概要
ナメクジに似た外見のエイリアン『ハット』族の一員で、本名はジャバ・デシリジク・ティウレ。銀河をまたにかけたギャングであるハット族は、旧共和国および銀河帝国の手があまり及んでいないアウターリム(辺境)のタトゥイーンを中心にして「ハット・カルテル」と呼ばれる犯罪シンジケートを彼等と接する以前から築いており、特にジャバ一族の中でも大物に位置し、その影響力はシスといえど一目置くほど(映画『クローンウォーズ』でドゥークー伯爵すら敬語を用いていた)。幼少期のアナキン・スカイウォーカーを奴隷として使役していたガーデュラ・ザ・ハットはジャバの同族であり、タトゥイーンを初めとする銀河系の裏社会における犯罪活動の利権を巡って争うライバルでもある。しかし、一方でポッドレースの大会を共同で開催したり(ジャバの開会宣言シーンで奥の方にいた、締まった顔をしているのがガーデュラ)、ハット族全体を統治するハット大評議会においてガーデュラがジャバの代理人を務めるなど、必要とあらば協力関係を結ぶことも多かった。
その食欲や金銭欲は大抵のものが嫌悪するほど強欲である。ハン・ソロはジャバへの借金を返済するため、『エピソード4』の時点で密輸業に勤しんでいた。ジャバはソロが役に立つことも認めていたため自ら「お前だから待ってやるんだ」と告げたり、尻尾を踏んづけられても許していた。しかし結局借金を踏み倒すことになった(とジャバが判断した)ため、ソロの首には多額の賞金がかけられ、バウンティ・ハンター同士の争いの中、ボバ・フェットがカーボナイト凍結されたソロをジャバ宮殿に届け、多額の賞金を手にする。
その後、レイア・オーガナがソロを助け出すため賞金稼ぎのブーシに扮して侵入するが、正体が見抜かれたため、踊り子にされて鎖で繋がれる。
しかし、その後ルーク・スカイウォーカーがジェダイの技を駆使してソロや仲間を救出し、争いの混乱の中レイアに繋いだ鎖で絞殺されるという、まさに「自分の首を絞める」結果でジャバの犯罪シンジケートは崩壊。彼を失った痛手はハット族にとって非常に大きく、裏社会における影響力を新たな種族や犯罪王に奪われていった。だがその犯罪王国の大半はのちにある男により再統合・統治されていくことになる。
親族
- 映画『クローンウォーズ』では彼に息子ロッタが存在していた事が判明。「パンキー・マフィン」(日本語訳では「モフモフちゃん」)と呼んで可愛がったり、TVシリーズではロッタが誘拐された際に共和国、独立連合問わず交渉の席で怒りをぶつけていたり、いざ助け出されたロッタを目の当たりにして機嫌を一転させたり、娘を捜索していたパパノイダ男爵に先のロッタ誘拐を持ち出され、同情を示すなど子煩悩な一面が見られた。
- 『クローンウォーズ』の映画・TVシリーズではその他の親族として叔父でコルサントを拠点に活動しているズィロやハット大評議会のメンバーにして一族の会計士を務める甥のゴーガ等が登場。ジャバを始めとするハット族は基本的にハッティーズ語で会話をするが、銀河系の共通言語であるベーシック(英語)も話せないわけではないらしく、ズィロやその母親(ジャバから見れば祖母)ママ・ザ・ハット等ベーシックで会話する人物も存在する。ジャバもレジェンズの小説では銀河系最大級の犯罪シンジケートブラック・サンの首領プリンス・シゾールに対してベーシックの敬語を話す場面がある。
その他
- 映像作品ではギャングスターとしてしか登場しないハット族ではあるが、パラレルワールド扱いのアニメ「ビジョンズ」ではバンドマンとなる夢を叶えるためにジャバの犯罪王国から足抜けしようとしているハットが登場する他、レジェンズ作品でもジェダイになった唯一のハット(暗黒面に堕ちたが)が登場したり、銀河共和国最高議長を務めたハットの存在も語られている。カノンの非映像化作品では貨客船の船長をやっているハット族もいるので、ロッタの消息については先述の映画出演が発表されるまでは、こうしたカルテルに属さないハット族を例に挙げ、「宇宙のどこかで父親の犯罪組織を離れ細々と生計を立てていてもおかしくはない」と推測する声も挙がっていた。
- ジャバはすっかり堕落してしまっているが、本来ハット族は全身これ筋肉ともいうべきおそるべきマッチョ種族でもあり、しっかり訓練を受ければ格闘家としても大成できるポテンシャルがあるらしい。ギャングスターとして活躍するのは単に「自分で動きたくない」という美学と生まれ持っての狡賢さゆえの選択だという。
- 実際コミック「ナー・シャッダの決斗」では、グラッカスという腹筋がバキバキに割れたハット族が多数の帝国兵を(相手がブラスターを使えない状態だったが)素手で殺しまくっている。また、レジェンズに登場する先述のジェダイ史上唯一のハット族出身のジェダイ・ナイトだったベルドリオンは、ライトセーバーの剣技に、ハット族の巨体とパワーを活かした肉体攻撃を織り交ぜて戦うパワフルな戦士だったが、闇堕ちしてダーク・ジェダイに成り下がり、最終的にきしくもジャバ同様レイア・オーガナに討伐された。
- ジャバ・ザ・ハットの初登場はエピソード6であるが、設定自体はエピソード4制作時から存在しており、台詞に名前が出てくるほか、役者が演じた映像を後から差し替える形での登場シーンの撮影も行われていたが、当時の技術では合成がうまくいかず、エピソード4本編での登場は実現しなかった。しかしルーカスは1作目(エピソード4)と3作目(エピソード6)の一貫性を出すためソロとジャバの関係性を示したいと考え、1997年より特別篇でCGにより描かれジャバが登場するシーンが実現した(ついでにボバ・フェットもジャバが引きつれている用心棒に合成で加える形で登場している)。2004年、DVD化の際にはエピソード1登場時により近いデザインのCGに変更されている。
関連キャラクター
ゲイラ…北斗の拳に登場する敵キャラクター。原作では「丸パクり」と叩かれたら反論できないほど姿が非常に似ているが、アニメではさすがにそのままでは出せないと判断されたのか、髪の毛を生やされ、デブである点以外は似ていない人間的な姿になった。
ラブコフ(仮面ライダーリバイス)…可愛さには天地の差があるがシルエットは非常に似ている。
関連タグ
STARWARS ジェダイの帰還 ランド・カルリジアン チューバッカ R2-D2 C-3PO スレイブレイア ウーラ
マツコ・デラックス:シルエットが似ているとネタにされている。