演:ベネディクト・カンバーバッチ、日本語吹替:三上哲
概要
映画『スタートレック イントゥ・ダークネス』のキャラクターであり、同作のメインヴィラン。
惑星連邦の諜報機関「セクション31」に所属する軍人(階級は中佐)。
地球のロンドンにて破壊テロを起こし、多くの艦隊職員を殺害。更にサンフランシスコの艦隊本部も襲撃し、降格したジェームズ・T・カークの代わりにU.S.S.エンタープライズ号の艦長に就任していたクリストファー・パイクも犠牲になった。
アレグザンダー・マーカス提督の命令でパイクの後任として再び艦長に任命されたカークはエンタープライズを率いてハリソンの追撃を開始する。しかし、クリンゴン帝国本星クロノスに姿を現したハリソンは妙にあっけなく投降。それと同時にカークらに己の正体を明かす。
その正体は、300年前に遺伝子操作を受けて誕生した優生人類であり、本名は「カーン」。
(『宇宙大作戦』に登場した「カーン・ノニエン・シン」に相当するキャラクター)
人工冬眠状態で宇宙を彷徨っていたところ、マーカス提督によって蘇生させられ、冬眠したままの同じ優生人類の仲間たちを人質に、対クリンゴン帝国の兵器、ひいては彼の野望のための道具として利用されていた。しかも、ハリソンの仲間たちは、マーカス提督の命令でエンタープライズ号に搭載された72個の光子魚雷に隠されていた。
つまりマーカス提督は優性人類たちの乗った光子魚雷をハリソンへの人質として利用すると同時に、事情を知らないカークらにそれを発射させ、自らの野望の証拠隠滅を図っていたのである。
ハリソンは、事情を知ってマーカスへの反抗を決意したカークとともに、マーカス提督が乗った戦闘艦U.S.S.ヴェンジェンスへ潜入し、マーカスを暗殺。更にヴェンジェンスを乗っ取ると同時にカークを裏切り、エンタープライズをも撃沈しようとするが、スポックらエンタープライズの乗員たちの活躍によりヴェンジェンス諸共、地球へ墜落する。
しかし、その戦闘の最中に艦を救おうとした奮闘していたカークが戦死を遂げてしまう。
激昂したスポックは地上へ逃亡したハリソンを追い詰めて復讐を試みたが、レナード・マッコイ医師がハリソンの血液を調査していたところ、輸血された死者を蘇生する効果を持つことが判明した為、ウフーラがスポックを制止し、ハリソンは生きたまま逮捕された。
結果カークは無事に蘇生し、ハリソンは仲間たちと共に人工冬眠で眠りにつくことになった。
しかし、スポック・プライムをも一度死に追いやったハリソン=カーンの生存という結末は、この世界線においても一抹の不安を残すものとなったのだった。