概要
ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド(HOD)を手掛けたセガAM1研によるアーケードガンシューティングゲーム。
正式名称は『The Ocean Hunter』と英語で表記される。
7つの海の怪物にかけられた懸賞金を手に入れる為、主人公のハンター達が水中での戦いに身を投じていく物語。
武器である水中銃はリロード不要となっており、弾切れになると自動で再装填が行われる。
ただし水中が舞台である為か、発射から着弾までは若干のタイムラグがあり、敵の動きを予測しての銃撃が求められる。
また、トリガーを押し続けて連射した場合は再装填の時間が少し伸びる。
HODと同様にステージの要所要所で同業者のハンターが敵に襲われており、救助に成功すると回復アイテムを貰えたり進行するルートが変わる事もある。
世界観の特徴として、本作に登場する全ての敵は多くが実在する(または実在した)生物となっており、ボスには神話の存在を模した名前が付けられている。
なお、実際には人間を襲わない生物も敵として攻撃を行ってくる。
一部プレイヤーの間ではBGMやボスのネーミングが秀逸と評判であり、レトロゲーながらコアなファンも多い。
登場人物
・トレル(1プレイキャラクター)
金髪碧眼の少年。特徴はオールバック+大きくカールさせた髪。
それ故に潜水ヘルメットも大きい作りになっている。
使用シーンはないがダイバーナイフを所持。
ダイバースーツは白。水中スクーターは黄色(金色?)。
第1ステージ開始早々、サメの群れに襲われる先発隊ダイバーの救出を即座に決断する熱き心の持ち主。
・クルス(2プレイキャラクター)
褐色肌に青い髪の少年。どこか険しい表情だが主に飛行船の操縦をする。
ポスターイラストでは拳銃らしき物を所持している(左利き?)。
ダイバースーツは灰色。水中スクーターも灰色。
ステージ&ボス
ステージ1『バロック海域』
イタチザメやウミヘビが雑魚敵として出てくる他、船内ではオニカマスも襲いかかって来る。
中ボスその1。ホホジロザメ。
同業者のハンターを喰らおうと襲ってくる。出現のタイミングを事前に知らないとハンター救出は極めて難しい。名前の通り体も白い。
中ボスその2。ウミイグアナ。
ハンターを救出したうえでホワイト・デスを倒すと戦う事ができる。(救出に失敗しても姿だけは確認可能)
実在するシードラゴンとは無関係。
中ボスその3。巨大ウミヘビ。
隙だらけで当たり判定も多く、このゲームのボスとしては親切設計。
名前の由来は世界各地の海で目撃されるUMA。
ステージボス。巨大なミズダコ。
触手の一本一本を射撃して攻撃の阻止を行う事となる他、体力が減るとプレイヤーを捕縛し、弱点の目を狙う後半戦に突入する。
名前の由来は北欧神話における、タコともイカとも伝えられる怪物。
ステージ2『ルーン海域』
バロック海域から引き続きイタチザメが登場する他、シュモクザメが多く出現し、遺跡では砂地からアカエイも尾を用いて襲いかかる。
中ボス。三匹のニセゴイシウツボ。
距離の離れた三つの穴からそれぞれ出てくる為、スクロールが繰り返され狙いを付けるのが難しい。
名前の由来はギリシャ神話に登場する九つの頭をもつ怪物ヒュドラ。(英語読み)
ステージボス。メガロドン。
噛みつき攻撃を食い止める為に口の中を狙う事になり、雑魚敵として小型のサメも割り込んで来る。
名前の由来は旧約聖書に登場する、すべてを飲み込むとされる海の怪物レヴィアタン。(英語読み)
ステージ3『タルタロス海淵』
大西洋のバミューダ付近に潜り、海底鉱山を占拠した生物を倒していく。
視界の悪い暗黒のステージであり、狂暴なフクロウナギやホウライエソといった深海魚達が暗闇に潜んでいる。
