概要
短編アニメ集「スター・ウォーズビジョンズ」に収録されている短編アニメの一つ。season1第2話にあたる。
製作は「ペンギン・ハイウェイ」「雨を告げる漂流団地」webアニメ「薄明の翼」などで知られるスタジオコロリド。
ビジョンズ系列の作品にしては珍しく映画本編のキャラクターが登場する。
あらすじ
ジェダイとして追われる身だった少年ジェイはハット族のミュージシャンギーザーと出会ったことでミュージシャンとして再出発を果たす。ラン、K-344、と共にバンド「スター・ウェイバー」を結成し銀河各地で巡業をするジェイだったが、ギーザーは犯罪王ジャバ・ザ・ハットに追われる身であり、ボバ・フェットに連れ去られてしまう。
なんとしても仲間を救いたいジェイはギーザーがジャバによって処刑されるその日、ジャバの目の前で「最後のライブ」をすることを決心する。
登場人物
(担当声優は原語(日本語)版/英語版)
ジェイ
(CV:吉野裕行 / ジョセフ・ゴードン=レヴィット)
「スター・ウェイバー」のボーカル担当の元ジェダイ。垂れ目が特徴。
ギーザー
(CV:後藤光祐 / ボビー・モイニハン)
「スター・ウェイバー」のベース担当のハット族男性。紹介時の口上は「炎のランブル・ベース」。愛称はギー。ジェイにとっては追われているうちに迷い込んだ宇宙船で迷わず自分に手を差し伸べてくれた恩人であり、「ウェイバー」の中では1番の古馴染。
実はジャバ・ザ・ハットの親類であり、勝手に彼の配下から出奔したため追われている。
ラン
(CV:勝杏里 / マーク・トンプソン)
「スター・ウェイバー」のドラム担当のエイリアン男性。紹介時の口上は「三面六臂のクラスター・ドラム」。口上の通り頭が三つ、腕が六本ある種族で、凄まじいドラムテクニックを披露する。
なお、三つの頭はそれぞれ独自の人格を持っており、「三人」で議論をするシーンもある。
K-344
(CV:藤田昌代 / シェルビー・ヤング)
「スター・ウェイバー」のギター担当の女性人格ドロイド。紹介時の口上は「機械仕掛けのデュアル・ギター」。愛称はカーティ。
ドロイドながら勝気な性格で、自分の無力感に苛まれるジェイの尻を叩いて再起させるなど姐さん肌と好きな人にとってはたまらないキャラクター。
V-5
「スター・ウェイバー」のサウンド担当の小型ドロイド。紹介時の口上は「メカニック・サウンド」。愛称はヴィーゴ。
よくジェイに紹介の口上をすっ飛ばされて怒る。
ボバ・フェット
(CV:金田明夫 / テムエラ・モリソン)
銀河に名を馳せる凄腕賞金稼ぎ。ジャバの配下としてギーザーを連れ戻しにくる。
吹き替えキャストはドラマ「ボバ・フェット」と共通。
ジャバ・ザ・ハット
銀河に名を轟かす犯罪王。ギーザーの親類であり、自らのもとを去った彼を許さず始末しようとする。
余談
- 他のビジョンズ系作品(特にジェダイをフィーチャーしている作品)では「ジェダイだったもの/なりたいものがライトセーバーを手に問題を解決する」という流れなのに対し、本作では元ジェダイのジェイが主人公でありながらずっと「バンド」「音楽」が重要なファクターになっている点で独特である。
- 「最後のライブ」のシーンで流れた「スター・ウェイバー」の十八番はもちろんオリジナル曲である。普通にいい曲なので、是非聞いてみてほしい。
- 映画本編の要素がふんだんに盛り込まれており、ジャバやボバの登場のみならずライブの中継映像のシーンでタトゥイーンの「チャルマンのカンティーナ」(「新たなる希望」でルークがごろつきに絡まれ、ハンと出会った酒場)が登場したり、フィグリン・ダンとモーダル・ノーズ(「新たなる希望」「ジェダイの帰還」で登場したスキンヘッドのエイリアン種族のバンド)のメンバーが中継を見て「すげえの出てきちゃったな...」「おいどうするべ...」「悔しいけどいい曲だな...」と言わんばかりに冷や汗をかきながら中継を見るなどファンサービスに溢れている。
- ちなみに直接的な描写はなかったがもしかしたらこの人もライブの中継を見てたかもしれないと思わせるような描写もあった。