概要
チューンと言うものの、実際にはカスタムにあたる。
手法
- 不要な外装部品を撤去する。
- バッテリーを撤去しコンデンサーに交換する。
- エアクリーナーボックスを撤去しパワーフィルターかファンネルに交換する。
- マフラーはダウンタイプのショート管に交換する。
- 灯火類は小さなものに交換する。
- その他、ハンドルやシートを好みに合わせて交換する。
以上がスカチューンの定番の手法である。
メイン画像のようにスイングアームを延長する場合もあるが、必須条件ではない。
スカチューンという名前は、外装やバッテリーの撤去により、シート下がスカスカになる事に由来する。
歴史
1990年代後半に東京のカスタムショップが始めたものと言われている。
2000年に放送したテレビドラマ『ビューティフルライフ』で、木村拓哉演じる主人公の愛車としてスカチューンのTWが登場して以降は爆発的に広まり、車種を問わずトラッカーもしくはクラシック系のバイクで盛んに行われるようになった。
2000年代に、ビッグスクーターと共に盛り上がったジャンルである。
しかし、2007年に環境規制の強化によりキャブレター車が絶滅。
生き残った車種もスカチューンとの相性が悪いインジェクションに変更され、以降は急速に鎮静化していった。
現在では街で見かけることも殆ど無くなり、過去のものとして扱われている。
注意
先述の通り、スカチューンはマフラーとエアクリーナーの交換が定番であるが、安価に外装だけ仕上げたような車両はキャブレターの再セッティングを行っていない場合が多い。
当然ながら燃調が大幅に狂っている為、本来のパワーを発揮できないばかりか、アフターファイアーを連発してマフラーを傷めることに繋がる。
特にファンネルの場合は気象条件(主に湿度)の影響を受けやすくなるなど、弊害が大きい。
スカチューンを実行する場合は、見た目だけでなく機能面も踏まえてトータルバランスを考慮する必要がある。