概要
お家騒動によって奄美大島に遠島(島流し)になった、薩摩藩の上級武士・名越左源太によって1850~1855年にかけて著された『南島雑話』に記載される妖怪。
別名ザヒモンやザイモンとも呼ばれ、不浄の存在であり死んだ者が寝かされているゴザやムシロに宿っているといわれている。
さらに股下をくぐられた者は、病気に罹り死んでしまうと恐れられていた。
姿は薄黒い色で尾は短く、子豚のようで猫に似るというよく分からない説明が『南島雑話』の中に記述されており、名越によって描かれた謎の四足獣の絵が添えられていた。
なお奄美群島にはカタキラウワ、ミンキラウワ、ムィティチゴロといった、同じく股下をくぐられた者は死んでしまうという妖怪が伝わっているが、それぞれが欠損がある豚の姿をしている。
この妖怪はツイッターの伝承妖怪お題絵において、平成27年5月のお題として出され、妖怪絵師によって新たな姿が与えられた。