概要
1951年、フランス航空局は「航続距離2000km、巡航速度600km/h、積載量50~65名+貨物1000kgの中短距離向けのジェット旅客機」開発を各メーカーに要請した。
これに対しシュド・エスト社は、イギリス製のロールスロイス「エイヴォン」エンジンを胴体後部に2基装着した「リアエンジン」案を提示し選定された。
シュド・エスト社は開発費用と製造期間短縮のため、イギリスのデ・ハビラント社と同社が開発したばかりのコメット旅客機の胴体や操縦系統を流用する契約を取り付けた。一方で開発期間中にコメットの墜落事故が53年から54年にかけて3件発生したことを受けての改良(客室窓を三角形にして応力分散に努めた)を施した。
1955年にロールアウトと初飛行を果たした後、翌56年にエールフランスとスカンジナビア航空から受注を受けたのを皮切りに、全タイプ合計で279機が生産された。また初のリアエンジン機としてもその名を残すことになり、その膨大な特許料をフランスにもたらすことになった。