてくれ!」
「は、はは…お兄ちゃんの味、懐かしいなあ…」
- 最終進化:黄金弁当 アポロニオ&ヴァッカリオ
種族 | 属性 | コスト | HP | 攻撃力 |
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神族 | 雷/火 | 72 | 6715 | 4804 |
- アンサースキル:憩いのひと時、邪魔させはしない
AS1 | <回復>雷属性の味方全体のHPを回復(効果値:9)、複属性が火属性ならさらに回復(効果値:8) |
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AS2 | <回復>雷属性の味方全体のHPを回復(効果値:12)、複属性が火属性ならさらに回復(効果値:8) |
- エクストラアンサースキル
条件 | 「チェインが5以上」を達成 |
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効果 | <連続化・ガード>条件を達成している間、ASを2回発動し、全属性のダメージを20%軽減 |
- スペシャルスキル:そういうとこだよ、お兄ちゃん
SS1 | <精霊強化>3ターンの間、味方全体に継続回復と起死回生、全属性ダメージ軽減の効果を付与(効果値:10、10、10)(発動中自分のみ行動不可) |
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SS2 | <精霊強化>3ターンの間、味方全体に継続回復と起死回生、全属性ダメージ軽減の効果を付与(効果値:20、50、20)(発動中自分のみ行動不可) |
余談
『アレス・ザ・ヴァンガード』シリーズ第一弾に登場したのはヴァッカリオのみであり、アポロニオは次作『英雄大戦』で初登場した。
イベント開催前、公式ツイッターでビジュアルが公開された時点では、童顔なイケメンのため、ヴァッカリオの弟ではないかという反応が見られた。イベント開催後、アポロニオの方が兄であること、ヴァッカリオは31歳であることが明らかになり、さらに契約深化ボイスによるとアポロニオはヒーロー歴25年(最年長のポセイドンIIに次ぐ)のベテランである。
推定40歳前後のアポロニオが若々しい外見をしている理由は、ゴールデン2020ガチャのストーリーにて、永遠の青年神であるアポロンの神話還りによるものであることが語られた。
また、前述の通り、本イベントに世界観および登場キャラクターはギリシャ神話をモチーフとしており、この兄弟はフリードリヒ・ニーチェが構築した芸術哲学に登場する、陶酔的・激情的芸術を象徴する神ディオニュソスおよび、理性的芸術を象徴するアポロンをモチーフにしていると思われる。この2柱の神の対比は思想や文学の領域で今日でも比較的広く知られており、その概念は、数多くの文化において様々な対象について用いられてる。