概要
『ドラゴンクエストⅪ』に登場する、主人公の頼れる相棒カミュと癒し手セーニャのノーマルカップリングである。
セーニャ加入時、いい意味で期待を裏切られたカミュはちょいとやる気がわいてきたらしい。
面倒見の良いカミュと、のんびり屋で天然ボケな所もあるセーニャという2人の性格、作中でのイベントシーンや仲間会話等から、大変想像が膨らむ2人である。
以降、仲間台詞やストーリーなどのネタバレあり
セーニャ加入直後のカミュの仲間台詞
「セーニャは おっとりしてて 素直そうだし こりゃ いい意味で 期待を裏切られたな。ちょいと やる気がわいてきたぜ」
から、初対面の時点でカミュは相当な好印象であったことがうかがえる。
この仲間台詞をはじめとして、本編ムービーでは隣に並んでいるカットが数多く見られる。
特筆すべきは、サマディー地方でのデスコピオン討伐後、改心していないファーリス王子に、カミュとセーニャが目を見合わせながら同時に溜め息をつくシーン。初期からかなり親密な様子である。
異変後は特に、密接な関係を築いていたことを思わせるシーンが多い。
例えばセーニャが髪を切った後の
「セーニャのヤツ ずいぶん髪を短くしたんだな。あんなに大事にしていた髪を 切っちまうなんて よほどの決意が あったんだろう。
……まぁ とにかく 似合ってるぜ」
という仲間台詞は印象的である。
これは勇者に向けて発した言葉でありセーニャが聞いていたのかは定かではないが、それまでの旅の中で「あんなに大事にしていた髪」と思い至る出来事があったのだろうと推測される。
表エンディング後のエンドロールでは二人並んで勇者のもとにやってくる描写があり、さらにその後に向かうグロッタ南の遺跡では、ベロニカが生き返る可能性があることを知り動揺するセーニャの肩にカミュが手を添えて
「すこしでも 希望があるなら 絶対 それに懸けてみるべきだ。オレは そうして 運命が変わったぜ。」
と後押し。
時渡りの際には、カミュがセーニャのそばに歩み寄り背中を押して目配せ→セーニャがカミュの意図を察したように頷く→セーニャが勇者に走り寄って見送りの言葉を述べる、というシーンがある。
終盤にかけてのカミュからセーニャへの怒濤のボディタッチと、それを自然と受け入れているセーニャの様子に驚いたプレイヤーも多いだろうが、実際にストーリーを細かく振り返ってみると
・ダーハルーネの町でホメロス将軍に追い詰められた際「オレのことは かまうんじゃない!」と自ら囮になるカミュの意思を汲んだセーニャが勇者の手を引いて救出するシーンがある。その後「カミュさまが 捕らわれてしまったのは 私にも 責任があります......。なんとしてもお助けしなければ......」とセーニャが柱に括りつけられたカミュの縄を真っ先に解きにいっている。
・グロッタの町の表彰式では隣同士で観戦、ユグノア城跡・プチャラオ村到着時や、クレイモラン城や始祖の森のイベントシーンなど、カミュとセーニャが隣配置・二人の距離が近いことが多い。とにかく気が付けば隣同士である。
・人魚イベント時は
「どんなことでも 大切な人のことを知りたいと思う」
「オレは真実を話す」
と対になるような仲間台詞も存在している。
・異変後はカミュがセーニャを見守ってきたことを示唆する台詞もある。
例えば魔竜ネドラ討伐後(セーニャ再加入時)は
「セーニャのヤツ しばらく見ないウチに なんだか 雰囲気が変わったんじゃないか?(中略)ひとりで 世界中を渡りあるいているうちに アイツなりに 成長したのかもしれないな。」
ベロニカ亡き後の聖地ラムダでも
「セーニャははじめて会った時はぼんやりしていて、危なっかしいヤツだったが、あれからずいぶん変わったよな。もしアイツ(ベロニカ)がセーニャのことを見ていたら、きっとほめてやっただろうと思うぜ。」
このように、親密なボディタッチをするに至るまでに互いに信頼と理解を深めてきたと推測される。
他にもクリア後の仲間台詞では
「ロウさまが 愛読なさっている 『ピチピチ★バニー』とは いったい どんな本なのですか?誰に聞いても 答えてくださらないし カミュさまには 怒られてしまいました。気になって夜も眠れませんわ。」
と、天然で初々しいセーニャをカミュが危なっかしく心配していることも明らかに。
また、セーニャが絵本や小説の王子さまに憧れる発言が多いことは知られているが、ナギムナー村の淑女が視線の先にいるカミュについて「アナタの仲間の剣士さん キレイなカオねぇ(中略)絵本の王子さま なんじゃないのぉ~」と語っている場面がある。
さらにカミュの見た目が変化する装備品・盗賊王のマントは「サマディー地方に似合う開放的な服というイメージでデザイン(設定資料集より)」とあり、同じくサマディー地方で購入できるおどりこの服とペアになるよう制作されているようである。
とにかく挙げればキリがないが、二人が繋がるような要素が本編に数多く張り巡らされており、非常に妄想の滾る興味深い組み合わせである。