概要
ミカン科の高木であり、柑橘類の中でも果実が大きく、日本では高知県が主産地で、土佐文旦としてお馴染み。文旦の名称はこの柑橘類を持ち込んだ中国人の船長、謝文旦(しゃぶんたん)に由来する。
グレープフルーツはザボンの近縁種にあたる。なお、晩白柚はザボンの一種で、果実は柑橘類の中では最大の大きさである。
名称について
ザボン系の柑橘類は3系統に分けることができ、
果実が丸型で果肉が透明感のある黄色→ザボン
果実が丸型で果肉が赤いもの→ウチムラサキ
果実が洋梨型で果肉が透明感のある黄色→ブンタン
と植物学者の牧野富太郎氏は分類している。
利用法
厚い果皮を剥いて生食する他、砂糖漬けにして食べる。また、ボンタンアメという兵六餅によく似た菓子の風味に用いられる。ウチムラサキと呼ばれるものは、生食されるものの、果汁が少ないためパサパサした食感であまり人気がない。現在ではこの系統は奄美大島や鹿児島県などを除いてはあまり我が国では見られず、中国やベトナムでの利用が多いようである。