セイバー・モータード・キュイラッシェ
ぜろせいばーのあばれうま
騎士王の魔力変換によって武装された大型バイク
その速度は車体性能の限界をはるかに凌駕しており
騎士王が搭乗した際は征服王の従えた神獣にすら追随した。
(『Fate/Grand Order』概念礼装・テキストフレーバーより)
『Fate/Zero』劇中において、セイバーが乗用した大型バイク。
キュイラッシェとは仏語で鎧を意味する「キュイラス」の派生語で、【鎧を纏う騎士】を意味する。またナポレオン・ボナパルトが重用した「胸甲騎兵(きょうこうきへい)」を指す場合もある。
セイバーが車を運転出来た話を聞いた事からマスターの衛宮切嗣が彼女のために用意させたもの。素体はYAMAHAの傑作大型二輪車「VMAX」の初代版。元々海外向けに製造されたもので、日本の公道を走るには規制が厳しく乗りまわせない規格外なバイクだが、切嗣の改造による強化に加えて、ニトロブースト機構まで搭載された文字どおりのモンスターマシンだったりする。
このテのパワーバカオートバイにはありがちな事だが、素の状態では「曲がらない」「止まらない」「まっすぐ走らない」。常人では走ることすらままならないが、セイバーは「魔力放出」で強引に機体を押し付けて走っている。
素の状態でさえ、『神威の車輪(ゴルディアス・ホイール)』に騎乗する征服王の目を見張らせ、同乗していたウェイバーさえ「騎乗スキルのなせる業」と考察させたが、この時点ではまだ序の口だった。
「魔力放出」で各部にかかる力への補正を施した上で、セイバーが戦闘時にまとう魔力の甲冑をマシンに写像する事で本体の剛性を補強、さらに動力機構に魔力の影響が及ぶように即席ながら魔改造を施し、さらに宝具『風王結界』を利用して空気抵抗を減らす事で加速性と機動性を格段に向上させることで、時速400kmを超える速度を出している。
この状態の本機とセイバーはライダーの起こした崖の崩落を華麗に突破し、最後はニトロ機構を利用して加速し斜面へと飛び出し、崖下の道路にいるライダーの戦車に追いつくという荒業までやってのけている。
神獣クラスの速力に追随するばかりか、並のバイクなら分解してもおかしくないレベルの荒業に耐えている辺り、このバイクの異常性が見て取れる。
外見もVMAX固有のネイキッドタイプから、セイバーの甲冑をかたどった様なスポーツタイプへ大胆に変更され、機関部に連なるパーツからは魔力による青い発光が確認できる。
ぶっちゃけやりすぎです、だがそれがいい。
ファンからはその未来的でスタイリッシュなデザインと、劇中でも屈指のベストバウトに数えられる対決に花を添えた名脇役として、高い人気を誇っている。
後にZeroセイバーとセットでフィギュア化され、こちらも再販待ちの人気商品である。
そして遂には1/1スケールで実車化された。
『FGO』ではコラボイベント『Fate/Accel Zero Order』の期間限定開催に伴い、「モータード・キュイラッシェ」の名前で☆3(レア)クラスの概念礼装として実装された。
効果は劇中のシチュエーションから【ライダークラスに8%(限界突破で10%)の特攻状態を付与】という、対ライダー用礼装として機能する。
第1.5部1章『悪性隔絶魔境 新宿』にて、キュイラッシェ・オルタの名称で本編ストーリー内に初登場。
こちらでも新宿区を所狭しと駆け抜け、大いに活躍してくれている。
なお、当のオルタ自身は騎乗スキルを有していない。
2017年水着イベントではメイドオルタの宝具モーションと最終再臨時のイラストにも登場。