解説
CV:置鮎龍太郎
神聖ソラリス帝国の実質的な指導者であり、ガゼル法院や天帝カインらを利用して「自らの望む神」を生み出そうと画策する黒幕。
ナノテクノロジーに精通しており、自らの身体に延命措置を施すことでヒトの身でありながら500年という長い年月を生きている。
物語中盤にてエメラダを手に入れた事でその技術を更に高度な物とした。
また、地上人に課せられたリミッター(エーテル能力の制限)を開発し、更には肉体を失ったガゼル法院をコンピュータ上の人格データとして復活させた張本人であり、そしてカーラン・ラムサスの生みの親でもある。
モチーフは、アーサー・C・クラークの古典的傑作SF小説、「幼年期の終わり」に登場した、異星人「オーバーロード」の代表だが、名前以外とくに共通する面は無い。
経歴
過去
元ニサンの僧兵長であり、500年前にラカン、ソフィア、ロニらと共にソラリスに反抗する戦いに身を投じていた。
それ以前は武術一辺倒の荒くれ者で、加えて当初はソフィア暗殺の為に送り込まれた刺客であった。しかしソフィアに一目惚れしたことで彼女の味方となり、逆に彼女を守る立場となった。後にソフィアの勧めで学問を学ぶようになり、シェバトの賢者トーラ・メルキオールの弟子となった。
このようにソフィアに淡い想いを寄せていたが、ソフィアがラカンと惹かれ合っていた事から一歩引いた態度をとっていた。けれどラカンは相思相愛でありながらソフィアの想いから逃げ、それでいて離れることも出来ずにいた。そんなラカンの煮え切らない態度には憤りを感じている。
そしてシェバトとソラリスの結託によりソフィアを殺すための罠に掛けられたカレルレンたちは、ソフィアの犠牲によって生き延びることに。だが愛する者を失ったことでこの世に神がいない事を悟り、すべてに絶望。敵国であるソラリスへと渡り、500年の歳月を投じて自らの目的の為に行動した。そして500年の時が経った頃、カレルレンはソラリスの指導者となっていた。
結末
「デウスを復活させる」という目的は共通しているため、ミァンやグラーフとは協力関係にある。ソラリス首都エテメンアンキに乗り込んで来たフェイたちを捕らえた際、エリィの正体に気づき泳がせる方針に変える。終盤ではラムサスを利用して天帝カインを暗殺し、続けてゲーティアの小鍵を発動させたガゼル法院らを用済みとして始末した(デウスの眠るマハノンを浮上させる小鍵は法院にしか使えなかったため)。浮上したマハノンにてフェイたちと遭遇するが、グラーフ駆るORヴェルトールの圧倒的な力によって制圧。おびき出したエリィに対しては「二人の側近に勝てばフェイたちを解放する」と言って傍観の構えを取る。エリィが側近を破ると彼女の身柄と引き換えにフェイたちを解放したが、約束を守ったのではなく彼らにまだ利用価値があるからに過ぎなかった。
その後、浮遊要塞メルカバー内にて再びフェイたちと対峙。利用されていたと気づいたラムサスにミァン共々切り捨てられるが、既にカレルレンの身体はナノマシンによって原子レベルまで分解しない限り復活するようになっていた。そして代替わりしたミァンはエリィの肉体にて覚醒し、カレルレンはデウスへの供物としてギア・バーラーを奪い同化させた(このためにフェイたちを生かしておいた)。
こうしてカレルレンとミァンは計画通りデウスと一つになりフェイたちの前から姿を消した。以後はメルカバーを用いて地上に残る反乱勢力の制圧に当たるが、ゼノギアス(ギア)を覚醒させたフェイたちに逆襲を受け、メルカバーは轟沈。しかし内包されていたデウスは星と同化を始め、テラフォーム(兵器改造)を行い始めた。これを阻止するべくフェイたちはデウス内部に乗り込むこととなる。
死闘の末にデウスは破壊され機能停止する。デウスから解放された波動存在は本来の次元に回帰するべくワープを行おうとする。だがしかし、それは凄まじいエネルギーを発するものであり、このままでは星が消滅してしまう。これこそがカレルレンの真の狙いであり、エリィ(ソフィア)と共に波動存在(神)に導かれ星から離れようとしていた(支配から逃れたエリィは、デウスの残骸を星から遠ざけることでフェイたちを救おうとしていた)。
そこへ決死の覚悟で乗り込んで来たフェイに対し、愛の証明として怪物ウロボロスを差し向ける。これを破ったフェイをついに認め、デウスの崩壊からフェイとエリィを救い出す。フェイには和解の手を伸ばされたが、もう後戻りはできないとして波動存在と共に星から姿を消したのだった。
こうして見ると非道を働いてきたように思えるが、デウスの復活が成されなければヒトは滅亡するとされており、結果的に多くを犠牲にして世界を救ったことになった。
関連イラスト
関連人物
ウォン・フェイフォン エレハイム・ヴァン・ホーテン ソフィア
ミァン・ハッワー グラーフ 天帝カイン ガゼル法院 カーラン・ラムサス エレメンツ