概要
いわゆるシャーマンの一種であり、琉球のユタや欧米のミディアムなどと類似性が強い。
イタコは、生まれながらか幼くして盲目・半盲目になってしまった女の子が生活の糧のために師匠のイタコへ弟子入りし、苦しい修行を経て能力を身につけて独立する。現在、むつ下北地方には、いわゆる「イタコ」は見あたらないらしく、恐山へ集まるイタコは全て他の地域、青森県津軽地方や南部地方などからやってくるようである。
イタコは、「口寄せ」により、先祖の霊や死んでしまった友人、知人、肉親など死者の世界 (あの世)と現世(この世)に生きる人の仲立ちとなって今は亡き人の意志を伝達する「仏降ろし」がその全てと思われているようだが、これは恐山の祭典へ参加して、死者の霊を呼んでいる姿が印象的なためではないだろうか。
口寄せには他にも、「神降ろし」と言われる神の言葉や意志を語るもの、いわゆる占い・予言的なものがある。これは、物事の吉兆、善し悪し、安全祈願、病気回復などや悩み事の解決の手助けもしてくれる。
恐山の祭典以外には、地元においてこれらのように様々な手助けや相談に応じていて、死者との関わり合いが強く思 われがちなイタコではあるが、「神様」といわれていることも少なくない。事実、亡くなった有名なイタコは、新聞の死亡記事に肩書きとして「イタコ、神様」と載っていた。
口寄せが「当たる」「当たらない」ということより、依頼者の死者に対する悲しみや悩み事の 解決には必要な存在として、現代社会にあってはひとつの安全弁・癒しの役割を果たしている ことであろう。
フィクション作品に登場するイタコ
作品50音順
姫野先輩(チェンソーマン)※作中で明言はされていないが、青森出身で幽霊の悪魔と契約している半盲目(隻眼)であることから、イタコの関係者だと思われる。
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