概要
2018年にチリのドロテア層から、全身の8割が揃った状態の良い骨格化石が見つかり、2021年にステゴウロス・エレンガッセンと命名された。
属名はその特徴的な尾からラテン語で「屋根の(ように覆われた)尾」を意味し、種小名は周辺地域の原住民アオニケンクの神話に登場する幻獣に由来する。
鎧竜の中でも南半球独自の進化を遂げたパラアンキロサウルス類を代表する恐竜で、同じく南半球産のアンタークトペルタなどに近縁だと考えられている。全長は2m程と小型で、ストルティオサウルスと同程度の大きさであった。
最大の特徴である尾はいくつかの骨が融合し、平たくギザギザしたマクアウィトルに似た形状になっていた。これらの特徴から武器として用いられた可能性は高く、同種間での争いや、メガラプトル科やアベリサウルス科などの肉食恐竜を撃退するのに役立っただろう。