CV:フレッド・ニューマン(原語版)、稲葉実(アトラクション版)
※吹き替え版は不明。恐らく石森達幸だと考えられる。
概要
映画「ロジャー・ラビットの登場人物で、本作のディズニーヴィランズの一人。イタチのギャング・トゥーンパトロールのメンバー。
人物
薄い茶色い毛色を持つイタチのトゥーン。
間抜けな顔と大きく突き出た腹が特徴。他のメンバーは尖った歯をしているのに対し、スチューピッドの歯はほぼ全てが四角く、一本だけ鋭い牙が剥き出しになっている。また、目の焦点が常に合うことがなく、舌をよく出している。
青と白の横縞の入った半袖シャツに、靴紐のほどけたスニーカー、頭にはプロペラハットという、悪ガキのような恰好をしている。
メンバーの中でも特に頭の回転が遅く、ドジでのろまな性格。
名前の由来は「馬鹿」「間抜けな」という意味の「stupid」。
映画
作中のほとんどの場面で間抜けな表情をしており、一見人畜無害に思えるが、所々で邪悪な笑みを浮かべていることが確認できる為、彼もまた、れっきとした悪役であることが窺える。
武器は大きな釘バット。しかし、戦闘においてはあまり役に立たず、それどころか自分で自分の頭を殴ってしまう有様。メンバー随一の肥満体であるのが特徴で、丸々とした腹の中央にはへそが確認できる。
エディの事務所のシーンでは泡を吹くスマート・アスや、石鹸をぶつけられるウィージーらの様子に大笑いしていたが、激怒したスマート・アスが投げつけたラバーカップで口を塞がれてしまった。
ターミナル・バーでは判事の投げたレコードが口の中に突っ込み、滑稽な顔になったことで他のメンバーから笑われている。
終盤ではウィージーと一緒にレンガ造りの壁を削岩機で掘削する仕事を担当し、その壁の向こう側にトゥーンタウンが存在することを嬉々として報告していた。
ロジャーとジェシカを引っ張り出し、縄で縛って巨大なフックに吊るした後、ディップマシンのレバーを上げて持ち場につこうとする。その直後にエディが曲芸を始めたことで一時驚愕するも、彼の体を張ったギャグの数々に釘付けになり爆笑する。ディップマシンから落ちて地面を転げ回りながら暫くの間大笑いしていたが、最終的に笑いすぎて息が上がってしまい、真っ先に笑い死にした。死の間際には白いカラーの花を手にしていた。
アトラクション
「ロジャーラビットのカートゥーンスピン」では一人称が「おいら」という設定になっており、映画以上に間抜けな部分が強調されている。
Qラインの会話では、ジェシカ・ラビットがどこかへ雲隠れしたという報告を受けると「[それならきっと雲の上だ」と返したり、草の根を分けてもベニーを探し出せと命じられた際には「草の根っこなんか探しても虫ぐらいしかいない」と答えている。
グリージーからは「間抜け野郎」「頭にウジでも沸いているのか」と罵倒され、スマート・アスからは度々仕置きを受ける始末。他にも、スマート・アスが、ロジャーを殺した暁にはその挽き肉でハンバーグをご馳走してやると言った際、「ハンバーグはおいらの大好物だ」と喜んでいた。
映画では半袖のシャツを着用していたが、アトラクションでは長袖に変更されている。
ライドに乗ると最初にゲストに話しかけてくるのも彼で、劇中ではディップを地面に撒いてロジャー達を混乱させていた。その後のギャグウェアハウスでは上から宙吊りになって現れ、ゲストの頭上にピンクの象の置物や木箱を落とそうとしてくる。
余談
- 声を担当したニューマン氏は、他のスピルバーグ総指揮作品では「グレムリン」のグレムリン役として出演している。また、「グレムリン」で主要な敵キャラクターであるストライプを演じたフランク・ウェルカーは、本作ではダンボの鳴き声を担当している。
- 原語版はメンバーの中で最も低い声で喋るが、日本語吹き替え版は高めの声である。アトラクション版では原語版に寄せた低い声になっている。
- アトラクションの途中でギャグウェアハウスに入るシーンでは、スチューピッドが「金庫でガツンと言ってやるぜ」という台詞を話したり、近くにピアノが置かれていたりと、殺人事件を軸にした本作へのオマージュが垣間見える。