「どうやらこれで終わりですね、電童」
「ふっ…最期の足掻き、早めに終わらせて差し上げますよ」
「せめてもの情けとね」
概要
性格は慇懃無礼で、冷酷非道。悪魔の頭脳で翻弄し、防衛軍基地を次々と壊滅させ、養育した『スバル』ですら駒として切り捨てる。
儀礼の際は肩当て付き外套を身に纏い、戦闘時には如意棒の如き自在に伸縮するヴァリアブルロッドと、機体各部から放つフォトンレーザーを武器として用いる。
「お久しぶりですね」
「でも残念ながらそこまでです…電童、凰牙!」
「私を倒すことは出来ないんですよ、絶対にね」
ゼロの最も厄介な能力が、粉々に破壊されても瞬く間に復活する驚異的な再生能力であり、当初は複数体が存在するかと思われるほどであった。その再生能力で幾度も『GEAR戦士電童』や『騎士GEAR凰牙』と交戦しており、『銀河』が諦めさせざるを得ないほど追い詰めている。
その他、ガトリングボアの能力『クロックマネージャー』を受けても自力で解除している。
データウェポンと同様のプログラム体のためかラゴゥウイルスへの耐性が無く、セルファイターの攻撃でウイルスを注入された際には全身に感染している。しかし、その場で切腹して再生することでウイルスの感染を「無かった」ことにしている。
人間態
「おやおや、すべてお揃いですか」
「アルクトスの亡霊達が」
人間態のスキンヘッド姿はかつて在籍していた皇家の者の容姿をスキャニングしたもので、額に炎状のガルファの証を宿す。『星紀4085年』の叛乱では『アルクトス皇家』の当縁に仕える側近『ミデン』を名乗る。人間態での戦闘力も異常に高く、身体能力が地球人よりも鍛えられた現皇家の者や『トリアス』達すら翻弄させる。
重機獣ベクター
ゼロが使役している支援型の重機獣。所謂サブフライトシステムであり、恒星間移動の際に騎乗する。
また、眼と思われる箇所からレーザーを発射して攻撃する事ができる。
ベクターゼロ
「ベクター!フォーム・アップ!!」
『フォーム・アップ』の掛け声とともに重機獣ベクターを変形させ、ゼロが入れ子式で合体した強化形態。どこぞの勇者ロボを彷彿とさせる姿だが、こちらは侵略者として電童たちと戦っている。
白兵戦用のランサーと肩部のフォトンブラスター、指からのレーザーを武器として用いる。
正体
「水も風も光も大地も、全てを支配するのは我ぞ」
「我なくば生きていくことも出来ぬ人間どもよ」
「我こそが星の王…いや、全宇宙の王ぞ」
「我は王、星の王、宇宙の王ぞ」
『アルテア』の推測した通り『皇帝』と同じ口調と声色から行動端末であることを見抜かれる。要するに、皇帝とゼロが互いにバックアップの関係であるため、「皇帝と同時に倒さぬ限り、無限に復活する」。最期は『フェニックスエール』より賜れた『雲噛』『海槌』を手にした『騎士凰牙』が繰り出す『アルクトス剣術 壱の太刀』で上下に切り裂かれて倒される。
アニメ版では、7体目のデータウェポン『フェニックスエール』からの助言を受けて行動端末であるのを見抜かれる。もっとも、惑星アルクトスの戦闘ではゼロの姿のままで「宇宙を支配するのは我ぞ」と発言し、皇帝としての正体がバレようがお構い無しになっている。
『フェニックスエール』より賜れた『雲噛』『海槌』を手にするアルテアの凰牙と激戦の末に、凰牙を半壊まで追い込むが後一歩の所でベガに妨害され、最期は電童がアカツキの太刀で皇帝を倒すタイミングに合わせた凰牙によって顔を貫かれて撃破される。
外部作品
スーパーロボット大戦シリーズ
システム上、同時に倒すにはMAP兵器などの一部の武装でしか倒せなくなってしまうためか、皇帝と同ターンに倒すのが勝利条件に調整されている。
MXではどちらも資金0(ヒカルがそのことを指摘するが、実は経験値とPPは入るので完全に徒労ではない)。ただし、62話でゼロを落とし続けると、「その熱意に敬意を表する」とゼロからご褒美として(何も表示されないが)、ハロとミノフスキークラフトが貰える。狙うなら耐性を何も持っていないため、ガトリングボアのクロックマネージャーで行動不能にするのが有効。
Rでは資金と経験値の他パーツも稼げる格好の稼ぎポイントなので、じゃんじゃん狩ろう(ただし分身があり運動性も高いので必中が欲しい)。ちなみにさしものゼロも、モビルスーツを生身で倒してしまうレベルの超人相手では苦戦を強いられたとか。…相手が悪すぎだろう。
余談
- ベクターゼロの元ネタ
完全にキングエクスカイザーである。ベクターゼロのデザインは『悪のキングエクスカイザー』とされており、ゼロの声優、入れ子式の合体方法、合体の際の掛け声『フォーム・アップ』、合体後のカラーリング等からほぼ全て同じになっている。なお、キングエクスカイザーはゼロと対極に位置する『正義の勇者』である。
関連タグ
戦士サイコラー:分身繋がり