概要
日本名は人間風車(にんげんふうしゃ)。
海外ではバタフライ・スープレックス(Butterfly Suplex)とも。
前屈みの相手の前に立った体勢から相手の両腕をリバース・フルネルソン(相手の両腕を背面に「く」の字になるように自分の腕を絡めて曲げる)の状態から後ろへ反り投げ、背面をたたきつける技。
そのままブリッジを崩さずにフォールを奪うホールド式もある。
元は戦後から60年代前半にかけてヨーロッパで活躍したギディオン・ギダが使用していた技を一緒にサーキットしていたビル・ロビンソンが彼流にアレンジして開発した。
掛け方は2通りある。
ヨーロピアンスタイル
相手の上半身をリバース・フルネルソンの要領で捕らえて完全に体をブリッジする寸前に両腕のクラッチを切って後方へと反り投げる方法。
頭部から首にかかる衝撃が大きく、受身も取れないのが特徴。
アメリカンスタイル
相手の上半身をリバース・フルネルソンに捕らえて体をブリッジさせる際に両腕のクラッチを切って後方へと反り投げるか、またはブリッジをさせる際に左腕のクラッチを切って右腕のクラッチは完全に切らないで相手の左腕と交差させた状態で自身の体を180度左回転して後方へと投げる方法。
軌跡が大きくなり、見栄えがするため現在はこちらが主流。
主な使い手
ヨーロピアンスタイル
ビル・ロビンソン:深く腰を落として後方へと反り投げる。
ワイルド・アンガス:ワイルド・スープレックスの名称で使用。
トニー・セント・クレアー:ブリティッシュ・スープレックスの名称で使用。
アメリカンスタイル
前田日明:リバース・アームサルトの名称で使用。
派生技として、藤波辰爾の『飛龍風車固め』(ヨーロッパスタイルで投げたあとにクラッチを解かず、ブリッジをした状態のままギブアップを奪う)がある。