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概要編集

沖縄県民話。昔話でありながらゴリラが登場する点、恐ろしいストーリーが特徴。


伊集院光2020年2月10日ラジオ深夜の馬鹿力』で紹介したことにより一躍有名となり、Twitterでもトレンド入りするという珍事が起きた。


なお、この民話自体は2013年氷厘亭氷泉氏が発見し紹介した、昭和58年に発行された『読谷村民話資料集』中の「儀間の民話」という古書に記載されており、妖怪マニアの間では話題になっていた。

ゆえにpixivにおいては、ラジオ放送前にイラストが投稿されていた。


あらすじ編集

旅をしている五人の若者が海を渡り、ある島にたどり着いた。

島で巨大なゴリラと出会い、驚いた若者たちは散り散りに逃げ出した。ところが、一人の若者がゴリラに捕まり、住み処へ連れ去られた。

ゴリラたちの住み処には、最初に出会ったゴリラよりも遥かに巨大な女ゴリラがおり、それが彼らのボスであるようだった。


若者は女ゴリラに気に入られてしまい、無理矢理婿にされる。かくして女ゴリラはゴリラ女房となった。

ゴリラたちと暮らすうち、若者にも情が芽生え、ついにゴリラ女房と交わった。

ゴリラ女房は子供を生むが、それは人間でもゴリラでもない子供だった。


それでも二人の子供として、若者とゴリラ女房は大切に子供を育てた。


しかし、やはり若者は人間社会が恋しくなる。

ある日、ゴリラ達の隙をつき、若者は筏で海に逃げようとした。

だが、岸を離れる寸前にゴリラ女房に見つかる。


振り返っては情が移ると考えた若者は、ゴリラ女房に背を向けて海を漕ぐ。

そのとき後ろから強烈な音がする。

思わず、振り返った若者が見たのは、我が子を八つ裂きにするゴリラ女房の姿だった。


異説編集

『伊集院光 深夜の馬鹿力』内では、オチで子供が張り付けにされて石をぶつけられるという話も紹介された。


一説によると元はゴリラではない動物や幻獣(など)が主題の中国起源の物語であるともいわれ、アジア全域に広く伝わったものだといわれる。

さらに20世紀初頭の南北アメリカの書籍にも奇談として類話が記述されているという。


ゴリラ婿編集

センシティブな作品

漂着したのが女で、ゴリラが男という民話も伝わっている。

息子を産んだ女は通りかかった船を見つけて逃げ出そうとしたが、ゴリラ婿に息子を奪われ股を引き裂くそぶりを見せられ脅された。


しかし女は息子を置いて逃亡した為に、ゴリラ婿は怒って去って行った。

残された息子は野生のまま育ったが、あるとき別の島にたどりついて人と交わり、言葉や文化を身に着け家族を持った。

そして故郷の島に戻ってみると、ガマの中でゴリラ婿が骨となっていたので供養したという。


熊女房編集

原典は、人間になった熊女が神の妻となる韓国の建国神話の影響があるといわれる。


この民話では中国から帰る途中に遭難して無人島に漂着した王が、島に住む熊女と情を交わして背に毛が生えた息子を成した。


あるとき、船がこの島を通りかかったので王は熊女房を残して息子と故郷へ帰った。

しかし息子が母を恋しがるので、再び王はこの島を訪ねると熊女房は見送った姿のまま骨となっていた。王はその遺骨を自国に持ち帰り、立派な墓を造り手厚く葬ったという。


その他に類話として「虎女房」という民話もある。


ゴリラ女王編集

ゴリラ女王

大正4年に発行された書籍を筆頭に、同時代にはボルネオ島などの南方が舞台の「ゴリラ女王」と呼ばれる奇談が、雑誌などの読み物として掲載されていたことが確認できている。


上記の著者の生まれが大正5年であり、その大筋がゴリラ女房と同じ事から、

それが一般化し民話になったと考えられる。


大正14年に発行された大本教教祖・出口王仁三郎の著書『霊界物語』第58巻においても「猩々」または「猩々王」という呼び名で類話が記述されている。


猿婿編集

猿婿

その他、日本全土にが盟約により人の娘を娶るが、最後は命を落としてしまい娘に逃げられる「猿婿」という民話が伝わっており、それと「熊女房」等の異類婚姻譚と西欧からのゴリラの伝聞が組み合わさって誕生したのかもしれない。


創作での扱い編集

あにめたまえ!天声の巫女編集

センシティブな作品

南洋の妖怪島で生まれ育った健康的な美ボディ褐色筋肉美少女として登場。原典の個体とは別個体とされているが、人間の父と妖ゴリラの母の間に生まれた子供であるとのこと。

人間の結婚相手を求めて日本へとやってきた。成長したらドラミングの音がぽよんぽよん言うようになったのが悩みらしい。

本編にはまだ登場していないが、アプリゲーム版では言吹神社の参拝客として登場している。


進化の実編集

センシティブな作品

CV:花澤香菜(人間態)/稲田徹(魔物態)

なんとメインヒロインを務め、それに違わぬ圧倒的なヒロイン力を誇る。個体名はサリア。

カイザーコングと呼ばれる、人語を話す滅茶苦茶強い魔物で、見た目は完全に牙が生えたゴリラ(画像左側)。主人公である柊誠一と拳を交わした末に彼に惚れ、(半ば拉致に近い形で)求婚した後、彼の身の回りの世話をしていた。

《進化の実》を食べていたことによりカイザーコングから獣人へと《進化》を果たし、画像右側の美少女へと変貌を遂げる。しかし進化前と後の姿は自由に切り替えられるらしい。

詳細は該当記事を参照。


なお前半の南方で女のゴリラに惚れられるという展開は、昭和以降のギャグ漫画やアニメにおいて、主人公やギャグ要員が被害に遭うという形のネタとして一般化していたという話もある。(近年では先述の『進化の実』など)


関連タグ編集

獣妖怪 沖縄妖怪/マジムン 女妖怪 異類婚姻譚 異種間恋愛

メスゴリラ


アカマタ:沖縄県に伝わるもう一つの異類婚類譚/異種間恋愛。


ゴリラ(けものフレンズ)

ヒグマ(けものフレンズ)ヒグママ

孫悟空(ドラゴンボール)ベジータ:最終的に生き返っているが、人間の妻と子供を遺して何度か死亡している。ただしこちらは『猿婿』と違って夫婦仲は円満である。

近藤勲:ゴリラのような宇宙人である猩猩族の姫君とお見合いさせられて結婚寸前まで行ったり、自分がゴリラになってしまったことがある。

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