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概要編集

インドイギリス統治時代に建設された山岳鉄道

ダージリン地方の紅茶の搬出のためと、避暑地として名高い同地方への足として建設された鉄道である。


建設コストを極限まで抑えるためにトンネルは掘らず、地形に沿って線路を敷くことで標高差を突破するという実に紳士的な方法で建設されている。このためやたらめったらカーブやループ線、スイッチバックがあり(地形に合わせた結果がこれだよ!)、88kmのルートを走破するために8時間以上も余裕でかかる(つまり表定速度は10km/h程度である)。

また、この紳士的な方法で建設された路線に合わせるために機関車(蒸気機関車)も小型のタンク式(炭水車を持たず、機関車に直接石炭と水を搭載する)を使用している。

さらに軌間は610mmという非常に狭いものを採用した。


世界遺産に登録された後、機関車がディーゼル機関車に置き換えられたが観光客の中には蒸気機関車による運行を求める者も少なくなかったため、一部区間で蒸気機関車牽引が復活した。

ちなみにここの蒸気機関車は開業時から使用されている車両もあり、その車齢は110歳にも達するという。偉大なる伝説の老兵である。


老兵を支える職人技編集

最古参のもので100年前の車両もある、ダージリン・ヒマラヤ鉄道の機関車のメンテナンスは並大抵のものではない。

何しろ型が古すぎて部品はカタログ落ち状態の上に、車両自体も特殊な環境に合わせるために特異なものとなっている。

一言で言えば「部品が手に入らない」のだ。

それを支えるのが、同鉄道のティンダーリア工場である。

…ティンダーリアと聞いてシモツキンを思い出したものは素直に表に出るように。

ティンダーリア工場では職人の手により機関車の部品が文字通りのハンドメイドで製造されている。

どこまでハンドメイドなのかというと、部品を鋳造するための砂型から手作りなのである。

職人魂に敬礼。


関連タグ編集

鉄道 インド イギリス 英国面

ダージリン 紅茶 蒸気機関車

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