曖昧さ回避
- 英語で「悲鳴」【scream】を意味する単語。
- 『スパイダーマン』に登場するヴィランの一人⇒スクリーム(MARVEL)
- アメリカのホラー映画作品。
以下、映画の方の説明となる。
概要
1996年に公開されたウェス・クレイヴン監督のホラー映画。
劇中劇の内容が本物の悪夢と化すという、スプラッターホラーのヒット作。
2024年現在『6』まで登場している。配給はディメンション・フィルムズ。
70年代から80年代にヒットしたホラー映画を引き合いに出し、一種のメタフィクション的手法でホラー映画の新たな切り口を開いた作品である。
- ホラー映画でセックスをしたら死ぬ
- 死んだと思った殺人鬼に近づいたら突然襲い掛かってくる
- 「すぐ戻る」と言うと確実に死ぬ
など、ホラー映画のお約束を劇中で登場人物が説明したかと思えば、本当にその通りになってしまうと言う絶妙な物語設定が、本作シリーズの大きな特徴である。
劇中に登場する不気味な仮面の殺人鬼は、劇中劇にて登場するキャラクターであり、毎回その殺人鬼の格好や手口を模倣して凄惨な連続殺人が展開される。
その手口はまさに神出鬼没で、劇中の人物たちが一発死亡フラグを成立させるとあっという間に犠牲者の山が築かれていき、いつどこで襲ってくるかの見えない恐怖を味わわされる。
また、毎回劇中の主要人物らの中に犯人が紛れている事が多く、誰が真犯人なのかを探っていく推理ドラマとしての側面もある。
一方で、ホラー映画の記事にもある、ステレオタイプのホラー要素を「笑い」に昇華した作品であり、「ホラーコメディ映画」としても観る事ができる。
あらすじ
カリフォルニア州のある田舎町。
女子高生ケイシーは、謎の人物から電話を受ける。
電話の主はクイズをだし、答えられなかったら殺すと脅し、冗談じゃなかったら外を見ろと念を押した。
外では彼女の恋人が縛られ、惨殺された。恐怖を感じたケイシーは逃げ出すが、電話の主に殺された。
実はこの田舎町では過去にある女性が惨殺されていた。
その遺族のもとに電話がかかったとき、殺人鬼は姿を現した。
遺族の恋人が姿を現すとそいつは退散していったが、それはまだ始まりにしか過ぎなかった。
シリーズ作品
- スクリーム2
スクリームの2年後を描いた作品で前作での事件が「スタブ(刺殺)」というタイトルで小説化を経たのち映画化された(主演はビバリーヒルズ青春白書のドナ役で知られるトリ・スペリングでケイシー役はヘザー・グラハム)という設定となっており、その試写会で刺殺事件が起きて前作のヒロインシドニー達の周囲でも事件が起きていくというストーリーとなっている。メタ的なテーマは続編。
- スクリーム3
前作の生存者が襲撃され、映画「スタブ3」の撮影現場でも出演者達が次々と殺されていき、事件の真相を探っていくうちに最初の事件で大きな役割を果たしたシドニーの母親の過去が明らかになっていく。メタ的なテーマは三部作。元女優というキャラ役でスターウォーズのレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーがゲスト出演しているが、「レイア姫のオーディションには行ったけど役を手に入れたのはルーカスと寝た女」というブラックなセリフを披露している。
- スクリーム4:ネクストジェネレーション
3から10年以上経ったウッズボローを舞台にシドニーの従姉妹など新たなキャラも交えて殺人が起きるというストーリーで、本来は新三部作の第一作となる作品のはずだった。劇中作の「スタブ」は7までシリーズが続いているようで、シリーズお約束の冒頭の殺害シーンは「スタブ6」の冒頭で女子大生が殺されるシーンを「スタブ7」の作中で鑑賞していたキャラが殺されるシーンを鑑賞していた女子大生が殺されるというメタが極まったものとなっている。メタ的なテーマは新世代。「スタブ6」のシーンではSAW4を酷評するシーンがある。
- スクリーム(2022)
ティーンエイジャーのタラの元に「ゲームをしよう」と謎の人物から電話があり、タラはゴーストフェイスに襲われてしまう。かろうじて一命を取り留めたタラを姉のサムが見舞いに訪れる。そこでサムもゴーストフェイスが襲ってきた。サムにはウッズボローの事件に関わる出生の秘密があった。サムとタラは助力を求める為にかつての事件の生存者を訪ねるが…
メタ的なテーマはレガシークェル(レガシーとシークェルを合わせた造語)。今までシリーズの監督を務めたウェス・クレイヴンが亡くなってから初の作品で、エンドロールには「ウェスに捧ぐ」のメッセージが挿入されている。
メタネタも健在でリブート作品は「必ず一作目に回帰する」「旧作のレガシーキャラが新作のキャラを支える展開がウケる」「新しい事をやりすぎると炎上してしまう」などの台詞があり、「スタブ8はナイブス・アウトを監督したやつが撮ったせいで変な芸術要素を入れて台無しにしてシリーズを破壊した!」と映画オタクが熱く語るというシーンもあった。
- スクリーム6
夜のニューヨークで女性がゴーストフェイスに襲われて殺される事件が発生する。だが犯人の大学生ジェイソンは別のゴーストフェイスに殺されてしまう。前作のウッズボローの事件を生き残ったサムは仲間達とニューヨークに移住して新しい生活を送っていたが陰謀論により前作の犯人というデマを流されるなど事件の後遺症に苦しんでいた。そんなサムの周囲にまたゴーストフェイスが現れ…
本作では旧シリーズのヒロインだったシドニー役のネーブ・キャンベルが不参加となっている。メタ的なテーマはフランチャイズ。今回の犯人は押収された歴代ゴーストフェイスのマスクやナイフなどを収集しているという設定で、各作品の犯人を完全にネタバレしている。メタネタは「犯人はリブートシリーズの続編をやるつもりでスタブ2(スクリーム2)の展開をなぞっている」や映画シリーズのレジェンドキャラが死ぬ事に対して消耗品でフランチャイズのため使い捨てにされていると指摘するというものなど。
余談
このホラー映画に登場する殺人鬼の仮面はハロウィンのグッズとして店頭によく並ぶもので、ハロウィンでなくても時折デモ行進などで用いられる事がある。
本作シリーズの監督ウェス・クレイヴンは、映画『エルム街の悪夢』の監督であり、生みの親でもある。
本シリーズ一作目では、学校の用務員役で一瞬だけ出演しているが、その役名はフレッドであり、服装も『エルム街の悪夢』のフレディと同じである。
関連イラスト
関連動画
予告編シリーズ
テーマソング
関連タグ
殺人鬼 サイコパス 悲鳴 メタフィクション メタ発言 あるある