概要
第53話「恐怖の鉄の爪」
第54話「打倒せよ!! コンピューター怪獣」に登場した。
百年前に、M27ベータ星から地球に漂着した、自らの意志を持つコンピューター。
日本の犬山村の地下に基地を作り、マジックハンドを伸ばしてウラニウムを採取。母星に帰還するために、百年の時間をかけて少しずつエネルギーを充填していた。
その当時から、犬山村の村民たちからは「犬山様」として崇められている。
また、動けない自分の手足として草人間を操り、自分の周辺を守らせ、近づく犬山村の村人や怪獣Gメン、等身大のスペクトルマンを攻撃させた。
マジックハンドには鉄の爪を有し、長く伸びてパンチを放つなど強力な武器となる。
その威力は、一撃でスペクトルマンを気絶させ、記憶喪失に陥らせたほど。
また、その目から放つ紫色の可視光線「シグマX光線」は、人間の目の治療にも使用できる(ネヴィラでも、目の治療に用いていたらしい)。しかし、一度放つと死んでしまう。
草人間を操り村人たちを殺害したが、その目的はあくまでも「母星に帰る」ことである。ゴリに保護されるかわりに、スペクトルマンを殺害するようにと、互いに約束を交わしていた。
草人間を全員殺された後は、今度は怪獣Gメンを人質に取り、記憶を取り戻したスペクトルマンにエネルギーを要求した。
しかしスペクトルマンは、怪獣の母星であるM27ベータ星は、「彗星と衝突したために98年前に消滅していた」という事実を伝える。
その事実を知ったコンピューター怪獣は、村の盲目の少女にシグマX光線を照射。彼女の視力を回復させたのち、その命を終えるのだった。
余談
その造形物は、着ぐるみではなく、新造されたものでもない。
劇中に登場するコンピューター怪獣は、オブジェ状の物体である。
本来は高山良策氏の、個人製作による彫刻作品「かなぶんおやぶん」であり、それを借りて怪獣に仕立て上げ、撮影に用いている。そのために、格闘はもちろん、激しい戦闘なども行えず、劇中では草人間とスペクトルマンとの戦いの尺がその分長く取られた。
シナリオ段階で、はコンピューター怪獣とスペクトルマンが格闘するシーンが存在した。当初は、着ぐるみを製作する予定があったらしい。