概要
新潟県三条市の伝承によると夜中に歩いていると「おばりよん」と叫び背中におぶさってくる妖怪。おんぶおばけ、ばりよん、うばりよん、おぶさりていとも呼ばれる。
突然藪の中からおぶさってくるものと、「おぶさりたい」と言った意味の言葉を投げかけ、こちらが同意するとおぶさってくるものがいる。
頭を齧ってくるので金鉢を被って歩くと良い。とても重いが、耐え切って家まで連れて帰ると黄金に変わり富が得られる、剛力が得られる等、伝承には幾つかのバリエーションがある。
同県南蒲原郡のバロウギツネや、大阪の負われ坂、徳島のオッパショ石、広島のおいがかりも同様の妖怪であるといわれている。
尚、原典の『越後三条南郷談』では平仮名表記のばりよん(おばりよん)だが、現在pixivで多くタグ付けされているのは、後述の『女神転生』の影響かカタカナである。
余談
地方にもよるが、オバリヨンに憑かれた際の対処法に「弁当を少し残しておき、オバリヨンに憑かれた時にそれを食べると、オバリヨンが退散する」と伝わっている。
この事から、「オバリヨンの正体は『単なる空腹』」と唱える研究者も居る。
創作での扱い
※一般にはおんぶおばけの名前の方が通りが良い。
『女神転生シリーズ』のオバリヨン
初出は地方都市を舞台に日本の妖怪が多数登場した『真・女神転生デビルサマナー』で、種族は「幽鬼」。
詳細は ⇒幽鬼オバリヨン
『ゲゲゲの鬼太郎』のオバリヨン
4期鬼太郎第59話「妖怪オバリヨン!」に登場する緑色の魂のような妖怪。
このエピソードを感動回として挙げる者も多い。
『地獄先生ぬ~べ~』
おんぶおばけ名義で登場。
夜道を歩いていた不良三人組を「おぶさりてえ…」と襲った、モアイに手足がついたような妖怪。
不良の一人はあばらを骨折し、同様の被害が通学路である童守街道で起きていた。
ささいな諍いから稲葉郷子のバレッタを投げ捨ててしまった立野広が、立入禁止になった童守街道に探しに入ってしまい...