イタリアン・ゲーム
いたりあんげーむ
2015年10月に放映されたTVシリーズ(以降、便宜上「Part4」とする)と連動するという触れ込みの、新作TVスペシャル。
しかし翌年1月8日に放送されたものの、蓋を開けてみれば放送枠に収まるよう、少量の新作部分を混ぜてTV版の再編集を行った(TVシリーズからは1話と3話に加え、この時点では日本未放映回のエピソードも含まれている)ダイジェストともいえる作品であり(とはいえ、原則として「ルパン三世」のTVスペシャルは「TVシリーズ放映終了後に制作されている」事を踏まえれば、本作の様に「TVシリーズ放映中にTVスペシャルも並行して放送」「TVシリーズからの素材流用」はTVスペシャルでは初の試みである)、「Part4」を見ていない(見たくても見られなかった?)視聴者にはウケたが、やはり純粋な新作(例年通りのTVスペシャル)を期待していたファンからは大いに顰蹙を買ってしまった。
TVスペシャルでは珍しく、全編を通じてゲストキャラクターに死者が出ていない。
サブタイトルの「イタリアン・ゲーム」は先述した様に「チェスの序盤定跡の名称」であり、TVシリーズ「Part4」がイタリアを舞台としていることと、仮面伯爵が「遺産」を巡る各勢力をチェスの駒に例えたことによるダブルミーニングとなっている。
なお、本作のターゲットとなる遺産を残した「カリオストロ伯爵」は18世紀のヨーロッパに実在したアレッサンドロ・ディ・カリオストロであり、『カリオストロの城』の敵役として登場した「ロリコン伯爵」ことラザール・ド・カリオストロではない。
サンマリノ共和国の名家に生まれ、イタリア最大手のホテルチェーンを経営するロッセリーニ財閥の若き会長であり、スーパーモデルなどとしても活躍するお騒がせセレブのレベッカが誘拐された。
レベッカの熱狂的なファンの犯人は、彼女に結婚を迫り列車を制御不能状態に!あるお宝を狙い、彼女を追っていたルパンは、何の因果か銭形と一緒に、暴走列車に監禁されたレベッカを救いだすため暴走列車とカーチェイスをする羽目に。
実は誘拐犯を裏で操っていた謎の人物がいた。その人物は仮面伯爵と名乗り、レベッカ誘拐事件の前に、ルパン三世に挑戦状を出していた。その内容とは「あるお宝」をどちらが先に手に入れるか勝負しようというもの。そして、「あるお宝」とは、かの有名な「カリオストロ伯爵の遺産」!
果たして仮面伯爵は一体誰なのか?そして、張り巡らされた仮面伯爵の罠に、ルパンは打ち勝つ事ができるだろうか…?
最も危険なイタリアン・ゲームが今幕を開ける!!