概要
ゲーム『とらいあんぐるハート3 リリカルおもちゃ箱』の登場人物、クロノ・ハーヴェイと高町なのはのカップリングのこと。もしくは、アニメ『魔法少女リリカルなのは』の登場人物、クロノ・ハラオウンと高町なのはのカップリングのこと。
前者はゲーム内で実際に成立したカップリングである。『とらハ』シリーズの最年少カップルで、アニメ版シリーズで言うところのエリキャロとかヴィヴィアイとか、とらハ内でのポジションはそのあたりに該当する。
ゲーム版 vs. アニメ版
キャラクター表現
前者は乙女らしさ全開で愛情表現をするなのはとそれを静かにやさしく受けとめるクロノという感じである。ゲーム本編はおもになのは視点であったこともあって、雰囲気には少女漫画的な色合いが強い。どこに出しても恥ずかしい相思相愛鴛鴦夫婦。
いっぽう後者は、恋愛に不器用で天然な愛情表現をくり出すなのはと、同じく恋愛に不器用で気恥ずかしさに振り回される朴念仁なクロノという形式で表現されることが多い。アニメ版第1期内でのなのはとクロノの絡みに準じた形になっている。いわゆる恋愛ゲーっぽい典型的ラブコメ。
このように、ファン側でもこの二者が異なるというのは言われるまでもなく、百も承知の事項である。
外見
原作版のなのはは幼少期に緑のリボンをしていたりハートのステッキを所持していたり、原作版のクロノは青年期に長髪で緑のリボンで髪を結っていたりバリアジャケットの肩の刺がなかったりするので、簡単にはそこで見分けることができる。原作のなのはとクロノはあまりキリッとした顔をしないので、そこも見分けるポイントのひとつ。
また、原作のなのはは仔狐の久遠を連れているので、なのはにせよクロノにせよ狐を見かけたら十中八九原作ネタと思ってよい。妖精サイズの小さなリンディさんを見かけた場合も同様。逆にユーノやフェイトを見かけた場合は間違いなくアニメ版である。
二次創作活動
創作物の内訳で見ると、基本的には原作版がメインである。一見アニメ版のように見えても原作版のネタが取り込まれていることが多く、アニメ版単独で展開されるクロなのネタはけっこう珍しい。
アニメ版でも第1期では『とらハ』ファン向けのサービスの一環でネタが振られていて、まだ創作の余地はあったが、『A's』以降は恋愛ものにしないような方針転換や魔法少女モノ的なお約束面の強化(マスコットポジションやライバルポジションとの絆強化)が行われ、さらに『StrikerS』の背景でクロノがあっさり結婚してしまったため、現在ではアニメ版単独でのネタ作りが非常に難しくなってしまっている。
『StrikerS』のメディア展開が開始される以前はアニメ版の二次創作小説などもそれなりの数が見られたが、現在ではアニメ版のハードルはとくに小説面で非常に高くなっている。「ストーリーを創作する」という点においては、やはり『StrikerS』後のアニメ版のなのはとクロノでは厳しいと言わざるを得ない。
しかしその一方で、アニメ版を見た人間の一定数が『とらハ』にまで遡るため、アニメ版が有名になるにつれてご新規のクロなのファンやクロなの理解者が少しずつ追加され、「アニメとは別腹」という形になるが認知度は以前よりむしろ増えていたりもする。実のところ、アニメの作品展開がマイナスの結果のみをもたらしたというわけでもない。とはいえ、今さらマイナーな原作版のカップリング内容を蒸し返すのも憚られるのか、第1期の頃のようなコンスタントに同人誌が出てくるような形での復活には至っていないが。
第1期以後ほとんど何の燃料供給もないのに人が入れ替わり立ち替わりながらもいまだに根強く続いているのは、一度は公式であった既成事実様々だろうか。いろんな作品のいろんなファンがお墨付きの獲得に躍起になるのも、なるほどさもありなんと思わなくもない。
亜種
最近では「クロなの」の亜種として、星光の殲滅者とクロノを絡める動きが一部で見られている。セメントクールで毒舌な性格のなのはとの絡みが予想外に新鮮であるようだ。
クロノと同じような性格をしているため、ある意味でアニメ版のなのはよりもいろいろと相性がいいのかもしれない。