概要
軟骨魚綱・カスザメ目・カスザメ科・カスザメ属に分類されるサメの一種。
カスザメ科の学名表記はSquatinidae、一般的に英語ではAngelshark(天使のサメ)と呼ばれる。
カスザメの学名はSquatina japonica。漢字で書くと「糟鮫」。
英名:Japanese angelshark
分布
カスザメ目は1科1属からなり、世界中の温帯から熱帯の沿岸から深海に22種、そのうち3種(カスザメ・コロザメ・タイワンコロザメ)が日本に生息している。
特徴
体は平たく(縦扁)、エイ類に似ているが、鰓穴は横にある等、れっきとしたサメの仲間である。既知種のうち繁殖様式の分かっている種は全て卵黄依存型の胎生である。
主に岸近くの砂泥低に棲み、底の魚類、エビ・カニ類等の甲殻類、イカ・タコ類等の頭足類を食べる。
待ち伏せ型で、通りかかった獲物に瞬時に反応する。反応速度は僅か0.2秒と言われている。
彼らはネコザメと同様、比較的大人しいサメであり、無暗に人に噛み付いたりはしない。
見分け方
日本にはカスザメ、コロザメ、タイワンコロザメと3種のカスザメ目のサメが生息している。
カスザメは胸鰭先端の角度が直角~100°程度であること、斑紋状の模様が無いことなどで見分けることが出来る。
なお、コロザメとタイワンコロザメに関しては上唇上方の皮褶の形状や尾鰭や背鰭の形状等が識別形質となっているが、両種の中間形質を示す個体がいたり、遺伝子的にも種内変異の可能性を指摘する研究もあることから、タイワンコロザメの有効性については検証が必要であるとされている。
主な種類
- カスザメ(メイン画像)
- コロザメ(メイン画像)
- タイワンコロザメ
- カリフォルニアカスザメ
- オーストラリアカスザメ
他17種