曖昧さ回避
- G.I.ジョーの登場人物→ストームシャドーまたはトーマス・アラシカゲ
- イギリスとフランスが共同開発した巡航ミサイル→本稿で解説
概要
ストーム・シャドウ(Storm Shadow)は、イギリスとフランスが共同開発した巡航ミサイルである。空中発射型の巡航ミサイルで、戦闘機や攻撃機に搭載されて運用し、主に敵領内奥地の地上施設や固定目標を攻撃するために開発された。
射程は250kmと長射程だが、飛翔速度はマッハ0.8と一般的な旅客機よりも鈍足である。しかし発射後は地表スレスレに下降し、地形に合わせて半自律的に低空を飛行することで敵のレーダーに発見されることを回避する。ミサイルは撃ちっぱなしが可能であり、戦闘機や攻撃機はミサイル発射後にすぐ回避機動に移れる。
2003年より運用が始まり、イラクやリビアで実戦投入された。ウクライナ侵攻ではイギリスからウクライナ空軍に供与され、旧ソ連製のSu-24戦闘攻撃機に搭載され、ロシア軍の地上施設や停泊中の艦船への攻撃に用いられており、比較的鈍足なミサイルという弱点を意にも介さず多数の戦果を上げている。
しかし、ウクライナ空軍機で本ミサイルを運用できるのはSu-24しかなく、そのSu-24も開戦直後の戦闘で多数が撃墜されており、ストーム・シャドウを発射できる機体は僅か数機だけとされる。
なお、ストーム・シャドウとはイギリスでの名称であり、フランスではSystème de Croisière Autonome à Longue Portée – Emploi Généralの頭文字を取ってSCALP-EG(スカルプイージー)と呼ばれている。また、輸出先でもアラブ首長国連邦ではブラック・シャヒーン(Black Shaheen)、カタールではブラック・パール(Black Pearl)と呼ばれている。
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