概要
メタモルトマト(食べるとさまざまな物に変身できる)を食べたカービィを「魔法の靴下」で吸い込み、毛糸や布で出来た世界に連れ込んだ張本人。
毛糸の国をバラバラにした悪者で、プププランドを我が物にしようと企んでいる。
語尾に「-でアミーボ」や「-でアモーレ」と付ける陽気な口調だが、性格は狡猾で卑劣。
実は普段の毛糸の姿は魔法の毛糸で編んだ仮の姿で、本体は仮の身体が手にした杖のような1対の編み棒(かぎ針編み)で、「アミーボとアモーレという生きた編み棒の兄弟」というのがその正体である。
ラスボスとして登場し、ドドワンやイカスタコスといったかつてのボス敵を作り出したり、各種ザコ敵を呼び出してカービィを攻撃する。第二戦ではアミーボ・ロボとなってカービィと戦う。
……………のだが、弱い。
正直言って非常に弱い。
ドドワン、イカスタコス戦は一回攻撃すれば終わり、それを除けば2連戦しかない。しかも、第一形態は作業のような攻撃手順になるが2回ダメージを与えれば倒れる。
第二形態もビッグロボに変身するのでミス要素もほとんどない(ちなみに、今作のゲームの設定上ゲームオーバーがない)。なお、2人プレイだとロケットパンチを出せる。しかも多段ヒットという凶悪性能付きで、出せば数発であっと言う間に終わってしまう。
それなら1人プレイの場合は………と思うが、それでも本作のメタナイトより弱い。どうしてこうなった。
戦闘BGM
正式曲名:「アミーボ・アモーレ」
作曲者:石川淳
第2形態に入ると全体的にテンポアップする。なおそちらのバージョンはサウンドテスト未収録。
彼のBGMは他作品のもののアレンジではなくオリジナルのものとサウンドテストに記載されているが、どうにも『星のカービィ64』の通常ボス戦BGMと似ているという声が多い。実際に聞いてみると単純な曲調や全体的な盛り上がりのタイミングなども類似している。
石川氏・池上正氏へのインタビューによると、「どうやったら驚いてもらえるだろうかと考えて、途中でガラッと曲調を変えた」とのこと。
余談
上記のことより、その強さは外伝シリーズを含めたカービィシリーズでも最弱といえるものだが、思いのほかネタにされるどころか弱いといわれることも少なかったりする。
というのも、同じくラスボス最弱と言われるダークゼロと比較すると…
- 物語序盤から登場し、悪事を重ねるアミーボと終盤でようやく正体が明らかになるダークゼロ。
- デデデ大王やメタナイトを始末し、最終的にプププランドを自分色に染めるアミーボとショートケーキを探すついでに復活して早々に倒されるダークゼロ。
- 形態変化・自身に関する衝撃の秘密など、ラスボスとして持つべきものはしっかり持っていたアミーボとそれがなかったダークゼロ。
- 移動は基本空中のため仕様上毛糸玉が当てづらく、地形破壊攻撃も行ってくるアミーボと、空中にはいるもののコピー能力で空中戦がしやすく、地形破壊攻撃も持たないダークゼロ
…のように、実力は似たようなものでも実際のところその他の部分で雲泥の差がついているのである。
また外伝シリーズのラスボスはほぼ全員共通してやることがえげつないという法則があるのだが彼もその法則にもれずに入っていることもプラスポイント。
が、その一方で
- 第1形態ではラスボスの癖に自分から一切攻撃しようとしない。ダークゼロを含む他のラスボスはきちんと自分で攻撃しているのに…。
- その間何しているかと言うと近づいて体当たりしてくると言う訳でもなく、ただただ部下を召喚するのみ。ただしこれに関してはダークマインドやドロシア、後発作品のクィン・セクトニアやクレイシアも似たような行動パターンがあるので別に大したことではない。
- 第2形態はひたすらミサイルを撃ってくるが、パターンが単調なのでそこまでぶっ飛んで強い訳でもない。
と、ラスボスにしては足りないものが多くあったのも事実。
ゲームオーバー(と体力)がないと言う別ベクトルの問題があるとは言えども、それならばもうちょっと強くても問題は無いはずである。
そして、ダークゼロと違ってネタにされにくい分知名度が低いという問題点もある。ただでさえあの時期はWiiのラスボスのインパクトが強すぎてその前後の作品のボスは影が薄くなりがちだというのに…。
そんな中3DSで『毛糸のカービィプラス』が発売決定、果たして彼はこのチャンスをものにできるのか…?
…と、色々言われていたが、今作の追加要素であるデビルモードにて色々とテコ入れがなされ、ようやくラスボスとしてふさわしい難易度となった。