概要
『ドラゴンクエストⅪ』に登場するデルカダールの将軍グレイグと気高き女武闘家マルティナのカップリングである。
ネタバレ
※中盤からの重要なネタバレが含まれる為、閲覧注意。
デルカダール王国の騎士と姫という主従カップリング。
幼少期〜別離
幼き頃、マルティナとグレイグは兄妹のように仲睦まじかったらしい。
「王にしかられ 泣きはらす姫さまを グレイグさまが抱っこしておられる姿は まるで兄妹のように 愛らしかったものです」
(デルカダール兵の話)
ところが16年前のユグノア滅亡の際、マルティナの父・デルカダール王モーゼフは魔王ウルノーガに身体を乗っ取られてしまう。
デルカダール王になりきったウルノーガは、マルティナがユグノアで死亡したものと喧伝。
グレイグもマルティナが死んだものと信じ込まされていた。
再会〜敵対
16年後。
王命により、ユグノア領まで悪魔の子(勇者)を追ってきたグレイグは悪魔の子側に着いていたマルティナと、敵対する形で再会を果たす。
雨や暗闇もあり成長したマルティナに気づかないグレイグだったが、勇者を崖に追い詰めた時、
「やめなさい グレイグ!」
マルティナの制止を聞き、とっさに振り返るなり記憶が呼び起こされる。
脳裏に焼き付いた幼い姫と、目の前の女性の姿がかさなり、一致して交じった。
「……あの忌まわしき日より十六年。姫さまご健在なりしはこのグレイグ、望外のよろこび……」
「なにゆえ 悪魔の子をかばい立てなさるのです? 姫さまであっても 主命をジャマなさるなら、斬らねばなりませぬ」
死んだはずの王女が生きていた。
生きていたが、何故か敵であるはずの悪魔の子を庇い立てている。
グレイグはかなり混乱したかと。
一方、マルティナはグレイグに説得を試みようとするが…。
「……姫さま 我が主君はデルカダール王のみ 主君の命令が何よりも優先されるのです」
「そう…… 相変わらずね グレイグ あなたの忠誠心の強さは 誰よりも知ってるわ」
彼の鋼鉄の忠義心を曲げるのは、生半可な事ではない。
マルティナは戦うことを選ぶ。
互いの立場を理解できないまま、戦闘に入る両者。
しかし、ここでも遠い日のフラッシュバックがグレイグを襲う。
目の前の武闘家と、昔日の幼い姫がオーバーラップし剣の動きが鈍ってしまう。
そのスキに姫は勇者を連れて逃げおおせるが、
グレイグは複雑な表情で、いつまでも彼らの背を見送っていたのだった。
「マルティナ姫……、あなたはいったい……」
異変語1--仲間へ
魔王ウルノーガによる命の大樹崩壊後、グレイグは正式に8人目の仲間となる。
そしてマルティナとはグロッタの町で再会する。
が、マルティナは六軍王の一人妖魔軍王ブギーに操られ呪われしマルティナとして登場し、戦う事に。
その際、
「アンタも刺激が欲しいのね。た~っぷりサービスしてあげるから(略)」
「私のイヌにしてあげましょうか?」「世界一幸せなペットにしてあげる」
等の問題発言を連発する。
イベント後、マルティナがデビルモードを習得しSモードが開眼してしまったこともあり、「グレマル」タグと同時に「マルグレ」タグも併用されているのが見られるようになったと言う。
異変語2--忠犬へ
マルティナ加入後のグレイグは、まさに忠犬そのもの。
姫が可愛い生き物(ヨッチ)が欲しいと言えば、「命がけで捕獲してまいります!」と胸を叩き、別の場面では、「姫に何かあればこのグレイグ、ドゥルダに出家して どんな厳しい苦行でも受け入れる所存で……!」と息巻いている。
れんけい技「忠義の鉄塊」では、グレイグはマルティナ専用の乗り物になっていた。
ソルティコでダンスを見かけた際にマルティナは
「お父様にいいかも。グレイグに覚えてもらおうかしら」
と、目的到達後は、同じ場所に帰り暮らすだろう彼を頼りにしていると思しき発言もする。
ちなみに
グレイグとマルティナを伴った状態で、「最後の砦」にいる女戦士に話しかけると、並び立つグレイグとマルティナの姿を眺めながら、
「男らしく 威厳あふれる グレイグさまと
強く 気高く 美しいマルティナ姫。
くやしいけれど……とっても お似合いだわ……」
という発言をする(この女性戦士はグレイグに淡い恋心を寄せているようだ)。
また、後にVジャンプWEB上における『ドラゴンクエストⅪ』キャラクター特集内のインタビューコーナーでは、マルティナ姫へのコメントを求められたグレイグが「強く気高くお美しい、世界一の姫」と褒め讃えていた。
もしかすると
身分違いの二人ではあるが、主従カップリングはドラゴンクエストシリーズではお馴染みとなっている。しかも今作のゲーム中にも、しっかり実在しているのである。
かつてのふたりもおてんば姫と騎士団長の関係だったが、身分差を乗り越え結婚した。
エレノア王妃はマルティナにとって母親のような存在であり、グレイグも騎士としてアーウィン王を尊敬していた。
いつかデルカダールで、ふたりが憧れの人たちの結婚を踏襲する日が来るのではないか……と想像するファンもいる。