ジャンゴ・繋がれざる者
じゃんごつながれざるもの
タランティーノ監督が愛してやまない「マカロニウエスタン」に最大限のリスペクトを送りつつ、さらに「アメリカの恥部」と言われる黒人奴隷制問題もテーマに盛り込んだ。また、レオナルド・ディカプリオが本格的な悪役に挑戦した事でも話題となった。
南北戦争が起こる2年前の1858年。アメリカ南部を舞台に、解放奴隷のジャンゴとドイツ人の元歯科医である賞金稼ぎ:Dr.キング・シュルツが、奪われたジャンゴの妻であるブルームヒルダを救うべく、サディスティックでフランスかぶれの農園主:カルビン・キャンディの許へと乗り込んでゆく。
ジェイミー・フォックス(ジャンゴ・フリーマン)
クリストフ・ヴァルツ(Dr.キング・シュルツ)
レオナルド・ディカプリオ(カルビン・キャンディ)
ケリー・ワシントン(ブルームヒルダ・フォン=シャフト)
サミュエル・L・ジャクソン(奴隷頭のスティーブン)
他
本作で「ニガー」(黒人への差別用語)を多く使っていることや、奴隷制に真っ向から対峙した内容から非常に賛否両論が巻き起こり、映画監督のスパイク・リーは「我々の先祖に対して失礼だ。アメリカの奴隷制はセルジオ・レオーネのマカロニ・ウエスタンではない。ホロコーストだ」と述べている。
「続・荒野の用心棒(原題:Django)」の主演で、主人公のジャンゴを演じたフランコ・ネロが出演しており、劇中ジェイミー・フォックス演じるジャンゴに名前の綴りを尋ねるシーンがある。
タランティーノ監督の設定では、「ジャンゴとブルームヒルダはその後子供を儲け、やがてその子孫が「黒いジャガー」の主人公:ジョン・シャフトとなる」らしい。
ディカプリオが途中で左手に包帯を巻いているが、あれは本当に手を怪我している。
タランティーノ監督はディカプリオの劇中の演技に感嘆し、賞賛している。