概要
ガッツの養父で、傭兵団の団長。たくましい体躯の男。武術の腕は確かでガッツの師でもあったが、性格は粗暴で、良くも悪くも戦場を稼ぎ場とする傭兵に相応しい荒くれ者であり、よき父とは程遠い存在だった。
来歴
流産でガンビーノとの子を亡くしていた愛人のシス(連れ合いと傭兵仲間達から認識されており事実婚に近い関係だった模様)が骸の下で拾ったガッツを気味悪く思いつつも引き取った。
その後、病で亡くなったシスの代わりにガッツの面倒を見ることとなり、剣の稽古でガッツに戦う術を叩き込んでいった。
しかし一方で(シスが病で死んでからは)日頃からガッツに対して冷たい態度を取り、銀貨3枚でガッツを同僚で稚児趣味をもつドノバンに一晩売り渡すなど、終始ぞんざいな扱いであった。
そして、敵の砲弾で右脚を失ってからはガッツに世話されながらも、シスの死を含め、自身に降りかかった不幸の全てをガッツのせいだと思い込むようになり、ある夜、酒に泥酔した勢いで憎悪剥き出しでガッツに斬りかかった末にその時のはずみでガッツの剣が刺さって死亡。ガッツは父殺しとして傭兵団を追われ、以降は流れの傭兵として戦場を渡り歩くようになる。
この件は、当時、まだ10代になったばかりのガッツの子供心にトラウマを植え付けることとなり、ガッツがキャスカとの愛の営みの最中にフラッシュバックを起こし、「自分のせいで父さん(ガンビーノ)は死んだ」と思い込んだことをキャスカに漏らしていた。また、子供が親に虐待されているのを自身とガンビーノに重ね見たりするなど、その精神的な影響の大きさが窺えるシーンが各所にある。
TVアニメ『剣風伝奇ベルセルク』ではシスやドノバンの出番がカットされた他、砲弾で負傷した後の描写が「両脚がある状態で右脚が不自由になった」という内容に変更されている。
また、ガッツの鼻の傷は原作・アニメ版どちらでもガンビーノによってつけられたものだが、傷がついた時期や経緯は全く異なっている(原作ではガンビーノとの剣の稽古中に、アニメ版では酔って錯乱したガンビーノに斬りつけられて誤殺してしまった際に)。
担当声優
TVアニメ版では若本規夫が担当。
劇場版での声優は岩田安宣が務める。