概要
『惑星アルクトス』に古来より伝承される電子の精獣。頭文字から『DW』と略する。
アルクトスの民には6体しか伝えられているものの、実際は7体であり、代々アルクトス皇家の者や側近トリアスは七つの神とも呼び、真実を歌『ナヌリズマ』(皇女ベガこと草薙織絵が時折口ずさむ子守唄)に込めて口伝される。アルクトスの伝承では、「電子の聖獣全てを手に入れし者、世界の王となる」と伝えられる。
アルクトスにはドラゴンやユニコーンといった幻獣等が普通に生息しており、それらをモデルに形成、各々に属性と人にとって大切な象徴が付与されているも、その実態はプログラムに仮初の肉体を移したもの。実体化した場合は通常の物理攻撃ではダメージを負わせられないが、凶悪なウイルスには弱い。通常はエイリアス体で電脳空間を彷徨い、特定の機器が破壊されると実体化して姿を現す。時間が過ぎ去ればまた別の場所へと移動する。
主なエネルギー源は電力だが、低レベルよりも純度の高いものを好む。特に宇宙船メテオに搭載されたメテオキューブに惹かれやすい。
DWは同じくアルクトスの産物たるGEARと同様に自ら意思を持ち合わせ、与えられた象徴に相応しい人間に惹かれる性質を持つ。
確保するにはGEARに選ばれし者が持つギアコマンダーを介し契約を行う必要があり、セーブ完了後はコマンダーの内部に留まり、戦闘時には契約者の意思に応じて実体化し、GEARに封じられた特殊能力が解禁され、その武装となる。
ファイルセーブされたDWのエネルギーはコマンダーに内蔵されたメテオチップで供給されるが、何らかの要因で契約者に異変が生じ、契約者の意識がDWの求めるものから掛け離れると、自動的に契約解除され外へと放たれる。例外は長い時間を掛けての触れ合いや、更新拡張された場合、本来設定された契約した者に従うのを抗うケースがある。また、自身らを歌にしたナヌリズマの旋律はDWの精神を沈静させる作用を有する。
ガルファは人間の感情を侮蔑しつつも、自身にはそれが備わっていない為にDWを得る手段を持たず、GEARを操縦可能な人間を拉致、洗脳して全てを手に入れようと宇宙中を探し回っていた。これは手中にした騎士GEAR凰牙の武器にする事と、中枢を守護するプロテクトを手元に置きたい為であり、最強の守護者であるフェニックスエールの無限エネルギーで強化する事と、自身の弱点を封じる狙いもある。
データウェポン一覧
謎の少女によって蘇ったユニコーンドリルとレオサークルが合体する新たなデータウェポン。本来は存在しないイレギュラーな存在のため「電子の聖獣」にはカウントされない。また、固有技を持たず、エイリアス体にもならないと言った相違点もあり、「ファイルロード」や「ドライブ装着」の際には3つある形態の何れかへ変形する。
外部作品
- スーパーロボット大戦シリーズ
『R』と『MX』で全種が登場。DWの装着は「変形」のコマンドで行う(電童が変形している訳では無い)。システム的には『第2次G』のグレンダイザーの変形に近い。原作と異なる点としてデータウェポンの固有技や特殊能力は、DWを装着した形態でのみ使用可能。
スパロボのシステムで原作通りの再現を満たすには「DWの契約状態に応じた電童と凰牙を形態違い含めて複数体で用意する」ことになりかねないので、仕方の無い部分と言える。
特に敵対時の凰牙は最初にバイパーウィップと契約するので、原作通りになるとどの形態に関係なくイリュージョンフラッシュでの特殊回避が出来てしまう。ちなみに、洗脳された北斗が搭乗する凰牙だとファイヤーウォールも追加される。
余談
この手の「全てを手にしたものは…」系のアイテムは、ドラゴンボールしかり一つずつ集めていくのが定番だが、本作では三つ登場した(うち一つは敵が所持)時点で「残りを一気に集めよう」と、エサで釣って一か所に集めるという変則的な登場をしている。
これについては、放映時期が年末で、クリスマス商戦に間に合わせようとパワーアップアイテムを早く登場させる必要が差し迫っていた、という説が有力。
結局、出現したのは六体であり、主人公二人が二体ずつ、敵も二体ときれいに三等分される結果になった。(数年後の戦隊とはえらい違いである)それによって物語も「未知のものを敵より先に見つける」から、「すでに所有しているものの奪い合い」へと、競争の形が変化する。
放送当時は所謂DX玩具も発売されたが、立体化されたのは武器と装着する部分だけであり胴体の代わりに台車がくっついているというものだった。胴体含めてすべての立体化はスーパーミニプラまで待たなければならなかった。
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