概要
空挺部隊の降下後の移動手段として考案された、折りたたみ式の小型バイク。専用カプセルに格納し、パラシュートで空中投下できるように設計されている。
仕様
排気量98ccの小型のバイクである。
外見は(タイトル画像にもある通り)、折りたたみ自転車にエンジンをつけたような形状をしている。
専用の細長いカプセルに格納し、飛行機からパラシュートで投げ落とすことが可能。
これで空挺部隊の行動範囲もグンと広がる(はずだ)!
さあどうなった
しかしいざ実戦投入してみたら、
- オフロードを走るのに100cc車では非力すぎてまともに走れない。と言うかタイヤが小さすぎて(最低地上高が低すぎて)凸凹一つで確実に腹(車底)を擦って転ぶ。対するドイツ軍は745ccの大型車でどんな悪路でも追い回してくる。
- 沼地にカプセルが突き刺さって引っこ抜くのに一苦労、歩いて移動したほうが早い!
- 池ボチャしたカプセルを回収しようとして死人まで出る始末
・・・と問題だらけ。
そのためかどうかは知らないが、以後は本車も含めて「空挺投下用バイク」が歴史の表舞台に登場することはなくなったようだ。
で、その後は?
あからさまに黒歴史扱いされたウェルバイク、戦後は民間向けに大量に放出されたらしい。
まぁ戦時中ではない(整備の行き届いた)舗装道路を走る分には問題ないしね。
ちなみに、日本で動態保存されているものもある。