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概要

「第四紀更新世」の3番目(中期)、およそ77万~12万6千年前の年代を「チバニアン」という。

千葉県市原市の養老川沿いに「地球磁場逆転期の地層」つまり、地球の磁力が最後に逆転した(約77万年前の指標となる)ことを証明する地層が発見・発表され、1970年代から約40年にわたる研究が続けられていた。これに対しイタリアは2016年夏、地磁気のデータがなく苦戦していた南部モンテルバーノ・イオニコの地層で、放射性元素を調べる間接的な手法で地磁気逆転を推定できたと発表。

この地質時代にまだ名称が付けられていなかったため、日本の「チバニアン」案とイタリアの「イオニアン」案の2案が提示され、審査の結果地磁気逆転の痕跡がより明確であった千葉の方が名前として採用された。

地磁気逆転

地磁気は地球の奥深くにある液状の鉄合金である外核の流れと、外核を流れる電流によって維持されている。ところが液体である外核の流れは地表の自転よりわずかに速いのに対し、地磁気は地殻に固定されて一緒に自転しようとする。すると外核と地磁気の間に齟齬が発生。やがてそれは外核を激しくかき混ぜる「乱流」を起こし、その間地磁気は地上からでは観測できないくらいに弱体化する。これが100年ほど続くと地磁気と外核の流れは正常な状態に戻るものの、地磁気の方向は前のままかそれとも逆転するのかは文字通りのによって決まる。これが数十万年から数百万年の単位で発生する「地磁気逆転」だ。過去の地磁気の状態は地層の中の磁性体によって記録される。実際地磁気が逆転した地層に方位磁石を当てるとNとSが逆転するので容易に判別できる。また海洋プレートは海底から噴き出したマグマが固まった時の磁気を記録するため、深海底では地磁気の方向がプレートの進行に合わせて縞模様となっている(一説では軍用の原子力潜水艦はこの地磁気の縞模様を参考に自身の位置を判定していると言われている)。

実はチバニアンの次の地磁気逆転はすでに発生しているという。南アフリカを始めとして南半球の各所で地磁気の乱れが発生しているのだ。おそらく十数年後には乱れは北半球にも達し、やがて長い地磁気消滅の時代がやってくる。 …ただし、地磁気逆転が生物の大量絶滅を引き起こしたという例はないので心配は必要ない。ただ方位磁石が機能しなくなるので南北を把握するのが困難になる。渡り鳥の中には眼球の中に磁力を知るための成分が含まれているのだがそれも機能しなくなるので幾つか絶滅する種もいるかもしれない。

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