中ボスその1。ホタルイカ。
触手攻撃と突進を武器としており、突進は体力を0にしない限りキャンセルできない難関仕様。
名前の由来は文献によって姿形が異なるギリシャ神話の海の怪物。
中ボスその2。リュウグウノツカイ。
攻撃までの時間が長く、撃ちまくればノーダメで倒す事も容易い。
ステージボス。チョウチンアンコウ。
雑魚敵を口から吐き出したり、体力が減ると吸い込み攻撃を繰り返して来る。
名前の由来はギリシャ神話にて、渦を起こし獲物を吸い込む魔物。
ステージ4『テスココ大湖』
そのため、一部ハンター救出に失敗するとハンターがピラニアの餌食になるシーンを見ることになる。
このステージのみ中ボスがいない。
ステージボス。エラスモサウルス。
体力を減らすとプレイヤーキャラが湖を脱出し、作中唯一の地上戦へと移行する事になる。
ステージ5『北海』
危険なエチゼンクラゲが大量発生し、クジラの死体からはヤツメウナギ達が飛び出してくる。
中ボス。アカクラゲ。
膨大な小型クラゲが攻撃命中を邪魔してくる為、雑魚を散らしてから射撃する必要がある。
またこのボスを倒すと小型クラゲ達が消滅する。
名前の由来はギリシャ神話に登場する蛇の髪をした石化能力をもつ怪物メドゥーサ。(英語読み)
余談だがクラゲの幼体もこう呼ぶ。
ステージボス。タカアシガニ。
ハサミや足を執拗に振るい、足の攻撃は速攻で撃たなければ即ダメージのシビアさを誇る。
名前の由来はギリシャ神話でヘラクレスに踏み潰された巨大な蟹。
ステージ6『西方大海』
生態系がカオスと化した南大西洋に潜るステージ。
敵がモササウルスにダンクルオステウスやウミサソリといった古代生物、しかも揃いも揃って肉食動物づくし(エサの草食動物が居ない)で住んでた時代もバラバラという突っ込み所満載である。
中ボス。ムカシクジラ。ボスキャラで唯一神話の名前で呼ばれていない。
倒した直後にステージボスに飲み込まれ、プレイヤーと共にログアウトしてしまう。
ステージボス。超巨大な正体不明の怪物。
登場時にプレイヤーキャラを体内に飲み込む為、戦闘はアノマロカリス、三葉虫、オパビニアといった雑魚敵の古代生物を撃ちながら心臓部を目指す形となる。
名前の由来は北欧神話に出てくる、地球を取り巻く巨大蛇。
ステージ7『パンタラサ』
魔の海域と恐れられる、嵐に覆われた地中海。
雑魚敵はおらず中ボス連戦のステージで、ボス戦は三連続の長期戦。
中ボスその1。三匹のホホジロザメ。
ホワイト・デスの強化版であり、体力ゲージは三体分用意されている。
中ボスその2。カラフルな中型のタコ。
スキュラの強化版であり、突進の難易度が鬼畜級になっている。
ボスキャラで唯一日本妖怪が由来。
中ボスその3。ウミイグアナ。
シードラゴンの強化版であり、石像に擬態してプレイヤーに奇襲をかける。
名前の通り体も黒い。
中ボスその4。二匹のリュウグウノツカイ。
ナーガの強化版であり、青と黄のタッグでコンビネーションを見せる。
カーリヤはインド神話に登場するナーガ族の王(ナーガラージャ)の一柱。
最終ステージボス。魚人。
四足歩行で出現するが、二段階変身を残しており倒すと進化して強くなる。
名前の由来はクトゥルフ神話に見られる、人間と似て非なる魔物。
ラスボス第二形態。
二足歩行となりクラゲ噴射を覚えた他、体力が減るとトライデントを拾って武器とする知性も見せる。
ラスボス最終形態。こちらが正式名称である。
額に第三の目が開き、より魚人らしい体型となって高速で泳ぎ回る。
このボスを倒すとエンディングにて『彼』の伝説を聞く事が出来、物語の発端が明かされる。
名前の由来は旧約聖書の「詩篇」や「イザヤ書」に登場する紅海の王といわれる海魔。