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概要

始祖ユミルの血を引く民族で、別名「ユミルの民」。

唯一巨人になることができ、「九つの巨人」を用いて古代の大国マーレを滅ぼしたことにより大陸の支配者となり、約1700年間に渡って民族浄化を行ってきたとされている。

始祖の巨人を管理していたフリッツ家を除く、「九つの巨人」を管理していたエルディア帝国の貴族家がマーレの策略により、それぞれが管理していた巨人の力により内戦を起こし「巨人大戦」が勃発。これによりエルディア帝国は衰退し、その隙に勢力を取り戻したマーレにより「九つの巨人」の内7つを奪われた。

始祖の巨人を継承していたカール・フリッツ145世は戦いを拒否し、一部のエルディア人達を連れてパラディ島へ逃亡。壁を築きその中に引き籠った事で、エルディア人は「壁内人類」「壁外人類」の二つに分かれることになった。

壁外人類は主にマーレ帝国に集っており、隔離政策によりレベリオ収容区に収容されているという人種差別を受けていたが、20年前以上前に「名誉マーレ人」の称号が与えられ、その称号が与えられた一族の安全等はマーレ帝国が保証している。

また、マーレ人からはパラディ島にいるエルディア人は悪魔だと教えられていたり、エルディア人は腕章を着けなければならないなど、厳しい扱いを受けている。

劣悪な環境に置かれているマーレ内のエルディア人であるが、国外で暮らした経験のあるウドによれば、マーレ国外のエルディア人は、「マーレの比ではない」苛烈な差別に晒されているようである。マーレ内のエルディア人は、国外と比較すればまだマシな扱いを受けているらしく、そのためマーレから逃げ出そうとするエルディア人は少ないようだ。

王政編と非ユミル系エルディア人

進撃の巨人』王政編で本性が明らかになったダリス・ザックレーだが、彼の死後始祖ユミルの物語が明らかになるにつれ、彼がやったことが見た目以上のインパクトがあることだったのが分かった。

彼が芸術作品にした王政の人間たちは、ユミルを奴隷にし虐げたエルディアの王族であり、その後エルディア人でありながら奴隷用の血であるユミルの民とは交わらなかった非ユミル系エルディア人の末裔であった。(彼らが純粋なエルディア人であるかは分からない。血を維持するためにユミル系以外の民族と交わった可能性もある)。

そして血によって権力を保証された王族たちの性根は2000年間まったく変わることはなく、結果ザックレー達の反乱を招いてしまった。

ザックレーは意図することなく奴隷の末裔として、王族の末裔にこれ以上ない復讐を果たしていたのである。

始祖ユミルからすればとんでもない大恩人である。

尤も、諸悪の根源である純粋エルディア人が滅ぼうが破滅しようが、巨人化するため迫害されるユミルの民の苦難が消えて無くなる訳ではない。

しかし、始祖ユミルが最期に作った自由への執着を司る「進撃の巨人」を自由を勝ち取るために継承していった結果、一人のエルディア人に辿り着き、エルディア人の永きに亘る巨人になる呪いが解けることになる……。

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