「これは お前が始めた物語だろ」
プロフィール
概要
グリシャ・イェーガーの回想の中で登場。
マーレ治安当局の職員。名前の綴りは「Eren Kruger」。
作中の行動
同僚のグロス曹長と仕事を抜け出していたところ、飛行船を見るために無断で収容区から妹であるフェイ・イェーガーを連れ出したグリシャと遭遇。
規則を破った彼に「制裁」として容赦なく蹴りを二発食らわせる。彼が帰ろうとした時には「せっかくだから見て行け」と引き止め、飛行船を見せていた。
そして、フェイの遺体発見後、明らかに嘘をついているグロスに謙っていたグリシャの父親と、その傍で「この世を焼き尽くさんとするばかりの」憎悪を目に宿していたグリシャを黙って見つめていた。
その15年後、実の息子であるジーク・イェーガーの密告により、マーレ治安当局に連行され拷問を受けていたグリシャの元に現れる。彼をパラディ島送りの船に乗せ、到着後に国家反逆罪で終身刑となり「無垢の巨人」にさせられることを説明した。
その後「エルディア復権派」の幹部たちが次々に巨人化させられていく中、何故かグリシャだけを巨人化させずにいた。
それに構わず巨人の一体にグリシャを食わせようとしていた同僚グロスを引き剥がすと、突然巨人の目の前に突き落とす。
「どうだ、これが面白いと思うか?」
正体
グリシャ「あんたは──」
「──俺がフクロウだ」
その正体はマーレ政府に潜伏していた「エルディア復権派」の内通者(通称「フクロウ」)であり、巨人化能力者。
グロスを突き落とした後、グリシャに自身の素性を明かすと、そのまま彼の目の前で巨人化。その力でマーレ当局の船を破壊、更に自身の部下である兵士たちをも握りつぶして殺害し、海に投げ入れた。
そして、自身がエルディア人であり、同じくスパイである医者の協力で血液検査をクリアしたと明かす。
グリシャからは「巨人の力をもっと早く使っていれば皆巨人化されずに済んだのではないか」と問い詰められるが、足を震えさせその場に倒れ込んでしまう。
13年前に「巨人」を継承し、既に「期限(寿命)」が迫っていたクルーガーは、グリシャに「自分から巨人を継承し『始祖の巨人』を奪還しろ」と命じる。
「『九つの巨人』を継承した者は13年で死ぬ」という事実をグリシャらに伏せていたのは、彼ら復権派の戦意高揚を促すためであった。
それから「もう恨みはない」「自分に残されたのは罪だけ」と項垂れるグリシャを、そのツケを払う方法は一つしかない、報われるまで自分が始めた「物語」を進めることだと叱咤する。
「これは お前が始めた物語だろ」
そして再び立ち上がったグリシャに、自身が宿す巨人の名をこう告げる。
「その巨人はいついかなる時代においても 自由を求めて進み続けた 自由のために戦った 名は 進撃の巨人」
その後、グリシャに巨人の脊髄液を打ち、無垢の巨人となった彼に進撃の巨人を継承させるべく捕食され死亡した。
巨人化させる前のグリシャとの会話では「ミカサやアルミン みんなを救いたいなら使命を全うしろ」と、彼らの時には生まれてすらいない二人のことを話している。それをグリシャに指摘されると、「…さぁ? 誰の記憶だろう?」と答えていた。
これは進撃の巨人の特性によるものである。
そして
「天と地の戦い」