概要
拓美が構想し、ウザルが基礎設計・デザインを担当した、自立型歩脚汎用ロボット。型式名は「GER0000021」で、ローラーのついた卵のような形状をしている。福音につけられた愛称は「ゲルコマさん」。
現在も開発途上の実験機であり、定期的にバージョンアップしている。
大量生産を前提に開発された機体であり、福音が崑崙八仙邸で暮らし始めた時点で起動可能な個体は1031体ほど。本来は、もっと大量に存在していたが、ブエルとの戦闘で、ウザルに納入したものは、その多くが破壊されてしまった。
機体のユニット化・簡易化によって、簡単にオプションを変更でき、光学迷彩を搭載したり、武装させたりも出来る。AIは搭載されているが、個体の概念が薄いため、「以前会ったゲルコマと同じか」といった曖昧な質問は理解出来ない。
通常のゲルコマの他には、機体を大型化しAIを強化した据え置き型の「キングゲルコマ」も少数存在し、ゲルコマの生産管理などに従事している。
ゲルコマは定期的な並列化によって個々の機体経験に差が出ないようになっているが、拓美がデータのサンプル採集を目的にAIに若干の「ゆらぎ」を持たせており、ごくまれな確率で個性が発生するようになっている。
しかし、いくつかの個体がブリンなんとかさんと接触したことをきっかけに、想定以上(9巻の時点で全体の37%以上)の個体が個性を発生させるようになり、最高管理者(神の領域であり、他者との間には超えられない壁が設定されている)である拓美の命令すら無視するようになっている。
しかも、彼らの中でブリンなんとかさんの地位が、じわじわと(1度データをデリートしたにもかかわらず)拓美に近づきつつある。
アスタロトのマイクロマシンを迎撃した際には、ブリンなんとかさんの協力要請を受けたゲルコマがブリンなんとかさんに(拓美には黙って)指揮権を付与するにまで至っている。
丸っこくて単眼なデザインなのは、「目玉はロマン」という、ウザルの謎のこだわりから。
作中でもよく登場し、メイン画像のように背中に人を乗せて移動したり、福音達のお手伝いをしたりしているが、ストーリーの展開上、よく壊される。不敏。
人が乗る際は、頭頂部側面から落ちない為に掴むためのハンドルとカバー、後部ハッチが展開される。
ちなみに、製作工程は、まるでプラモデル。