プロフィール
概要
サヨノネイチヤは日本の競走馬である。
馬名の由来は「小夜の自然」。名前を見てオールドファンの中には「おや?」となる人も居るかもしれないが、当馬は曾祖母に当たるウラカワミユキの牝系から生まれた1頭。すなわち、重賞を4勝し有馬記念で3年連続3着という珍記録を残したナイスネイチャの近親(姪の子)にあたる。
大井競馬の坂井英光厩舎所属。半弟には馬名と所属厩舎で話題にもなったライスネイチャが居る。また、オーナーはかつてナイスの半弟にあたるグラールストーンを所有していた。
経歴
3歳
デビューしたのは2022年。3歳春でのスタートとなった。大井の1400mで断然の1番人気に推され、2着に5馬身差をつける圧勝。その後4戦すべて1番人気で圧勝劇を続けると、12月のC1クラス戦でアタマ差の初黒星。しかし、3歳最終戦となったC1クラス戦で再び勝利を飾りB3クラスへ昇格。この年は6戦5勝、連対率100%という上々すぎる成績で休養に入った。
4歳
4歳始動戦はB3クラスの観音坂賞競走。ここでは6戦連続で2着を続けているモンサンレックスが1.9倍で1番人気に。サヨノネイチヤは前走で勝利したスウィングと共に3倍台の人気で、わずかに2番人気だった。レースはスウィングが3番手からそのまま突き抜け1着。ネイチヤは猛追するも2着に敗れた。
続く行人坂賞競走では再びモンサンレックスと対決。ここではネイチヤが1.5倍の1番人気と圧倒的な支持を集め、2番手から上がり最速の脚で圧勝。しかし、ネイチヤはかなり直線でフラつきの多い馬で、このレースは直線での斜行によりモンサンレックスが不利を受ける形に。鞍上の西啓太騎手が騎乗停止となり、ネイチヤも調教再検査という採決となった。
その後、鼠坂賞競走、花梨賞競走と2連勝でA2クラス以下選抜競走のスポーツニッポン賞競走も制し、徐々にクラスアップを重ねついに初の重賞へ挑戦。
勝島王冠
冬の大井で南関のオールスターが名を連ねる勝島王冠競走で重賞に初挑戦となった。1番人気はライトウォーリア。2番人気はスワーヴアラミス。幾多の実績馬が出走する中でサヨノネイチヤは相手のレベル上昇や持ちタイムの不安もあったか、最終的には5番人気に推された。
レースはカジノフォンテンがハナを切り、ランリョウオー、ライトウォーリアが追走。ネイチヤは中団から後方でレースを進めると、第3コーナーで外から徐々に進出を開始。直線に出ると左右にモタれながらも一気の末脚であっという間に粘り込みを図るライトウォーリアに並びかけ、ゴール板でハナ差の差し切り勝ち。初の重賞挑戦にして初タイトルとなった。
レース後、2024年はブリリアントカップから帝王賞が目標と発表され、3ヶ月の休養へ。また、同レースでハナ差競り勝ったライトウォーリアは翌年の川崎記念(Jpn1)で中央勢を一蹴。川崎所属馬としては20年振りの同レース制覇を果たしている。
5歳
5歳の始動戦は4月9日の重賞ブリリアントカップ。前述の通り、ライトウォーリアが川崎記念を勝っており同馬に斤量差は有りつつも強い競馬で勝利したサヨノネイチヤが評価され...てはいるが、ブリリアントカップは上位人気が拮抗。最終的な1番人気は羽田盃、ダービー2着。古馬と激突しても成績が崩れていない伸びしろ十分の4歳馬ヒーローコールで2.5倍。ネイチヤは2.7倍で僅差の2番人気となった。
レースは勝島王冠で敗れたものの次走は金盃を制した3番人気のランリョウオーが逃げる形に。ネイチヤは前目に付けるも、向こう正面で馬群に囲まれ気味の展開。しかし、第3コーナーから進出を開始。最終直線では4コーナーから進出したヒーローコールが抜け出し、それをネイチヤが追走する形に。併せ馬で競り合いにもつれ込むが、一瞬で前に抜け出しそのままゴールイン。直線で左右にフラつく難しさは見せたものの、強い競馬で勝利し帝王賞への期待が高まった。
そして、帝王賞へのステップレースとして大井記念に出走。ヒーローコールやランリョウオーなど今まで競り合ってきた相手に加え、交流重賞2勝を挙げている中央から転厩初戦のバーデンヴァイラーらが出走。相手の強化や重賞では初となる2000m戦など予想する上で多少の不安点はあったと言えども、終わってみれば杞憂にすぎなかった。スタートして最内に付けたまま3番手付近で先団を行くバーデンヴァイラーとランリョウオーを追走すると、第4コーナーではすんなりと進路を確保して直線はバーデンヴァイラーとの叩き合いに。今までは直線で左右にヨレる面を見せていたものの、今回は真っすぐ走り続け残り100m付近で差し切りこれで重賞3連勝。強さと共に気性面の成長も見せつけ、大井の大将格として次走は帝王賞へ。
関連タグ
ナイスネイチャ...同牝系の大伯父
ライスネイチャ...半弟
坂井瑠星...管理する坂井英光師の息子にあたるJRA所属の騎手