概要
古代イタリアで崇拝されたと伝わる、クトゥルフ神話に登場する旧支配者の女神の一柱にして死者を弔う神(但し、彼女が登場する物語では、旧支配者とは言及されていない)。
資料によっては、シノーソグリスとも表記される。
この神に関する情報は殆ど記されていないが、召喚されると『不定形で原形質の塊から、突き出された片腕』と言う、奇怪かつ奇妙な姿で現れるとされる。
顕現すると、その片腕で召喚したものを捕えて、至福の死へと導く(その方法は不明)とされており、それこそが彼女が召喚される理由でもあると言う。即ち彼女を崇拝する者達は、安らかな眠りを求めてキノトグリスを召喚すると言う事であり、それ故に彼女の崇拝については知られていない。それは崇拝する者たちは等しく死に導かれるからであり、『古来より死そのものとして付き纏い続けている神に他ならないからであるからだ』と言う。
そのような意味では最も慈悲深く、(クトゥルフ神話に登場する神格の中では)崇拝者思いの神とも言える。
また、彼女に魅せられた者たちは、自分自身の死を夢見る様になった後、死に向き合うようになって行き、最終的には自らキノトグリスにその命を捧げるとも言われている。
尚、生き物の死に対するだけでは無く、神々に対してもその権能を発揮する様で、全ての存在に対しても死を司る神ともされている。
ちなみに、似た様な姿と性質を持った旧支配者・エテプセド=エグニスが存在している為、何かしらの関係が考えられるが、一説はどちらかが偽名ではないのかと囁かれているらしい。
別名
形なき神
変成と混沌の神
腐敗の神
神々と人の双方の葬儀屋/葬儀屋の神
あらゆる物を変化させる者
ミイラ化した女の手