全高:1,845mm
全長5,150mm
全幅:1,995mm
最高速度:400km/h(パトロールスコード) / 850km/h (ファイヤースコード)
概要
ウインスペクターに配備された緊急車両の一つで、所謂スポーツカータイプのスーパーパトカー。
内部にはクラステクターの着化装置を搭載し、ダッシュボードにあるスイッチを操作することで、運転席の香川竜馬へとクラステクターが装着されるという、一種の変身アイテム的な要素も備わっているのが特徴である。
作中では2台登場しており、物語序盤で使用されていた1台目は前述した着化装置以外には特別な装備は搭載されていないが、後に死神モス一味との戦闘にて、相手方のスーパーカーのミサイル攻撃で大破・炎上の憂き目に遭ってしまう。この事態を受け、バイクルの専用マシン「ウインチェイサー」と共に、大規模な改修を加える形で配備されたのが2台目(※1)のウインスコードである。
新たに導入されたこのウインスコードには、1台目にはなかった変形機構が搭載されており、通常時は1代目と同様の外観を持つ「パトロールスコード」として運用されるが、着化の際に「SPカード」と呼ばれる専用のカードを、やはりダッシュボードに設けられたスロットにセット(※2)することで、ウインスコードもまたファイヤーに準じた赤いボディと、後述の多彩な装備を搭載した「ファイヤースコード」へと、わずか10秒で「着化」を完了する。
ファイヤースコードへの着化に伴い、最高時速は通常時の2倍以上にまで跳ね上がり、犯人車の追跡などにおいてその威力を発揮。さらにクラステクターと同素材を4枚圧縮プレスし、クリスタルファイバーをダブルコーティングした赤いボディは、前出の死神モス一味のスーパーカーが繰り出す攻撃をも難なくしのぎ切るほどの耐久性を示してみせた。
さらに武装として、フロントバンパーの左右に2門1対の「レーザーレールガン」、ルーフに2基の「ケミカルディスチャージャー」を搭載。前者は障害物の排除、後者は火災の鎮圧と、救助活動においても大いに活用される。これら以外にも全方位探知レーダー、赤外線暗視カメラ、ウォーニングハイフラッシュパトライト、そして強制熱空冷放出フィンと、その搭載された装備は多岐にわたる。
通常はウインスペクター本部が置かれている、警視庁本部庁舎内の「ウインスコードパーキング」に格納され、カードキーと暗証番号、音声認識の3重のロックで厳重に管理されているが、物語後半ではウインスペクターへの復讐を目論む科学者・広崎雄一の暗躍によりこれらのロックを破られ、ウインスコードを強奪されるという事態も発生している。
また、ウインスコードに搭載されている端末は、ウインスペクター本部のマドックスとも直結しているため、これを逆用した広崎のハッキングでマドックス、さらには警視庁の科学制御システムまでもが占拠され、警視庁内のみならず首都圏にまで被害が及ぶ結果となった。
(※1 小学館刊『特警ウインスペクター超全集』より。その他の資料によっては、大破した1台目を改修・パワーアップさせたものとして説明されることもある)
(※2 当初は、ファイヤーへの着化完了後にSPカードをセットしていたが、後にこの順番を入れ替え、ファイヤーの着化と同時に変形を完了する形へと変更された)
備考
竜馬にとっての「相棒」ともいうべきウインスコードであるが、続編に当たる『特救指令ソルブレイン』への客演時には登場せず、最初の再登場の際には別の車両(※3)を、そしてナイトファイヤーとして準レギュラー入りしてからは新たな専用マシン「ナイトカスタム」をそれぞれ使用している。
ベース車両となったのは3台目シボレー・カマロで、撮影用の車両は変形前後を再現するため2台用意されている。オープニング映像にも使用された疾走シーンは、静岡県伊豆市に所在する「日本サイクルスポーツセンター」の、5kmサーキットの直線部分にて撮影が行われた。
また、変形シーンの撮影用に製作された板金製のミニチュアは、撮影後に自動変形ギミックを追加した上で、全国の玩具店での展示巡業など商品プロモーションに活用された。
玩具は放送当時、「DXウインスコード」と「DXポピニカ ウインスコード」の2種類が発売された。
前者は作中と同様の変形ギミック(※4)を搭載し、リアに設けられたスリットにSPカードを差し込むことで、リアウィンドウが展開しケミカルディスチャージャーが現れるという、作中描写を意識したギミックも盛り込まれている。また、アクションフィギュア「着化指令」シリーズとも対応したサイズであり、実際に同シリーズのファイヤーを乗せることも可能となっている。
後者は非変形で、ファイヤースコード状態での商品化とされているものの、その分質感やスタイリングを重視した作りとされており、他にもライト&サウンドギミックやウインスペクターのミニフィギュア3体の付属などで、DX版との差別化が図られている。
(※3 劇用車には1979年型のキャデラック・エルドラドを使用。変形機構などは確認されていないものの、こちらも「市販車型」のウインスコードとして扱われることもある)
(※4 この変形ギミックには、1980年代にポピーより発売されていた「チェンジマシン」のリバイバル的な要素も含まれている)