「お気の毒さま…リーランド・ターボ」
CV 英語版:トーマス・クレッチマン 日本語版:青山穣
概要
本作のディズニーヴィランズの1人。
ドイツのバーデン・バーデン出身で片眼鏡をかけたマッドサイエンティスト。退色したボディカラーとひん曲がったルーフキャリアがトレードマーク。
作中で暗躍する犯罪シンジゲート「ペッパー・ファミリー」の幹部で、武器デザイナーとして国際指名手配されている。
計画遂行のためにはどんな犠牲も厭わない冷酷無慈悲な悪党であり、電磁パルスを発生させて自動車のエンジンを爆発させる殺人(殺車?)兵器を作りあげた。
ただ非常に小柄で本人の戦闘力は皆無であり、物理攻撃をされると手も足も出ないのが弱点。
トミカのカタログなど媒体によっては「プロフェッサー・ゼット」など表記揺れが見られる。さしずめ英語表記の「Professor ZANDAPP=プロフェッサー・ザンダップ」から来たと思われる。
劇中での活躍
冒頭、太平洋上の油田プラントで部下のグレム(ベースはAMC・グレムリン)やエーサー(ベースはAMC・ぺーサー)と共に完成間もない新兵器(代替燃料・アリノールを爆発させる電磁パルス発生装置。外見は業務用ビデオカメラに似せている)を見分。同時に潜入していたスパイのリーランド・ターボを処刑する(リーランドはキューブ状のスクラップにされるという凄惨な最期を迎える)。その直後にリーランドの消息を追いつつ調査していたフィン・マックミサイルの潜入に気付き、部下を動員して殺害を試みる。
カーチェイスの末油田プラントまで追い詰めたが海面を逃走され、戦艦を動員して始末した(フィンは実際には爆発の瞬間に潜航し逃げ延びていた)。
その後東京で開かれたワールド・グランプリの開会式の最中にアメリカ支部のスパイであるロッド・トルク・レッドラインを捕らえ、先述のカメラ兵器で拷問に掛けるも口を割らなかったがトルクに写真を見せた反応からメーターが仲間だと気づいた(実際は一味の誤解であり、トルクがデータを咄嗟に渡しただけでメーターは一般人ならぬ一般車である)ため、アリノールを爆発させて処刑する。
その後、第二レースの最中に開かれていたペッパー・ファミリーの幹部会に参加。幹部イヴァンに化けて潜入していたが、アクシデントで変装装置が故障して正体が露見したメーターを捕縛し、フィンやホリー共々ロンドンのビッグ・ベントレー内部に括りつけて機構を処刑装置代わりに処刑しようとする。
更にアリノールを使用して出場していたマックイーンの暗殺も試みるとするが、なぜか爆発せず失敗。※
計画を変更し、脱出してマックイーンらと合流したメーターを仕掛けておいた爆弾もろとも吹き飛ばそうとするが、メーターが(フィンとの任務のため仕込んでおいたロケットエンジンが制御できず)暴走を始めたためこれも失敗。その後ビッグ・ベントレーを脱出したホリー・シフトウェルやフィンとカーチェイスの末に捕縛される(この最中、フィンに味方の戦艦が逃走を手引しようとしたところを逆手に取られ、爆破される)。
メーターに仕掛けられた爆弾を解除する音声認証について尋問されるが、終始ナメ腐った態度を取ったためホリーのスタンガンで気絶させられてしまった。
その後は逮捕されたと思われる。
※⋯サージがアクセルロッド卿を胡散臭く思い、フィルモアのオーガニックバイオ燃料と入れ替えていたため爆発しなかった。
モデル
西ドイツで開発された超小型のマイクロカーであるツェンダップ・ヤヌス。
1950~60年代のヨーロッパにおいて経済性を最優先されて開発された超小型車「バブルカー」の一種である。イセッタと並んで最も冒険的な設計を採用したのが特徴。ボディー前後にドアがあり、複数人乗車するときは背中合わせに座るというレイアウトからして独創性の塊である。また大半のバブルカーと異なり性能も良く、こう見えて80km/h近くまで出せたとか。
しかしあまりに常識とかけ離れた機構は一般受けせず、クラシックミニやフィアット500といった実用的なコンパクトカーの登場によってバブルカーのブームも去り、製造は2年で打ち切り。「時代の徒花」として欠陥車=ペッパーファミリーの一員に数えられる事となった次第。
それでも他の車種と違い「作りが悪く故障が頻発した」というわけではなさそうなのが救いか。