概要
前期白亜紀の中国(Yixian層、Jiufotang層)から知られる獣脚類。
1940年台から恐竜に羽毛があった可能性を示唆する研究者は存在したが、恐竜の羽毛が直接的な化石証拠として得られたのは本属が初めて。
全長はおもに1m前後。より大きな化石も知られ、天宇自然博物館に収蔵されている3.8メートルの化石が2009年に最大のシノサウロプテリクス標本としてギネス記録となっている。
1m級個体の骨格は幼体の特徴を示し、他の“コンプソグナトゥス科”と共に大型テタヌラの幼体である可能性がある。3.8メートルの個体はプロケラトサウルス科に似た特徴を持ち、同じ層からはユティランヌスが産出しているが、シノサウロプテリクスがユティランヌスの幼体なのかは現状不明。
2023年のオーストラリアのメガラプトラに関する論文のクラドグラムではコンプソグナトゥスとともに最基盤のティラノサウルス上科に配置されている。
食性は肉食。消化管内容物として哺乳類、トカゲ、卵が報告されている。
羽毛には色素をつくる小器官メラノソームが保存されており、そこから色が復元されている。多くは赤茶色〜橙色で、尾には白い縞模様が存在した。この体色はカモフラージュとされ、生息環境が開けた環境であったことを示している。