概要
映画『STARWARS』シリーズに登場するR2シリーズのアストロメク・ドロイド。
機械技術的な面から人間を補佐する役割を持つドロイドで、戦闘機に搭載されたり、敵の基地をハッキングするなどの活躍を見せる。
その内部には様々な用途に合わせた装備を取り付けることができるようになっている。
かつて何人もの所有者の手に渡っていった中で、人間1人を乗せて飛べるほどのジェット噴射装置を取り付けられていた事もあれば(この装備は後に部品が型落ちして修理が不可能になったため取り外された)、ルーク・スカイウォーカーの作戦によりジャバ・ザ・ハットへの「贈り物」にされた時には移動式のドリンクサーバーとして使われた事もあった。
人語はしゃべらないが、けして無口ではなく、甲高い「機械語」を発して愚痴ったり悲鳴を上げたりする。
これはドロイド同士では最も効率的な言語であるが、知的生命体には理解できないため通訳ドロイドを介すかディスプレイに文字を表示させるなどしなければならない。ただし、長年一緒に行動することで、人間でもおおよそのニュアンスをつかめるようにはなるらしい。
来歴
新三部作
インダストリアル・オートマトン社製の大ヒットしたアストロメク・ドロイド、R2シリーズの一体として製造される。
ナブー王室に購入され、ロイヤル・スターシップに配備される。ナブーを包囲した通商連合の封鎖線を突破する際に活躍し、以後はジェダイや女王の一行と行動を共にする。
ナブーに戻ってからは幼いアナキン・スカイウォーカーが操縦するナブーN-1スターファイターに乗り組み、アナキンの操縦を補佐した。
以降10年間は、女王を退位しナブーやその周辺のセクターを代表する元老院議員となったパドメ・アミダラに仕えることになった。
パドメとアナキンが再会してからは、ラーズ家からアナキンに返却されたC-3POと交換され、アナキンに仕えることになる。そこで機械いじりが得意なアナキンによりさまざまな改造を受けて多数の装備を付与される。
ドロイドを道具の一つとして考え、また個人所有をしないジェダイの中にあって、アナキンはこのR2ユニットに多大な信頼と愛情を注いだ(内部に重要な軍事機密が記録されていたという理由もあるが)。
クローン大戦中は大きな危険を冒してまで救出したほどである(アナキン曰く、「R2-D2は親友だ」)。
旧三部作
銀河帝国が成立してからはアナキンのもとを離れ、オルデラン王室(主にレイマス・アンティリーズ船長)に仕えることになる。この際に一緒に行動していたC-3POはベイル・オーガナ元老院議員の命によって記憶を消去されているが、R2-D2は消去されていない。
銀河内乱を通してオルデラン王室に仕えるが、ヤヴィンの戦いの直前にレイア・オーガナの命令で第一デス・スターの設計図を託され、ジェダイ・マスター・オビ=ワン・ケノービに救援を頼みにタトゥイーンへ赴くが、ジャワに盗まれてラーズ農場に売られた。
なおこの際、先に買われそうになったR5-D4が故障したのは、ジャワのサンドクローラーの中でR2-D2から自分たちは反乱同盟軍の持ち物で重要な任務を帯びているということを教えられていたため、わざと故障を起こして買われるチャンスを譲ったのである。
その後はルーク・スカイウォーカーやオビ=ワン・ケノービらとともに行動し、ヤヴィンの戦いではルークが搭乗するインコムT-65 Xウィング・スターファイターに同乗し、TIEファイターの攻撃で破損しながらも勝利に貢献する。
以降は長くルーク・スカイウォーカーに仕える。
エピソード7以降
ルークが姿を消してしまって以降は心を閉ざしてしまったかのように長いスリープモードに入ってしまい、レジスタンス基地の片隅に布を被せられて放置されていた。しかし、ある出来事を期に再起動する。
非正史(レジェンズ)
ヤヴィンの戦いの35年後には長い間母を探し続けていたルークに母パドメのホロを見せ、36年後には父アナキンがジェダイ聖堂で行った虐殺とパドメの首を絞める場面のホロを見せた。
ヤヴィンの戦いの104年後にはホイルス銀河史を作成するため、ホイルスのシャーマンに自身の体験を伝えた。
自我
軍事機密が漏洩するのを防ぐためといった理由で原則的には定期的なメモリ消去を行う物とされている軍用アストロメク・ドロイドとして作られた。
しかしR2-D2は製造されてから100年以上の長きにわたって一度も記憶を消去されたことがなく、完全に独立した自我を確立しており、アナキンやルークに人間顔負けの忠誠心を見せる。
- 惑星ムスタファーにおいて、アナキンとオビ=ワンの決闘後、アナキンのダークサイドへの転向を感じ取った為か、アナキンの「ファイターに留まれ」という指示に従わず、アナキンの安否を確認する事なくオビ=ワンに同行
- 自分の意思でアナキンから出奔して、ベイル・オーガナ元老院議員に仕える
- 惑星タトゥイーンでレイアのホログラム映像に興味を示したルークに対して「制御ボルト(ジャワが取り付けたドロイドの行動を強制的に抑制する装置)によって再生装置がショートしている」と嘘の報告をして制御ボルトを外させることで脱走し、オビ=ワンの家に向かおうとする。
と、主人や大局にとっての最善と判断すれば、命令に背くことさえもあるほどにその自我は頑固なものだが、普段は主人や仲間を大切にする性格そのものに変わりはなく、C-3PO以外には当り散らすことはない。
余談
日本の航空自衛隊における支援戦闘機のコパイロットに採用されたこともある。
エピソード8以降のネタバレ
惑星図表示後、レイやチューバッカと共に惑星オクトーまで同行し、惑星着陸後チューバッカと共に、ルークのもとへ向かうレイを見送った。
その後、ミレニアム・ファルコン内を探索中のルークに反応して駆け寄り、ルークも「我が友よ」と呼びかける等互いに再会を喜ぶが、同時にきつい言葉でルークを叱責した。
あくまでオクトーを離れるつもりはないと告げるルークに、彼自身の原点とも言えるレイアのホログラムを投影し立ち直りを促した。
ルークは「それはズルイぞ」と苦笑いしつつも、それを機に頑ななレイへの拒絶を改め、レイにフォースのレッスンを行い同時に自身の失敗と、ジェダイに対する否定的な思想の理由について語った。
その後、かつてのムスタファー時同様にルークのもとに留まる事無く、カイロ・レンのもとへ向かうレイに同行し、オクトーを離れた。
クレイトの戦いにおいて、レイアの装着ビーコンを探索する等してレイをサポートした。その後、時間稼ぎに現れたルークがフォース一体化して消失したことでR2-D2は再びと主人と死別する事となった。